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太田昌孝先生の詩の授業

2015-02-27 06:03:53 | 日記
昨日は、第428回社楽の会でした。

メインは、名古屋短期大学教授 日本現代詩人会会員 太田昌孝先生による詩の授業でした。

テーマは「詩人たちの視線 -「生きる」への提言を含めて-



 生きる

     谷川俊太郎

生きているということ

いま生きているということ

それはのどがかわくということ

木漏れ日がまぶしいということ

ふっと或るメロディを思い出すということ

くしゃみをすること


あなたと手をつなぐこと

(以下略)

 
 あまりにも有名な、この「生きる」を中心に、詩の世界を語っていただきました。



 特に印象に残っているのは次の点です。

 詩とは何か?

 3つの素材から、詩であるかどうかを考えました。

 その成立要件は、次の4点と説明していただきました。


① 読者に自由な想像の領域を保障する。
② 詩の源泉である【ポエジー】は隠喩などのメタファーを用いて書かれていること。
③ 新鮮な【発見】や【疑問】が詩行に織り込まれていること。
④ 他のスタイル(小説・短歌など)でなく、詩でしか表現できないものであること。


 特に私は、③の!&?は重要だと思います。 

 今後、詩を読む(見る)ときのポイントにしたいと思います。


 多くの詩人の名が登場しました。

 特に、読んでみたいと思った人です。

 「静物」「僧侶」  吉岡 実

 「死んだ男」   鮎川信夫

 知的な言葉の世界を満喫しました。

 

  

  

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
詩は総合芸術(文芸) (太田昌孝)
2015-03-03 12:54:54
土井先生
丁寧なフォローをして頂き有り難うございます。
詩は教育現場でも文学界でも異端視されているのが残念です。古知野中学二年生の時、国語のE先生が「詩的感動」ということをメモしてくるという宿題を出されました。確か期間は一週間だったと記憶しています。クラス全員が発表をして、各々の「詩的感動」を共有できたという記憶があります。ある高名な詩人が評論の中で、「現代人は詩的な生活を送っていないので、詩が分からない。」という発言をしていました。「言い得て妙」という感じがします。私は現在、「現代詩手帖4月号」に掲載される評論と格闘しています。何とか現代詩を次代に継承しなければなりません。それが私のライフワークです。
これからも宜しくお願いいたします。
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ありがとうございました。 (管理人)
2015-03-05 05:59:56
太田先生、素晴らしいお話をありがとうございました。

 わが家では、私が小さい頃から俳句会が行われていました。父が俳句教室を開いていた関係です。
私も何回か参加したのですが、そこでよく聞かれた言葉が「詩がない」「詩がある」。

 ここでいう「詩」が、!&?であり、感動だと思います。

 日常生活の中で、ちょっとした!&?をクローズアップし、言葉にする習慣を、子供達と共にしていきたいと思いました。
 本当にありがとうございました。
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もしかしたら? (太田昌孝)
2015-03-05 13:26:42
土井先生
コメントを拝読して気付いたことがあります。
私の母方の祖父は古知野町内で俳句の教室を開いていました。その時、お弟子さんの中にN村という若い方がいらっしゃったそうです。祖父は松野湖帆という俳号で
山口誓子とも親交があった俳人です。もしかしたら…
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そうです。 (管理人)
2015-03-06 05:52:56
それが私の父です。昨年亡くなりました。
縁があったのですね。
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驚き (太田昌孝)
2015-03-06 10:10:52
やはり、そうでしたか。私は大学時代に一度、お会いしたことがあるように記憶しています。
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