神社でお参りをするときは、まず御賽銭を入れ、鈴を鳴らして二拝二拍手一拝をし、静かにお願い事を思い浮かべる・・・
参拝には御賽銭が付きものですが、何気なく入れるこの御賽銭は『お願い事をするために入れるもの』ではありません。
本殿前の御賽銭箱
御賽銭の『賽』の字には、『神様へのご恩にむくいる』という意味があります。祝詞の中でも、神様への感謝を示す時は『報賽』という言葉を使うことがありますが、要するに感謝の印として差し出すのが御賽銭、ということになります。
国民皆がお米や野菜を作っていた頃は、神様のお陰で出来たその作物を感謝の気持ちと共にお供えしていたのでしょう。勤め人が増え、時代と共に今の形になりましたが、元々神様と私達は感謝の気持ちだけで繋がっていたのだということは忘れてはならないなと思います。
境内の隅、末社の御賽銭箱。小さくても大事な役目があります