1/99(きゅうじゅうきゅうぶんのいち)

あみものと手仕事と旅の記録

『道は、ひらける』石井米雄

2006-07-30 13:50:03 | すいかの芽
『道は、ひらける-タイ研究の五○年-』(石井米雄著、めこん)を読みました。

前にも紹介した、東南アジア研究の大家の半世紀をつづった自叙伝。
わたしのタイ語の手引きをしてくれた友達がこの先生の愛弟子で、「タイ語はもちろん、近隣のアジア言語がベラベラで、英語は当たり前のこと、フランス語、ラテン語などなどたくさんの言語を操る先生」と聞いていました。そして「ああ、ときどきいるよね、そういう"語学の天才"みたいなひと(=あまり苦労せずスラスラとことばを覚えられるタイプ)」と勝手に思っていました。

この本を読んで、そのイメージは覆されました。まさに"努力と忍耐のひと"。なみなみならぬ努力ができる、ということをいえば、ある種の天才なのかもしれない。
でも、この先生の言語学への興味やそこから広がる東南アジア研究の根底には、人間に対する尽きることの無い、愛ともいえるほどの深い関心が流れているのだなあ…と思いました。

そして、「あの先生は天才だからね、わたしたちとは違うよ」と勝手にそんなイメージを持っていた自分を恥ずかしい、と思いました。さらに自分の限界・可能性やひととの関係性を自分で決め付けてしまっていることって、多いなあ…とも。

帯にあることばがまた素晴らしい。

  「まわり道でも いいじゃないか。」

さんざんまわり道して、やっと軌道に乗ったと思ったらまた行き詰ったような気持ちで過ごしてきたけれど、あんがい、道を阻んでいるのは自分自身なのかもしれない。

まわり道でも いいじゃないか、か。
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経過報告

2006-07-30 13:48:01 | すいかのたね
負傷中のすいかです。
ご心配くださっているみなさま、どうもありがとうございます。
この場を借りて、お礼と経過報告をば。

日曜だけど、今日もガーゼ交換のために病院へ行って来ました。

気温が高いから患部が蒸れてなかなか治らないのか、痛い痛いと思っているのは実は気のせいかと思っていたのだけど、ほんとに経過が芳しくないらしいです。
医師曰く「うーん、これはちょっと時間がかかると思っておいてもらったほうがいいかもねぇ」だって。

ふだんはガーゼを貼っていて見えない患部を初めて見せてもらいました。

  「うわ」。

思ったより、重症らしい。そりゃ痛いはずね。

ちなみに「他の患者さんも来るから、気にしないで」と言ってくれた先生は、偶然にも高校の同窓生で、わたしがそのことを言うと「あ、じゃあ○年違うから同じ青バッジだね」と瞬時に計算していました。さすが理系…つうか、何色バッジだったかすら、覚えていません、わたし…
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あー…

2006-07-27 00:52:08 | すいかのたね
痛み止めを飲んで、さっさと寝てみたのですが、痛くて起きてしまいました。

イタイ、よ。どーしようか。痛み止めはまだあります。けど、

たいていの鎮痛剤と同じように胃に負担がかかる薬で、胃がかなり限界→食事少なめ→胃の中からっぽ→食欲ないから何かを食べてからという選択肢は無い→そこにこの薬を投入するのはどうか…ぐるぐるぐる。

こんなことしてるから肩凝って余計に痛みが増すんじゃないの? 
そうです、ハイ。けど、痛すぎ。どーしよう。
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フツーのワナ

2006-07-26 20:01:14 | すいかのたね
実はタイで手術を受けろと言われて、「やだ!!」と緊急一時帰国中です。

先週帰って来て、その場の手術で入院なしで済みました。そのかわり、毎日傷口消毒とガーゼ交換のために通院しています。毎日、アサイチで通っているのですが、今日は都合がつかず午後診を受けようと勝手に決めていました。そう、「今日は水曜日。フツー、町のお医者さんは木曜午後が休みだから大丈夫。それがフツーだから、うん」と、思い込んで…。

「あー、イタイ。やっぱり7月いっぱいは毎日通院だねー」とガンガンの西日のなか病院へたどり着くと…

 「水曜午後休診」
え?フツーは木曜午後休診じゃないの、フツーさぁ…

"フツー"が通用しないタイで1ヶ月半鍛えられたつもりだったのに、気が緩んだか、すいか。こんなところでワナにはまるとは…

せっかく良くなってきてたのに、1日暑いなか歩き回った患部はどうなっているのだろう…。しかも、中に詰めているガーゼの吸収度が限界なかんじ、確実に。明日の朝までもつのか?! コワイよぉ って、もちます、つか、先週までの状態と比べたら天国なんだから、大丈夫。日本だし。たぶん…。

今回、海外で医療行為を受けることや自己管理などについて痛感しました。そしてたくさんの方に助けていただきました。詳細は、あらためて書きたいと思います。
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”ファミリー”ってさ…

2006-07-26 19:35:40 | Music!!
珍しく(?)辛口です。

本日発売のm-floの"m-flo inside-WORKS BESTⅡ-"。まだ全部聴いていませんが、曲目を見る限りは、買う価値はあると判断して購入しました。それはいいんです。

でも…ど~してもここ数ヶ月間気になって仕方がないことが。言っちゃいます!!

