里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ダイコンソウ 鮮やかな黄花

2017-02-19 | 日記
南三陸町の田束山登山道の半ばあたりで、北西側の斜面から水が浸み出していて、登山道
も湿り気味です。周囲は落葉樹の森で、時間帯によっては木洩日が差し込むようです。
そんな環境に咲いていたのがダイコンソウの花です。
鮮やかな黄色の五弁花ですから、春に咲くキジムシロによく似ています。
ともにバラ科の植物ですから、似ていて当然なのかも知れませんね。


                                 2016.8.26撮影

和名の由来は、根生葉が大根の葉に似ていることから。
花の時季にも根生葉が残っているのですが、花に気をとられて撮り忘れました。

ダイコンソウの実はいわゆるひっつき虫で、カギ状の突起で人や動物の体にくっついて
運ばれます。このような散布形態を動物付着散布と言います。


   〈ダイコンソウの果実〉より


                                 2016.8.26撮影

バラ科ダイコンソウ属の多年草で、北海道~九州に分布する。
山地のやや湿った林縁や、山道端などに自生し、草丈は25~60cm。
根生葉は羽状複葉で長さ20cmほど、頂小葉が特に大きく、側小葉は大小不揃い。
葉縁には鈍い鋸歯がある。茎は上部でまばらに分枝し、茎葉は下部のものは3深裂し、
上部のものは切れ込みがない。
花期は7~8月で、分枝した上部に、まばらに黄色い五弁花を付け、直径は1.5cmほど。
雄しべ多数、雌しべ多数。花柱は腺毛があり、途中に関節があって捻じれる。
果実は痩果が集まった集合果、痩果は紡錘形で、粗い毛がある。
花柱の残った先が鉤状になっていて、動物などにくっついて散布される。


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