(熊本県現代俳句協会へのいざない)
熊本県現代俳句協会三十周年記念合同句集刊行に寄せて
熊本県現代俳句協会会長 加藤知子
当会は、一九九一年六月三〇日に窪田丈耳会長を中心に設立され、来年で創立三十周年を迎えます。このたび、熊本の現代俳句に携わってこられた先輩諸氏の句業の上に、現会員の皆様が新たに集い、合同句集を編むことが出来ました。大変喜ばしく有難いことだと存じます。
さて、伝統文藝である俳句が継承されていく為に、その伝統は墨守されるものではなく、革新されるものであると考えます。芭蕉は、「俳諧二古人ナシ タダ後世ノ人ヲ恐ル」と宣いました。これは、古人の作品をなぞるのではなく常に新しみが要求されるという、自己模倣をも排除した自己革新性が求められるということ。また、水俣出身の徳富蘆花は「新しいものは常に謀叛である」と「謀反論」のなかで宣いました。それらの言葉に叱咤激励されつつ、時代の風を感じ新題材にも取り組み、表現の枠を広げて、常に自分も作品も更新していきたいものです。
当会の皆様におかれましては、このことは先刻承知として日々精進されていることと存じます。いま、私達は、今年の正月以来蔓延している、COVID―19(新コロナウィルス感染症)禍のリスクで人との行き来やイベントの自粛など、「新しい生活様式」に慣れていかざるを得ない状況に遭遇しています。がしかし、そういう事態と向き合い闘いながらも、最短詩形の俳句を愛する心を変わらず持ち続け、どのような形であれ句作に邁進し、乗り超えていこうではありませんか。
自分を見失わない自分を信じて。
二〇二〇年十月吉日
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今年は2名の入会者を迎えることができました。
県内の現代俳句に興味のある方のご入会をお待ちします。
お問い合せは、熊本県現代俳句協会
又は
この合同句集の販売は、
(株)トライには委託していませんので
ご留意ください。
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