1/99(きゅうじゅうきゅうぶんのいち)

あみものと手仕事と旅の記録

Washington D.C.(2) & NC(1)

2012-01-25 16:40:59 | すいかのたね
アメリカ出張から帰って来ました。時差ボケであっちでもぐだぐだ、慣れた頃に帰国して、いまだにぐだぐだ。年々つらい長距離移動…(以下省略)。

1月12~14日
学会が本格的に開始。エスノメソドロジー・インタビューのワークショップに参加したり(今朝、このワークショップの請求書が来てびっくりした。有料だったのね)、プレゼンを聞いてまわったりして過ごしました。学会会場と宿泊したホテルが同じだったので、ちょっとした空き時間に部屋に帰って勉強できたりしてものすごく助かった。
印象的だったのは、「International Child Welfare」のセクション。4名の発表者が2名になっているなど、謎の展開だったけど、発表者も参加者もネイティブじゃないことが分かってるので英語でも質問しやすかったし、最後にはみんなと仲良くなれてよかった。

もうひとつは、「エディターはここを見ている!ー質的研究のツボー」みたいなセッション。お世話になっている先生がどんなコメントをするのかも楽しみで(基本的に統計バリバリの人)出てみたんだけど、もういろんな本音やら大学院生の必死な質問やらが飛び出して、前半でドアが閉じられたうえに、コーディネーターの先生が「ちょ、ちょっと待って。これ、オフレコにしてくださいよね」とか言い出して、その場にいるだけでも面白かった。質的研究で博士論文を書くわたしとしては、有益な情報ばかりで、セッションが終わってから偉い先生にアタックして具体的なアドバイス(「わたしの書いた〇〇っていう本を読みなさい」とか「いつになるか分かんないけど、コメントしてあげるから、僕宛に研究計画書を送りなさい」とか)を頂いて、本当に感謝。とともに、文化の違いを感じたのでした(みんなが好意的とは言わないけど、わたしの学会の雰囲気よりはずっとフランクで、なんというか希望がもてる感じ。ま、勉強不足で目の前が真っ暗になりそうになったりもするのですががががが)。

最終日のポスターセッションはゆっくり見て回れて、しかも知らなかった研究方法を知ることができて、有益でした。わりとゆっくり話せたので、津波被災地の方々が作ったミサンガを渡すこともできました。ミサンガについては、「美しいわ」とか「素敵な取り組みね」とか「何ができますか」ていう反応とともに、「寄付はどうしたらいい?」って聞かれて、アメリカの寄付文化に触れた気がしました。寄付の部分は、「これはわたしからのプレゼントで、タダだから」というかなり直接的な表現をしても、「で、寄付は?」って最後の最後まで聞かれて、ほんとそういうことが常に頭にあんのねーって思いました。

1月15日(日)
ワシントンDCからノースカロライナへ飛行機で移動。1時間の距離なんだけど、飛行機のしょぼさとボロさにかなり引いたのでした。ノースカロライナの空港から宿泊先まではリムジンで移動。この運転手さんのテンションが高くて、たくさん話せて楽しかったけど、疲れたのは疲れた。夕食は謎のタイ・ソバ・サラダをいただきました。「ソバって何?わたしの知らないタイ語だな、きっと」と多少不信感をおぼえつつ頼んだら、、、


がっつりソバ(蕎麦)が入ってる。。。
タイと日本がミックスされてしまうくらい、ここは日本から遠いらしい、2日後に控えたプレゼンの資料に日本の位置を示したスライドを挟むべきかどうか真剣に悩みながら、2年ぶりのノースカロライナの夜は更けていくのでした(つづく。たぶん。。。)。
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Washington D.C.(1)

2012-01-12 11:23:33 | すいかのたね
今月9日からワシントンDCに来ています。お世話になっているアメリカのM先生のご紹介で、ソーシャルワーク関係の学会に出席するため。備忘録として今日までのできごとを簡単に(写真を快適にアップできる環境ではないので、それは後日のお楽しみ。たぶん。。)。

日本時間1月9日(月)
早朝に某タクシー会社のサービスで関空へ。成田経由でNYのJFK国際空港まで12時間の長旅。入国審査がJFKだったのだけど、90分は余裕でかかったと思う。荷物をピックアップして、それから国内線に乗継ぎ。無駄に空港が広いのと、国内線の旅客機のショボさにびびるなど(同じくらいの距離を、M先生は運転してくると言っていたのは、もしかしてこのショボさに耐えられないからではないかと思ったり)。ワシントンDCまで1時間のフライト。荷物をもって、地下鉄に乗り(なんか映画にでも出てきそうな地下世界っぽいかんじだった)無事に宿へ。雪が降っていたものの、思ったよりは暖かい。現地時間で9日午後6時ごろ着。