それは、m-floと彼らとlovesしたアーチストたちを
   "m-floファミリー"

とくくり始めたこと。

ちょっと待てと言いたい。だってさ、m-flo loves △△ のコンセプトは「こんなひとたちとコラボしちゃうとこんな新しいケミストリーが生み出される」みたいなとろこにあったと思うし、結果として、LISAが去った後もm-floファンが残り、そして新しいファンもつかんだのだと思う。"ファミリー"って親密・仲良しな響きはあるけど、下手すると排他的でしょ。彼らが目指していたlovesってそういうことだったのか?と首をひねってしまう。

つうか、ファミリーといえば「小室ファミリー」でしょ。なんだかあのファミリーの盛衰の始まりを感じさせると思うのはわたしだけ? なんか、去年の武道館ファイナルで「あ、伝説のライブを見たわ(次は解散ライブかなー)」と思ったのは、気のせいではなかったのかも。
まあ、このレコード会社がボキャブラリー貧困、この路線でのプロモーションで吸うだけ吸ってポイ、なのか、そんなところだということでしょうかねー。

スコータイの旅、終わっていません。早めに何とかします、ごめんなさい~
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スコータイ(10)ワット・シー・チュム

2006-07-23 23:43:39 | タイ国内旅行0607
テレビで見て、是非一度本物を見てみたいと思っていたお寺"ワット・シーチュム"。本堂だけで32m四方、と聞いていましたが、敷地がとんでもなく広く想像以上にスケールの大きいお寺でした。

奥に見えるのが、ご本尊(というのかな、タイの仏教でも)。ずい分遠い~。
 
 
だんだん近づいて来ました。仏像が見える隙間は大人が2人通れるかどうかの幅しかなく、厚さ3mの壁に囲まれています。
   


これがご本尊。高さ15m。仏像の周りをとても狭く囲ってある分厚い壁のせいか、圧倒されると同時に下に立つと仏陀の柔和な視線を感じることができて、不思議と落ち着いた気持ちになりました(閉所恐怖症の方はちょっと苦手かも…)。 下の写真はブッタの手。仏像に金箔を貼るという功徳の方法があって、金色のマニキュアをしているようにも見えます。ちなみに、タイ語で"隠れて善い行いをすること"を「仏像の背中に金箔を貼る」といいます。
   
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スコータイ(9)スコータイ麺

2006-07-23 19:54:59 | タイごはん
タイの麺といえば、"クワイ・ティアオ"という米粉でできた白い麺。このクワイ・ティアオが"スコータイの名物だ"、というので夕食にいただきました。
本当は汁麺にするつもりだったのですが、薄焼き卵に包んである"パット・タイ"というタイ風焼きそばにしました。というのも、このおばちゃんの薄焼き卵の作り方が見事な手際の良さで作っているのを見て「食べたい!」となったから。オムレツのようにきれにくるまれて出てきたタイ風焼きそばは、予想以上の美味でした
この後、何食かスコータイ麺をいただきましたが、どこもおいしかったです 
"クワイ・ティアオ・スコータイ"はどこの店のメニューにもあるようなので、機会があったら是非お試しください~
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スコータイ(8)これって…

2006-07-18 01:22:42 | タイ国内旅行0607
リュウゼツランじゃないでしょうか? しかも、たぶん花が咲くのが間近な様子。確か80~100年に1度しか花が咲かず、咲いたらその木の寿命が尽きるとき、と昔ありがた~く教えてもらった気がします(わかる方にはわかりますよね?!)。

そんなありがたいはずの木が、この横にももう1本同じような状態で立っていました。やはりここは時間の流れが違うのかしら~
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スコータイ(7)キャプテン○?!

2006-07-18 01:17:55 | タイ国内旅行0607
宿泊先の近くで、久々に"タクロー(セパタクロー、とも)"をしている若者を発見しました。むか~し、友達にタクロー(籐のようなもので編んだボール)を蹴らせてもらったのですが、ものすごーく足が痛かった…という懐かしさ(?)で、写真を撮らせてもらいました。

で、で!こんなすごいショットの撮影に成功!拡大してみてください、翼くんもびっくりなオーバーヘッドシュート!!!! スゲー!!!
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スコータイ(6)トゥリアン窯跡

