言っても聞く耳を持たない人には届かず、聞く耳のある人ならすでにわかっていることなので、改めて言ってもすぐに効果はないにしても、それでも言っておきたいことがあるものです。
全人類が共通の祖先から生まれたいわば一つの親族であるという事実――これは疑いようのない生物学的事実だと思われます――からすれば、戦争はしてはならないことですし、その事実を自覚していれば、決してしたくならないはずのことです。
しかしきわめて残念なことに、国家、民族、宗教、イデオロギーなどなどが違っていると、全人類の本質的一体性が見えなくなり、分離していると錯覚して対立・抗争することになります。
確かに人類には、国家、民族、宗教、イデオロギーなどの違いはありますが、それは現われたかたちとして区別できるということであって、本質的には分離しているということではありません。
これまでさまざまな形でお伝えしてきたとおり、区別できるかたちはあっても、人類そして世界は事実としてすべてつながっていますし、究極のところ一体です。
例えば、同じ一つの地球に住み、同じ一つの地球大気を分け合って吸い、地球全体を循環する同じ一つの水を分け合って飲んで生きています。
区別を分離・分断と考え、対立・抗争するのは、自他共に不幸をもたらす悲しむべき錯覚――仏教用語では分別知といい、知恵のように見えて実は無明です――というほかない、と筆者には見えます。
気候変動が人類の持続可能性を根本から脅かしている今、人類は一致してその課題に取り組むべき時であり、戦争つまり仲間割れなどしている時ではないと思われます。
全人類、とりわけそのリーダーたちが、一日も早く錯覚から目を覚まして、戦争を止め、平和で持続可能な世界を創り出してくれることを、強く強く、願望、希望、希求してやみません。
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