昨日から、安保関連法案参議院特別委員会のNHKのテレビ報道をずっと見ていました。
NHKへの言論統制が疑われており、私もそれはあるなと感じていましたが、今回はさすがに国会のまわりのそうとう大規模のデモについては一定程度報道されていました。
全国規模の抗議行動のことは、ほとんど報道されていないようですが。
強行採決について、筆者は、政府・与党の予めのシナリオであり、まさに強行するだろうと思っていましたが、予想どおりでした。
これから、参議院本会議での強行採決も行なわれることが、かなり確実に予想できます。
それはもちろん当面とても残念なことですが、議会制民主主義が生きている間なら、国民の多数――といっても最近の投票率を見ていると実際には3分の1強でいける――の具体的な意思表明・特に選挙行動があれば方向転換は可能でなのですから、勝負はまだこれからです。
心ある国民・市民と心ある政治的リーダーがあきらめさえしなければ、まだまだこれからです。
今回ようやく、政治的に無関心と言われていた若い世代もかなり動き始めたこと、60年安保、70年安保を経験した世代も諦めと休眠から少し覚め始めたことに、希望の芽を見ることができると思います。
ただ、参議院での強行採決後、60年、70年の時のように、いったん盛り上がった市民運動が敗北感で萎れてしまうことも懸念されますから、その希望の芽をどうふくらませていくかが課題です。
60年、70年の社会変革を目指した運動の最大の問題点は、アメリカ型資本主義・自由主義に替わるモデルとして、ソ連型社会主義やそれへの代案のない単なる批判としての新左翼的社会主義モデルしか提示できなかったことだ、と筆者は考えています。
希望の芽をふくらませるには、希望ある未来の理念とイメージとそこに向けた的確な戦略・戦術が必要です。
今回もますます、経済(市場経済の容認・活用)・政治(代議制民主主義)・言論はできるだけ自由に、分配・福祉はできるだけ平等に、そして環境への十分な配慮を、という北欧型社会民主主義モデルが、これからの選択肢だろう、これしかなさそうだが……という思いを強くしています。
手遅れになる前に、希望の芽が若木になり、やがて大木になることを祈らずにはいられません。
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