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選抜出場より大事なもの -日大三高野球部2023-

2023年01月24日 | 高校野球
もうだいぶ前から準備はしていたけど、なかなか書く気にならなかった今回の記事。
21年の5回コールド負けなど、秋季都大会での三高野球部には何度か落胆させられてきたが、
昨年の準決勝敗退は、いろいろな意味で過去最大級のショックであった。

準々決勝までの勝ち上がりは、前回の高校野球ブログで簡単に振り返っている。
迎えた準決勝当日。第一試合は二松学舎大附-帝京という、東東京の強豪同士の対決となり、8-3で二松学舎が勝利。


後述するが、帝京に快勝した二松学舎の実力は疑う余地はなく、東京第二代表の資格はじゅうぶん。
続く第二試合は、日大三-東海大菅生と、今度は西東京対決。好カードゆえ外野席にも客が入る。


06年夏、ハンカチ王子を擁する早実と日大三の決勝戦で、確か23年ぶりに外野席を開放したのだが、
近年はコロナで密を避ける意味合いもあるが、秋大会でも外野席を開放するほど、高校野球人気が定着したのは喜ばしいことだ。

菅生は日當、三高は安田と、予想どおり両チームのエースが先発。
昨年度は秋、春、夏と3度対戦し、すべて三高が勝利。日當はその3試合すべてに登板しており、公式戦4度目の対決。
打倒三高に燃えていそうな日當に対し、三高はおそらく、たいした対策は練っていないはず(笑)。
試合前の小倉全由監督も、「いざとなったらオレが代打で打ってやるからよ」と言わんばかりに(ウソ)素振り。


ただし、打順が変更され、普段5番の佐々木が1番になり、1番の森山が7番に。
そして、前の試合で殊勲打を放ち、新1番候補と予想していた池内が、5番に抜擢された。
その池内は初回、二死一、二塁のチャンスに凡退も、3回には二死二塁からツーランを放ち、期待に応えた。
以前も書いたが、私は観戦中、応援に集中するため、ほとんど撮影はしないのだが、
池内のホームインの場面だけは珍しくシャッターを押した。結局、試合中の撮影はこの1枚だけであった。


菅生エースの日當は、ピンチになるとギアを上げるのは、準々決勝の国士舘戦と一緒。
この試合も、三高はヒットを10本放ったが、好機にあと1本が出ず、長打も池内の一発だけ。
私が見逃していなければ、MAXが145kmで、終始140km台の速球を投じる日當に対し、
三高エース安田は、この日のMAXは134kmで、平均球速は130km前後。正直、よく3点に抑えたものである。
今、失点数に触れてしまったので、ここで結果を先に記してしまおう。


秋季東京都大会準決勝 日大三2-3東海大菅生

スコアボードの安打数を見てもらえばわかるが、序盤は菅生打線に押されまくり。
5回以降は安田が踏ん張り、8回も簡単に二死を取ったのだが、3人目の7番打者に四球を与える。
下位打線とはいえ、一瞬イヤな予感がしたが、珍しくその予感が当たり、その後連打を浴びて逆転される。
レフトからのバックホームが、きわどいタイミングだったのも悔しい。
一方の三高は、5回に続き、8回裏も無死一、二塁のチャンスをつかむも、どちらもバント失敗があり無得点。
9回裏も、2番古賀のこの日4本目のヒットもあり、一死一、二塁とチャンスを作り、3番二宮に打順が回る。
観戦中の声出し禁止で激励もできず、祈るような気持ちでグラウンドを凝視する私が目にしたのは、
ショート横への痛烈な打球と、それを好捕し、すかさず二塁から一塁へと転送される白球。
そして、歓喜に沸く菅生ナインと対照的に、一塁ベース上で突っ伏した二宮の姿であった。

敗戦後は、すぐに球場をあとにすることの多い私だが、この日は妙な胸騒ぎがしたため、
試合後の整列を終え、ベンチに戻ってくる選手たちの様子をうかがうため、観客席の最前列に向かうと、
最後の打者となった二宮を含め、何人もの選手が泣き崩れている
1年間の集大成となる、夏大会の敗戦時ではよく見かける光景だが、秋大会では珍しいのではないか。
「週刊ベースボール」の岡本朋祐記者も、同様の感想をリポート記事に綴っている。

試合中だけでなく、試合後も大声を出すのはご法度だろうが、嗚咽し続ける選手たちに対し、
「泣くな三高!」と叫ばずにはいられなかった。とはいえ、私自身も半泣き状態だったのだが。
前年の5回コールド敗退時は、試合途中で心が折れ、無気力なプレイがいくつか見受けられたが、
この日は全員、最後まで諦めず精一杯戦い抜いたのだ
落ち込むことなく前を向き、来春、そして夏大会でのリベンジを目指し、努力すればいいではないか。

やがて、小倉監督が取材を受けるため、選手たちより先に、専用通路を退場していく。
知人らしき何人かの方が声をかけると、監督はいつものように「ああどうも」などと返答している。
私も、赤の他人の分際ながら、「監督、夏はお願いします」と声をかけたところ、
一瞬目が合ったが、監督は何も言わずに去って行く。小倉さんに無視されたのは、この日が初めてである。

