今年の1月中旬、南三陸町戸倉地区を踏査した際に、杉林の中で常緑の野生ランと思しき
植物を見つけました。素性が判らず放置しておりましたが、本日野生ランの本で調べてみた
ところ、ナツエビネの可能性が高まったので、記事としてアップします。
南三陸町戸倉地区西部、沢沿いの林道を上がり、その終点から山を越えて東側の沢筋へと
下っていると、杉林内に常緑の植物が生えているのを見つけました。
そこは斜面下に広がるやや平坦な場所で、標高は100mほどでしょうか。
すぐ脇は深さ4~5mの谷になっていて、最上流部ですから水の流れは無く、砂礫含みの土の
層が、大雨で抉られてできたような小さな谷ですね。
二枚とも2019.1.15撮影
初めは随分と葉の枚数の多い株のように見えましたが、よく見ると4~5枚の葉で1株に
なっていて、ここには4~5株が寄り添って生えているようです。
すでにガラになった花茎も残っていて、長さは30cmほどあるようです。株によっては花茎を
2本立てていたように見えます。
「小型野生らんを楽しむ」と言う山野草の本をめくっていたら、ナツエビネの写真が載って
いて、写真の葉が細長い根生葉なので、私の写真の葉によく似ています。
たぶん・・ナツエビネで間違いないでしょう。
植物図鑑等によれば、花期は8月中旬頃ですから、その時季に再訪して花を観察したいもの
です。ただ道無き山中ですから、再度ここに辿り着けるかどうか・・
〈被子植物 ナツエビネより〉
2019.1.15撮影
ラン科エビネ属の常緑多年草で、北海道南部~九州に分布し、草丈は20~40cm。
丘陵地〜低山地の、沢の周辺や湿り気のある落葉広葉樹林内に自生する。
新旧の偽球茎が連なり、春に新しい偽球茎から、3~5個の葉を出す。
葉身は長楕円形で長さ10~30cm、幅3~8cm、無毛かまたは下面にわずかに短毛がある。
縦じわが多く、先端が尖っている。
エビネの葉が2~3枚なのに対し、葉の枚数が多く、付根が明瞭な葉柄の形をとらない。
花期は7〜8月、葉の間から高さ20~40cmの花茎を出し、直径2cmほどの花を10~20個
付ける。萼片、花弁は白色~淡紅紫色で反り返る。唇弁は基部で深く3裂し、距はない。
果実は蒴果。紡錘形で長さは10mmほど。
植物を見つけました。素性が判らず放置しておりましたが、本日野生ランの本で調べてみた
ところ、ナツエビネの可能性が高まったので、記事としてアップします。
南三陸町戸倉地区西部、沢沿いの林道を上がり、その終点から山を越えて東側の沢筋へと
下っていると、杉林内に常緑の植物が生えているのを見つけました。
そこは斜面下に広がるやや平坦な場所で、標高は100mほどでしょうか。
すぐ脇は深さ4~5mの谷になっていて、最上流部ですから水の流れは無く、砂礫含みの土の
層が、大雨で抉られてできたような小さな谷ですね。
二枚とも2019.1.15撮影
初めは随分と葉の枚数の多い株のように見えましたが、よく見ると4~5枚の葉で1株に
なっていて、ここには4~5株が寄り添って生えているようです。
すでにガラになった花茎も残っていて、長さは30cmほどあるようです。株によっては花茎を
2本立てていたように見えます。
「小型野生らんを楽しむ」と言う山野草の本をめくっていたら、ナツエビネの写真が載って
いて、写真の葉が細長い根生葉なので、私の写真の葉によく似ています。
たぶん・・ナツエビネで間違いないでしょう。
植物図鑑等によれば、花期は8月中旬頃ですから、その時季に再訪して花を観察したいもの
です。ただ道無き山中ですから、再度ここに辿り着けるかどうか・・
〈被子植物 ナツエビネより〉
2019.1.15撮影
ラン科エビネ属の常緑多年草で、北海道南部~九州に分布し、草丈は20~40cm。
丘陵地〜低山地の、沢の周辺や湿り気のある落葉広葉樹林内に自生する。
新旧の偽球茎が連なり、春に新しい偽球茎から、3~5個の葉を出す。
葉身は長楕円形で長さ10~30cm、幅3~8cm、無毛かまたは下面にわずかに短毛がある。
縦じわが多く、先端が尖っている。
エビネの葉が2~3枚なのに対し、葉の枚数が多く、付根が明瞭な葉柄の形をとらない。
花期は7〜8月、葉の間から高さ20~40cmの花茎を出し、直径2cmほどの花を10~20個
付ける。萼片、花弁は白色~淡紅紫色で反り返る。唇弁は基部で深く3裂し、距はない。
果実は蒴果。紡錘形で長さは10mmほど。
通常キンセイランは奥山に生育しているので、沿岸部で確認されればかなり珍しいことと思います。
ランの種が風に乗って…ロマンですねぇ。
場所を特定されないようにして、保護していただきたいです。