今日のこの作品は、先に見ていたベストフィールドという会社から“片岡千恵蔵活劇シリーズVol.1”という今月リリースされたDVDのカップリングの一本
「奴の拳銃は地獄だぜ」と全く同工異曲と言っていい作品
いわゆる千恵蔵ギャング映画も潜入捜査官がある街のギャング同士の争いの渦中に入り込ん同工最終的にその街に平和を取り戻そうとするだけのお話でして
そんな量産されていく同工異曲の中でも量産されていくと「地獄の底をぶち破れ」みたいな異色作も出てくるということですよね
いや先の「奴の拳銃は地獄だぜ」では千恵蔵御大は“りゃんこの政”って言う役名でしたが
今作ではなんと“熊襲(くまそ)の健(たける)”という通り名で警視庁の警部さん
これまた無法街を牛耳ってる二つの組織のヤクと拳銃の密売を阻止する潜入捜査官
こんな街の浄化に奮闘する新任の新聞記者に高倉健さん
前作より出番も増えるし父を殺されヤクザどもに復讐を誓ってこれまた組織のキャバレーに潜入する佐久間良子さんと恋仲になる役所でした
熊襲の最終目的は二つの組織を裏で操っていた黒幕を炙り出させるのが千恵蔵御大の最大の役目でして
まぁその大ボスも、なんとなく見てるうちにこちらにも見えてきちゃうというのは
日本映画界における役者の格っていうのが暗黙のうちに出来上がっているからに他ならず
この人はこれだけで終わるんだと役不足だよなっていうことから必然的に見えてきちゃうという
まぁそのことを知ってても見てしまうってのも映画を見る醍醐味でもあったりして
相変わらずのクライマックスでの銃撃戦はリロードなしでの無尽蔵に弾が尽きない千恵蔵御大の二丁拳銃でしたねぇ
1959年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘監督作品
出演:片岡千恵蔵、高倉健、喜多川千鶴、佐久間良子、江原真二郎、ヘレン・ヒギンズ、進藤英太郎、佐々木孝丸、三島雅夫、阿部九洲男、山本麟一、片岡栄二郎、安部徹、浜田寅彦、増田順二、松本克平、永井智雄、菅沼正、佐原広二、稲葉義男、河野秋武、清村耕次、萩原満、花澤徳衛、山口勇、羅生門、大東良、杉義一、柳永二郎、山村聡