以前書いたかもしれないが、私は常連観戦者とはいえ、野球部OBや父兄など、いわゆる関係者の知り合いは皆無である。
元々、試合にしか興味がないため、卒業生の進路や新入生の出身チームなども、あまり気にしたことはない。
ましてや、監督人事なんてまったく興味がなく、小倉さんが永久にやればいいとさえ思っている。
ところが最近、65歳になった小倉監督について、定年と同時に監督退任か否かと報じる記事が増加。
秋大会でも相変わらず、三高関連の記事では、監督の去就についての記述は絶えることがない。
さっきの週刊ベースボールの記事でも、「選手たちが大泣きしていたのは、小倉さんとの最後の試合になるからでは?」
といいたげな論調であった。文中で小倉監督は今後について、「どうなるのか、見ていてください」と語った模様。
夏の甲子園で敗れた直後は、「今後も指導は続けていく」と表明したのに、数ヶ月でニュアンスが変わっている。

繰り返すが、私は三高野球部とは無関係だし、高校生だった頃も監督は赴任しておらず、
「小倉先生」の授業を受けたこともないため、監督がどのような人物なのかは、正直わかっていないかもしれない。
ただ、私の知る限りでは、小倉監督は嘘をつかない、真っすぐな方である
嘘をつかない方だからこそ、記者の質問には「見ていてください」と返答し、
試合直後の「夏はお願いします」という私の嘆願にも、無言を貫いたのだと思う。
私自身は、監督はいつものように、「ハイ、(夏は)頑張ります」と返答してくれると期待していた。
どこの馬の骨かもわからない、私のような輩にも嘘をつかない、小倉監督はまさに真実一路の男である。
去就について悩んでいたとしたら、私の発言は、きわめて無神経かつ無礼であった。猛省するしかない。

90年を超える、長い歴史を誇る日大三高野球部ではあるが、史上最大の功労者は、
2度の全国制覇をもたらし、日大三を全国区の名門校にのし上げた、小倉全由さんなのは間違いない。
そんな御方が去就に悩み、言明を避けている(ように見える)現在の状況は、異常ではないのか。
やや失礼な表現ではあるが、小倉さんは他に類を見ない「高校野球バカ」であるし、
私が希望しているように、何歳になっても現場からは離れない、つまり監督を辞める気はないはずである。
小倉監督が、自らの意志で退任なさるのならば、なにも文句はないが、
「見ていてください」の発言からは、明らかに他者からの干渉が感じられる。
三高関係者の何者かが、小倉さんから監督の座を奪おうとしているのでは…と思えてならない。
どこかの暴力監督(あえて触れない)じゃあるまいし、小倉さんのナニが気にくわないのか、実に不可解である。

3月の教師定年と同時に、野球部監督も退任との噂もあるが、そうなると、先日の準決勝が小倉監督最後の采配になる。
去年のコールド負けよりも、ショックだった理由はそれである。
選抜大会に推薦されれば、甲子園で監督の勇姿が拝めるものの、都大会ベスト4では、さすがに苦しい。
決勝戦では、東海大菅生が二松学舎大附を8-2で破り優勝
以降では、今春の選抜甲子園大会の出場校を予想してみる。

記念大会の今回は、出場枠が関東5に東京1、さらにどちらかから1校、推薦される。
関東大会優勝の山梨学院(山梨)に、準優勝の専大松戸(千葉)
ベスト4進出の慶応(神奈川)健大高崎(群馬)、さらに東京Vの東海大菅生の5校は確定。
残る2校は、関東大会のベスト8で接戦だった作新学院(栃木)が有望で、
残る1校を、関東ベスト8の横浜(神奈川)と、東京準優勝の二松学舎
そして、東京ベスト4ながら菅生と接戦を演じた、清廉潔白・OB優秀な日大三も、一応候補になる…はず。

横浜は過去に、ベスト8でコールド負けしたのに選出されたというゴリ押し(?)があるので、今回は遠慮してもらう。
ネットやマスコミの意見では、7校目は横浜が有望視されているが、私は横浜より東京のどちらかを推すけどねえ。
二松学舎は、昨年は決勝戦で1点差の惜敗で選出されているが、今年の決勝は6点差負け。
これが7点差=コールド負けに該当する点差ならば、さらに印象が悪かったはず。菅生め、後半は流しやがって。
その点、日大三は菅生と1点差。二松よりは上との判断ができるが、ベスト4敗退は痛い。
昨年の東海地区で、ベスト4の大垣日大を選出して揉めたので、高野連も懲りたはず。
決勝こそ完敗した二松だが、準決勝では強豪・帝京相手に快勝するなど、やはり実力はある。
一方の三高は、準々決勝の桜美林戦で苦戦したのがマイナス。圧勝していれば、評価も違ったはずだ。
なにより二松には、主砲の片井などプロ注目の選手がいるが、今年の三高は、そのような選手は不在。
無念ではあるが、拙ブログでは、7校目は二松学舎と予想する。
出場校の発表は、今週金曜27日。わずかな望みを抱きつつ、ネット中継を眺めることにしよう。

昨秋の三高のメンバーは、前年チームからのスタメン選手はおらず、準レギュラーもピッチャーの安田と、代打の二宮くらい。
公式戦の経験が少ないメンバーで、よくも都大会ベスト4にまで進出したものである。夏は期待できるはずなのだが…
小倉監督、どうか夏までよろしくお願いします!
同意してくれる方は多いと思うが、監督の続投は、選抜出場よりも大事である。
望み薄かもしれないが、近日中に小倉監督が、続投宣言するのを強く願っている。


追記 
無理を承知で書くけど、菅生は監督が謹慎中なのだから、選抜には小倉さんが代理監督で参加するのはどうかね? 
実現したら、三高ファンの私も、菅生を応援するため甲子園に行くぞ。まあ、実現しないだろうけど。
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