謹んで震災のお見舞いを申し上げます。
このたびの地震により被害を受けられた皆様に
心からお見舞いを申し上げます。
ある日、玄関のチャイムがなったのでドアを開けました。
首から名札を下げたスーツ姿の青年が立っています。
「今度リサイクルショップを開店するのに品不足なので
指輪を買っています。不要になった指輪がありましたら
高く買います」
「指輪はないよ」
「ありませんか。高く買いますが」
ほらとわたしは左手を見せました。指輪など生まれてこのかた
つけたことがありません。
青年は不思議そうな顔をしています。
「奥さんはいられませんか」
「留守してます」「それじゃ、また来ます」
リサイクルショップはどこに開くのかの問いに「福岡に開く」と答えました。
青年の訪問はビンボーな結婚式を思い出させました。結婚指輪なんてとんでもない。
結納金は借りて、披露宴は友だちが会費制で開いてくれ、新婚旅行には
義兄からのお祝いを持って行きました。
指輪高く買いますの青年には後日談があります。
「見て、見て、早くテレビを」かあchanが叫びます。「早よ来んけん、テレビは
終わったじゃん」
なんのことか聞くと、指輪高く買いますと来たので金の指輪を売ったら実は時価の4分の1だった。
それがわかったから取り戻そうと電話したら「溶かしてしまったからもうありません」と。
投資話と指輪買いますはわが家には縁がないと、かあchanと苦笑いしました。
お互い気をつけましょう。