宇宙は一つの生きもので、一つの物質と魂を備えたものである、ということに絶えず思いをひそめよ。またいかにすべてが宇宙のただ一つの感性に帰するか、いかに宇宙がすべてをただ一つの衝動から行うか、いかにすべてがすべて生起することの共通の原因となるか、またいかにすべてのものが共に組み合わされ、織り合わされているか、こういうことを常に思い浮かべよ。
(『自省録』4・40)
宇宙の中のありとあらゆるものの繋がりと相互関係についてしばしば考えて見るがよい。ある意味であらゆるものは互に組み合わされており、したがってあらゆるものは互に友好関係を持っている。なぜならこれらのものは、〔膨張収縮の〕運動や共通の呼吸やすべての物質の単一性のゆえに互に原因となり結果となるのである。
(『自省録』6・38)
マルクス・アウレーリウスの思想は、ストア学派と呼ばれる古典ギリシャの哲学の1つの流れに属しています。
ストア学派の自然学は、現代思想的な用語でいえば「コスモロジー」にあたり、驚くほど現代科学の洞察を一致するところがあります(そのことについては、「いのちの授業1:コスモロジー」を参照してください)。
ストアのコスモロジーの要点は、宇宙と自己は一体である、というところにあります。
しかし、日常生活の中でそのことを忘れがちなので、マルクス・アウレーリウスは「絶えず思いをひそめよ」とか「しばしば考えてみるがよい」と自分に言い聞かせているのです。
そうして、繰り返し絶えず思うことによって、ストアのコスモロジーが単なる一般的な理論ではなくいわば彼自身によって「生きられている哲学」になっています。
『自省録』の魅力は、ストア哲学が一人の具体的な人間によって生きられている哲学として表現されているところにあるといっていいでしょう。
第35期の公開講座では、そのあたりをさらに深く掘り下げ味わっていきたいと思っています。
広瀬さんのYOUTUBEをみてかなり悲観的になったのか、
ひどい風邪をひき、寝込んでました。(今は回復しました)
さっきまた広瀬さんの新しい細かい話を聞きました↓
http://www.ustream.tv/recorded/13573209?lang=ja_JP
マスコミでは全く報道されない見方で、
たぶんこっちのほうが事実なんだろうと思います。
福島第一の原子炉は最悪の事態を免れるだろうとテレビでは言ってますが、
本当のところは・・・心配です。
落合恵子さんが「沖縄の問題も今回の福島第一の事故も同じ構図です。
一部の負担を押し付けた結果こうなった」と言ってましたが、
今回の事故で国民一人一人が日本の社会そのものの在り方、民主主義、
エネルギー政策を考え直すいいチャンスになったんだろうと思います。
今まで、さんざん「原子力は安全だ」と嘘を言い続けた人間も
それを信用してしまった多くの国民も
商業第一主義に対して、
民主主義の本当の姿を考え直すいい機会になったと思います。
(被災者の方には申し訳ない言い方になるかもしれませんが)
震災・津波の報道といい、原発事故の報道といい、ずっと見ているだけでも、PTSDやうつになりそうですね。
広瀬さんの指摘しておられること、ほぼそのとおりなのではないか、と私も思います。
知れば知るほど、原発はあまりにも危険な存在だったのですね。
脱原発も含め、これから日本は持続可能な社会に向けて、まったく新しい再建・再構築へと向転換することが強く望まれますね。
「持続可能な国づくりの会」のブログに書いている記事も読んで、コメントをください。