メンタル・タフネスとポジティヴ・シンキングは大きく重なっています。
ポジティヴ・シンキングができるようになるということは、メンタルがタフになるということです。
しかし、日本ではポジティヴ・シンキングと能天気な楽天主義が混同されている傾向があります。
ピールは次のような短い文章で、はっきり、きっぱり、誤解を正しています。
ポジティヴ・シンキング(積極的思考)はどんな時にでも効果があるのか?
答えは「イエス」である。
私はこの答えが、大胆すぎることはわかっている。当然、次のような反論が予想できる。
「本当にそうだろうか。私には問題がありすぎる。私もポジティヴ・シンキングについて読んでみたけど、依然として、問題は未解決のままだ。」
また、次のように言う人もいるかもしれない。
「私の仕事はゆきづまりだ。私もポジティヴ・シンキングをやってみたが、仕事はいまだにゆきづまっている。ポジティヴ・シンキングも事実を変えはしなかった。破産は厳然たる事実なのだ。そのことを否定するなんて、君は砂の中に頭を突っ込むバカなダチョウみたいなものだ」
あまりにもしばしば見受けられることだが、人々はポジティヴ・シンキングの本質を本当にはわかっていないようだ。ポジティヴ・シンキングをする人は、ネガティヴなことがあると認めるのを否定しているわけではない。ただ、ネガティヴなことに囚われることを拒否するだけなのだ。
ポジティヴ・シンキングをする人間とは、最悪の事態に出会っても、そこからいつでも最善の成果を探し求め得るような考え方を持った人のことである。建設的な何かを発見することはできる。事態がよくない場合でも、自分で最善のことを期待することは可能だ。
あなたがよい成果を求めれば、それを見出すことが非常に容易になるということだ。
積極的なものを探し求めるということは、熟考されたプロセスであり、選択の問題なのだ。
(ビンセント・ピール『積極的思考の驚くべき結果』5~6頁、ただし訳を変更)
ポジティヴ・シンキングとは、ネガティヴなことに囚われることを意思的に拒否し、最悪の事態の中に最善のことを見出そうとする、という心の選択の問題なのです。
「平気平気、なんとかなるさ」というのんき・能天気な楽天主義とはちょっとちがうのです(もちろん、それでうまくやれる人はそれでいいのですが)。
具体的にいえば、今、有効求人倍率が1以下であろうと、0.いくつであろうと、それは「職がない」ということではなく「職はある」という意味だと考え――「少ない」は「ない」ではなく「ある」ということなのです――しかも、この世には必ず私を必要としている「職」があると信じる、という心の姿勢です。
内定がまだもらえない若者諸君、再就職先がまだ見つからない成人のみなさん、「まだ」は「これから」です。
面接100回でまだだったら、101回目に、「きみの長所は?」と聞かれた時、「面接100回落ちても、まだへこたれない、これからが勝負だと思える根性です!」と言ってみるという手なんかどうでしょう?
まだ、これからだ!! あきらめるな! 宇宙はきみの味方だ!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます