目を開けると見える

2005年09月07日 | メンタル・ヘルス

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 さて、ようやく、自信を自分のものにするための理論と方法の話です。

 ここで、理論の話の前に、ワーク(実習)をしてみましょう。

 これは、ワークですから、ぜひ、読むだけにしないで、実際にやってみてください。私はよくいうのですが、「読むとするとでは大違い」です。

 目の前に、何か、いいもの、きれいなものを選んで、置いてください。

 適当なものがない人は、添付した写真のオレンジ・コスモスでも拡大して、パソコン画面の見えるところに置いてください。

 それから、それをしっかり見てみましょう。

 そこに、ありますね? まちがいなく「ある」と確認してください。

……ここで、「何のためにこんなことをわざわざやるんだろう? わざとらしくて嫌だな」と疑問を感じた方がいるかもしれません(よくいるのです)。

 そういう方のために、一つコメントを。

 これから学んでいくのは、心理学の理論と、方法つまり技法つまり「技(わざ)」です。

 新しい技は、まだ自分の身についていないから、「わざわざ」学ぶ必要があります。

 そして身についておらず慣れていないので、最初は何だか「わざとらしい」と感じがちなものです。

 しかし、新しい技を身につけたかったら、わざとらしくても、わざわざ練習する必要がある、というわけです。……

 では、元に戻りましょう。

 そこに、いいもの・きれいなものがまちがいなく「ある」と。これは、「事実」だ、と。

 では、目を閉じてください。どうなるでしょう?

 「見えなくなった」、そうですね。

 さて、この授業は音声ではなく文字なので、ちょっと不便なのですが……。

 目を閉じる前に、読んでおいて、目を閉じてから、考えてみてください。

 目を閉じると、そのいいものは見えなくなった。けれども、それは「なくなった」のでしょうか?

 そうではありませんね。事実、それは「ある」のですが、見え「ない」だけです。

 体の目も心の目もその点ではおなじで、どんなものが事実として「ある」としても、目を閉ざしていると「見えない」のです。

しかし、「見えない」は「ない」ではありません。

 ところが、心の目はしばしば「見えない」ものは「ない」と思ってしまいがちなのです。そこに問題のポイントがあります。

 私たちが自分に自信を持つことができる理由・根拠、もっと俗にいえば「ネタ」は、私にいわせれば、誰にでも山ほどあるのです。

 ただ、あっても見えていないだけです。

 「え、ほんとう?」と思われる方が多いでしょう。

大学で教えている学生も多数がそう思うようです。だから、自信がないと答えるんですね。

 「視界」という言葉があります。「見えている世界」という意味ですね。

 「見えている世界=視界」は、「世界」のすべてではありません。それどころか、「世界」のごく一部です。

 しかし、心の目は、「視界=見えている世界」が「世界のすべて」だと思い込みがちなのです。

 今、自分の視界には自分の能力やいいところが何も見えていないために、「自分(の世界)には能力もいいところも何もない」と思い込んで、落ち込んでいる人が、驚くほどたくさんいます。

 この思い込みを変えて、事実を見ていただくと、誰でも自信を獲得できます! 

本当かウソか、続けて聞いて、やってみて、試してください。

 では、体の目でちゃんともう一度考えて見ましょう。

 「見えないことは、ないことか?」。ノー、断然、「ノー」ですね。

 「見えなくても、あるものは事実ある」んですね。

 さて、目を閉じているために、美しいものが見えない場合、見たかったら、どうしたらいいんでしょう?

 ここで、「何てわかりきったことを聞くんだ。子ども扱いするな」と反発を感じる方もいるかもしれません。

 しかし、私の行なうワークは、そこがポイントなんです。

 わかりきっているつもりのことを、確かめなおしながら、やがて本当にはわかっていなかったことに気づき、それから本当にわかっていく、というプロセスをたどっていくのです。

 よかったら、続けましょう(悪かったら、この辺でリタイアという手もあります)。

 「目を開ければいい」、そのとおりです。大当たり!

目を開けると、今まで「あったのに、見えてなかった」、いいもの・きれいなものが見えます。

 目の前のものを使って、目を開けて見て、目を閉じると見えなくなることを確認し、それから目を開ければ見えるようになることをしっかりと確認して、心に留めてください。

 ただ、心の目は体の目とちがって、日ごろあまり訓練されていないので、自由に開けたり閉じたりすることがちょっと難しいのです。

 しかし、練習すれば、誰にでもできるようになります。

 話が、明るくなってきたでしょう?

(ちょっと意地悪でネガティヴな言い方に変えると、「練習しなければ、誰もできるようにはならない」んですけどね)。

 適切な技法を使って練習をすれば、あなたはまちがいなく「自信のある人間」に変われる! 

……という、私の言葉が多少でも信じられるようでしたら、さらに学びを続けてください。

 最後に、簡単なワークの宿題です(「え、宿題があるの?」とおっしゃる方、「そうです、この授業には宿題があるんです。でも、やってこなくても罰はありませんけどね」)。

 あなたはどんなことができますか? あるいは、あなたにはどんな能力がありますか? ノートを出して、自分のできること・能力を6つ以上書き出してください。「私には~ができる」とか「私には~という能力がある」というふうに。
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