2006-07-17 23:02:05 | タイ国内旅行0607
トゥリアン窯跡は発掘された状態をそのまま残して、屋内で保存管理してありました。到着したのが閉館時間を過ぎていたので、「もう見られないかも」と思っていたら、「どーぞー」と見学の許可が下りました(こういうところは、タイのいいところだ)。
焼き物に関する知識が全くないので、本物を見ても図解を見てもイマイチ理解できなかったのですが、どうやらもともと川辺の勾配を利用した簡単な窯が時代を経るにつれて技術が向上していったようです。この窯跡が重要視されているのは、発掘した地層から、どのように技術革新が進んで行ったかが分かるという点にあるようでした(たぶん。よく分からないままです、すみません)。

当時のサンカロク焼き工房では、日常生活用品(水差しや民間信仰儀式に用いる人形など)から中国風の絵付けが施された豪華な花瓶、さらには水道管まで(スコータイ時代には水道設備があったそう)さまざまなものを生産していて、日本にも輸出されていたそうです。
スコータイ県中心部から少し離れたところにSangkhalok Museumがあります。わたしは今回は行かなかったのですが、友人によると陶器に関心がある方には、展示数も多く、大変興味深いミュージアムだったとか。陶器の写真がないのが残念です(興味のある方、ごめんなさい)。

それにしてもこの地層跡、淡路島の震災記念館を思わせるようなかんじで(地層を掘ってるのだから当たり前といえばそうなのだけど)、ちょっと複雑な気持ちになってしまいました…
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スコータイ(5)サンカロク焼

2006-07-16 23:10:30 | タイ国内旅行0607
シーサッチャナーライのもうひとつの見所は、サンカロク(Sangkhalok)焼きという陶器の窯跡。「これっていちいち保存管理をしてられないってこと?」というくらい、野ざらしになった窯跡がたくさんありました(記憶が正しければ、その数200ヶ所とか)。それでも(おそらく)考古学的に重要な窯跡がいくつかあって、そのうちのひとつトゥリアン窯に行って来ました(写真はその前にあった屋外の窯跡。これはある程度、原型に近い形に修復されているのかもしれません)。
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スコータイ(4)漆喰美術

2006-07-15 14:21:20 | タイ国内旅行0607
スコータイ遺跡の寺院のほとんどが屋根と壁がない状態ですが、それは「タイが暑くてオープンエアの方が快適だから~」なわけではなくて、いろいろな理由で崩れてしまったからです。
これは貴重な残存している壁の一部。宗教的シンボルや自然などをモチーフにした漆喰芸術(っていうのかな?)が見られました。残存している支柱や仏塔なども、ほとんどが漆喰で塗り固められていたと考えられているそうです。
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スコータイ(3)シーサッチャナーライ国立公園

2006-07-15 04:11:20 | タイ国内旅行0607
スコータイ県に到着して、初めに入ったのがอุทยานประวัติศาสตร์ศรีสชนาลัย(Si Sachanalai Histrical Park)。スコータイ王朝は、今のカンボジアとビルマ(ミャンマー)にやられっぱなしだったタイ族の初めての国家だと言われています。スコタイ王朝は数百年で滅びましたが、その短期間にタイ文字の原形やスコータイ様式の手工芸・美術など、独自の文化を築きました。

これは公園内の寺院。蓮の蕾型をした仏塔(写真左奥)はスコータイ時代の建築様式なのだそうです。
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スコータイ(2)道中の風景

2006-07-15 03:27:08 | タイ国内旅行0607
「連休にスコータイに遊びに行くんだよー」とタイ人の友達に話したら、「洪水に気をつけろ」と言われました。「あー、まあ確かに雨季だしね(チェンライ辺りですでに100人くらいが土砂崩れの犠牲になっている)」とよく意味が分かっていませんでした。
チェンマイを出発して2時間ほどすると、写真のような地平線まで見渡す限りの平野が広がっていました。チェンマイ県を中心とするタイ北部は、周囲を山に囲まれた盆地というのが典型的な風景です。スコータイも北部に分類されているのですが、普段見慣れている景色と違って広々としていました。

幹線道路から離れたところ何ヶ所かで、平野が水浸し=洪水状態になっているのを見て、「ああ、友達が言っていた"洪水注意"ってこのことね」と納得したのでした。通りがかった集落では、雨季の洪水に適応するための典型的な高床式家屋が多く、それぞれの家屋で、雨季に水を蓄えるための大きな水がめ(大人2人は入れるくらいの大きさ。川から離れているので、乾季は主にこの水を生活用水として使う)が置かれていました。久しぶりにチェンマイ県外へ出て、タイの地勢の多様性とそれに合わせた生活様式があるのだということを実感しました。
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スコータイ(1)

2006-07-13 14:39:20 | タイ国内旅行0607
スコータイに行って来ました。世界遺産に登録されている街で、約600~700年の寺院等の遺跡が点在しています。いろいろと興味深いものを見聞きすることができました。少しずつ紹介したいと思います。

まずはこれから。歩くブッダの像で、「わたしの教えに従って歩いて来なさい、そうすれば煩悩から放たれますよ」という姿を現しているのだそうです。とても優雅なお姿でした(ちなみに高さ5mほど。大きいっ!)。
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