山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

なに不足?

2006-03-20 01:15:30 | モモ
『裸にて、生まれて来たに、なに不足』
先日、通りかかったお寺の掲示板に、こんな句を見かけた。
欲を捨てよということか?どうせ裸で生まれて裸で死にゆくもの、必要以上のものをあれもこれもと欲しがりなさんな。こう言われているような気がした。

生きてるだけで丸儲け。そのとおりかもしれぬ。雨露しのげる住まいがあって、身だしなみを整えるだけの衣服があって、心のこもった食事ができる。これで十分かもしれない。心地よい酒があって、心を許せる友がいて、好きな渓流があって、そして、いつでも帰れる家庭があって。これ以上、何が不足というのか?

でも私たちは皆、子供の成長につれて金が必要になる。病気の時にも金がいる。いい車も家も欲しい。老後を考えるとアパ-トぐらいは持っていたいし別荘も欲しい。やはり、人間の欲望には際限がない。

欲にまみれた都会の生活に嫌気がさして、山村に移り住んで百姓生活に入った人から見ればアホクサと思うのだろうか?

我が家の14歳になる老犬に聞いてみた。もちろんテレパシ-で。
『私は、1日2回の散歩ができて、友達と茶飲み話ができて、ご飯があって、ゆったり眠れる布団があって、守ってもらえる家族の愛があれば、もうそれだけで充分なの。余計なお金も洋服も何にも欲しくないのよ』

私も、これからはもっと自分の時間を作り出す準備を始めようか。もっと自分の時間を大切にしたい。疲れ果てて気力が消え失せてしまうこの時期には、いつもこんなふうに思いを巡らす。

これは、現実逃避のネガティブシンキングなのか、これからの自分の生き方を思うポジティブシンキングなのか、よくわからない。
はっきり言えることは、我が家の老犬モモは何もないけど決して不幸ではないということである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 私の春本番 | トップ | WBCチャンピオンで思うこと »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

モモ」カテゴリの最新記事