世間一般の人民が悪をなすのは、それは悪縁によります。
もし、我々が、この悪縁を断ち切れば。この悪は、消滅してしまのであります。
そこで、経典の中の一つの物語が説かれています。
それば、昔のある学者が、道で、一人の狩人にでくわました。
彼は丁度、兎の獲物を追いかけていたが、二股に別れた道で、兎を見失ってしまった。
たまたま、この学者は狩人に出会ったので、兎がどこの道から逃げたかと聞かれた。
そこで学者は兎が逃げた方向と逆の方向を教えた。
それによって兎の一命を救っただけで無く、狩人は殺生の罪を犯す事なく、動物と人の命を救ったことになる。
これは、嘘も方便であり、彼の心根は善良であり、悪い事をしようとしても、それは皆、失敗する。
我々は、生活の上において、多くの人と物に接触するが、もし、誤りを発見した時には、各人の知恵を持って、その誤りを指摘してやるべきであります。
そこで、人や動物の生命を救う上において、嘘も方便で、それらは、許されるのであります。