アメリカ東部時間1月10日(火)
この日は予備日(前回のアメリカ訪問では、雪でフライトキャンセルをくらったので)。時差のため早朝に目覚めてしまったので、いったん朝食取って、部屋でプレゼンの練習。アタマがぼーっとしているからなのか、あれだけ完璧に近かったプレゼンのしゃべりがグダグダ(あと長旅の疲れが老体に…)。昼前にようやく思い切って、外出。目指すはソーシャルワークの聖地(?)、ボルチモア。AMTRAKで45分くらい(各停とか特急とかあるみたいなので、急いでいるときは窓口で要確認。向こうは親切のつもりで、いちばん安い(そして遅い)列車をすすめてくるので)。
ボルチモアでは、リッチモンドという人のゆかりの地を訪ねました。事前にリッチモンド研究をしているアメリカ人の先生(M先生とは別の人)にメールで親切に教えていただいていたので、効率よく回ることができた…と言いたいところなんだけど、リサーチ不足でいちばん楽しみにしていた歴史館が閉館日でがっくり。気を取り直して、ピーボディ音楽学校とその図書館へ。図書館はとにかく古くて趣があって、そんなに広くないのだけど、そのぶん蔵書すべてを見渡せるような造りになっていて、なんというか「人類の叡智」というか、それらの本を書いた人たちの思いや考えみたいなものが、今日まで引き継がれているということに感動してほとんど泣きかけてしまった。そのあとユニタリアン教会へ。ここで親切な人に会って、会堂を案内してもらいました。リッチモンドが働いていたというビルのあった(らしき)場所へ行って、時間切れ。後ろ髪引かれる思いでDCに帰って来ました(予約した電車に乗り遅れるという失態をやらかしたけど、親切な人たちに助けられるとかそんなことも)。緯度が高いからか、日が暮れるのが早い。

1月11日(水)
夕方から学会のレセプションなので、ワシントンDC観光。ホワイトハウス(意外に小さい)→ワシントンモニュメント(エスカレーターで登れるということだったのだけど、去年の8月に地震があって、それ以来止まってて、入れず。残念)→国立自然史博物館(National Museum of Natural History)→国立絵画館(National Gallery of Art)。
国立自然史博物館には、ホープダイヤという世界最大のブルーダイヤを見に行ったのだけど、まさかの閉鎖中。ものすごおおおおおく残念。でも、それすら挽回してくれる展示品に溢れいていて満足の場所。子どもたちが見学に来ていたけど、けっこう自由にやらせてもらってて、こういうのはいいなあと思いました。
で、そのあとに行った国立絵画館がすごかった!!!1週間まるまる寝泊まりできるくらい、素晴らしい作品でいっぱい。有名な画家も絵画の歴史も詳しくないけれど、ひとつひとつの作品からにじみ出る本気度にただただ感動。時代によって作品の評価が変わるとはいえ、500年前の人からのメッセージを受け取れるのがアートの醍醐味なのかなとか。ここも一部が閉鎖中でしたが、とにかくお口あんぐりなもの(どう見ても3Dにしか見えない絵とか)にたくさん会えます。ここでも子どもたちがたくさんいて、微笑ましかった。
で、それよりももっと驚いたのが、この絵画館でM先生にばったり会ったこと。「似てる人がいるな~」と思って声をかけたら、「おおおー、トモコ!!」。思わず何度もハグしてしまった。この先生とは、ほんとに何かご縁があるんだろうなあ。この絵画館を薦めてくれたのもM先生だし、いやあ、ほんとただならぬ何かを感じる(笑)。
再会の後も、館内を回って(それでも全部は回れ切れず、泣きながら)ホテルへ。

夕方からの学会のレセプションには、着物で出席。知ってる人もいないし、もう想像以上に浮きまくってたけど、ひとりぽつねんとするのは洋服でも同じだし、着られてよかった(急遽、着付けを教えてくれたHちゃん、ありがとう!)。機会があれば、もう一度くらい着ようかなと思います。
レセプションでは、いわゆる西洋人の集まりには入れず、韓国系アメリカ人と中国人留学生のところに混ぜてもらって、グタグタな英語でお喋りして、名刺と一緒に震災支援のミサンガ(石巻の女性たちが手作りしたもの)を渡すというミッションをなんとか達成。ミサンガは、「綺麗」「いい取り組みね」というコメントをいただきました。まだたくさんあるので、残りの滞在でたくさん渡したいと思います。

今日までの感想は、
・アメリカに来るたびに思うけれど、この国では、日本で、自分が絶対にしているであろう差別や偏見をものすごく気づかされる。自分があからさまに差別されるわけではないけど、たぶんそうなんだろうなという言動に合うこともあるし、こちらが相手に対して「この人はこういう外見だから(良くも悪くも)そうにちがいない」という根拠のない先入観をもっていることとか。
・アメリカは、「ヨーロッパみたいになりたくて仕方がなかった国」だったんだろうな、ということ。昨日今日の街歩きで、それをひしひしと感じた。あと、「キモノ!」をはじめとする、長い歴史をもつ文化とそれを象徴するものへの異常なリアクションは、たぶん自分たちにそういう共通のものがないからなんじゃないかな、とか。

ものすごい雑文ですみません(そして、こんなこと書いて大丈夫なのか)。そんなこんなで、いま夜の10時を回ったところ。今日こそ早く寝て、時差ぼけをラクにしたいと思います。
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