「警視庁の生活安全部が、貿易会社の社長と健康食品を扱う中国人女性を薬事法違反で逮捕しました。厚生労働省の許可を得ず、健康食品を販売していたのです」
捜査員が、中国人女性の自宅を家宅捜索したところ、意外なものが見つかった。
「海上自衛隊の海将補に関する資料が大量に出てきたのです。捜査を進めると、逮捕した中国人女性の夫は、駐日中国大使館に勤務する武官であることが判明。武官は怪しい動きをしていることが分かりました」(略
「武官は、薬事法違反事件の数年前、知人を介して当時現役だった海将補と知り合っていました」(略
「当時の中国は、台湾侵攻や東シナ海進出のため、海軍の強化を図っていました。中国はロシアから中古の潜水艦を購入していましたが、スクリュー音が大きかった。そこで日本の音の小さなスクリューの技術を欲しがっていたのです」
捜査の結果、武官は十数回に渡って海将補と接触していたことが判明した。
日本にスパイ防止法が成立していれば、状況証拠だけでも立件できたという。
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[新潮 2022.6.2]
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/06020601/?all=1
「武官は海将補を都内にある高級中華レストランで接待していたことも確認しました。海将補は潜水艦に乗務する部下からスクリュー音を小さくする技術と潜水艦のハッチに使われている防水ラバーに関する情報をわざわざ聞いたようでした」
もっとも、公安部の捜査が自身に迫っていることを知った武官は中国へ帰国。一方、公安部外事2課は、すでに退官していた海将補を任意で事情聴取した。