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初等社会科教育法 全体振り返り(9)

2023-02-06 07:29:41 | 大学・社会教育講義資料

初等社会科指導法 全体の振り返り

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【全員参加型授業】
理念の上に技術と仕組みが伴って全員参加型授業になることを学んだ。得意不得意や好みが異なる子どもたち全員が参加することは難しいと考えていた。講義を受けていく中で、教師の工夫によってどんなものでも教材になり得て、援助の方法の工夫で全員が参加する授業にできることを知った。
作業の可視化、分かる分からないを可視化する工夫が特に大事であると感じた。過程と結果が見える形になる作業指示をすることで子どもたちの進度把握や、理解していない子の発見につながる。また、可視化することで援助を必要としている児童に適切な支援を届けることができる。
子どもたちへの聞き方も重要である。授業内での発言はほとんどの授業で想定される場面であり、多くの場合発言者は偏りがちである。発言の場面での参加のハードルを低く設定し、スモールステップで発言に慣れ、習慣をつけることも「全員が参加する」ために欠かせないだろう。また、その場しのぎでない対応として授業規律や発問指導を継続して行うことでクラス全体の雰囲気として全員参加に近付くことができるだろう。全員参加型授業であることと主体的・協働的な学びであることは密接に関係していると考える。授業計画を立てる際に全員が参加できるように工夫されているか都度確認すると良いだろう。

【ICT】
ICTの活用は本講義において大きな割合を占めている内容であったと感じる。ICTを活用する方法や場面、それに対する子どもたちの反応などを講義で知ることができた。共有や記録のしやすさに優れており、上手く使うことで業務の効率化や質の高い授業の提供にもなると学んだ。
模擬授業ではどの班もICTを活用していたが、実際に小学校で使うには機器が行き渡っていることや、教員に資質が備わっていること、使用するだけでなく活用し指導するための知識や技能があることが重要になると考える。ICT活用はこれからの時代に必須な能力であり、コロナ禍で特に重要性が理解され、急速に進展している。教師自身はもちろん、子どもたちが使いこなせるように指導することも求められる。将来を担う子どもたちに関わる教師という人的環境が遅れをとっていてはならないだろう。現場に出た際に滞りないように教員になってからではなく、比較的時間がある学生のうちに、これからを見据えて能力を身につけることが求められるのではないかと考える。
活用方法や使用するツールの工夫によっては令和の日本型教育である、個別最適な学びと協働的な学びどちらの場面でも有用な教材となることができるだろう。授業の各場面で使用できたり、個別でも班活動でも使用できたりする他に、様々な理由から学校に来られない子のためにもなる。ICTを活用・指導するためには多くのツールやアプリを知る、使い方を工夫して、伝えていくことが重要であろう。


【模擬授業】
5回の講義を通して10班が模擬授業を行った。模擬授業では、講義とは異なる学びが豊富であった。
講義で知ったツールやICTの活用、授業の技法等についてオリジナリティを出しながら各班が授業に取り込んでおり、すでに知っているツールの新たな使い方や可能性、組み合わせによる有効な使い方の発見になった。また、授業の組み立てや使用教材の工夫により題材への興味が強く持てるか、楽しく学ぶことができるか変わってくると感じた。他班の模擬授業を受ける際に自分の模擬授業に活かそうと思い授業を見ると、声のかけ方や話の聞き方、考えている時間の教師の振る舞い等、授業の内容以外の態度面でも学びとなる気付きが多かった。どの班も細かい配慮や工夫がなされており、普通に授業を受けていては気付かないようなことだが、あると嬉しい工夫であったり、ねがいやねらいが込められた工夫であったりすることに気付いた。直した方が良いと思う部分もあったが、そうした面に関しても自身の模擬授業に活かすことができ、どの場面を通しても得るものがあったと思う。
幼児教育と理科の学生が班ごとに分かれており、選修によっても考え方や目の付け所が異なり、面白さを感じた。特に理科選修の方々は実際に小学校での実習経験があることから子どもの実態を捉えた模擬授業であったのではないかと考え、技法や子どもとの接し方等、見倣うところがあると思った。実際に模擬授業を行うことで実践的な学びとなり、教師の工夫について身をもって知る機会となった。


【振り返り】
本講義では毎回の課題として字数制限のない振り返りを設けていた。講義内に留まらず、振り返りも大いに学びになっていた。
まず、振り返りを書くという視点においてである。特に講義後に振り返りを行うことを理解した2回目の講義以降では、講義を受けている際に授業のポイントを掴もうという意識を持ちながら受けることができた。また、ポイントを掴むために授業を聞き逃さないように集中して臨む姿勢になっていた。さらに、振り返りを書くにあたって講義を思い起こし、記憶の定着につながるとともに、疑問に思った箇所を調べて新たな知識を得る契機にもなった。
次に、振り返りを読むという視点においてである。スプレッドシートで振り返りが共有されているため、他の学生の振り返りを読むことができた。振り返りはそれぞれが重要だと感じていたことがまとめられ、それに対しての意見が書かれているものである。同じ授業を受けていた他の人がどこをどのように見ているのかを知ることができ、自分にはない見方・考え方等の新たな気付きを得られた。また、自身の振り返りを読むことにも意義があると感じた。記録された振り返りがこれまでの学びの履歴となり、自身が持った視点から自分の考えを順に追っていくことができ、成長を実感することもできるだろう。
最後に振り返りを受けるという視点においてである。模擬授業後の振り返りでは他の学生から授業の受け手(子ども)としての立場から感想をもらうことができたり、同じ模擬授業をする立場から具体的なアドバイスを受けることができたり、多くの意見を得られた。これらの意見によって自分たちの班の模擬授業がねらい通りにできているのかといった授業の評価指針となり、また改善点・改善案が分かった。
振り返りが資料となることを体験的に学ぶことができた。


【感想】
本講義では、すぐに使える授業の手法や、長期的に見た考え方・学習指導要領上の扱い等授業に関わることを知り、社会科の授業というものについて様々な角度から知識を得たり、考えたりすることができた。自分の過去の振り返りを授業時に紹介のあったテキストマイニングツールを使ってマイニングしたところ、「模擬授業」「PowerPoint」「ICT」「学習指導要領」「子どもたち」「協働」「主体的」「工夫」「援助」「共有」といった言葉を多く使っていた。自分がどこを注視しているのか改めて理解することができた。
大学生としての授業の受け手の立場、小学生としての授業の受け手の立場、教師としての授業者の立場など、様々な立場で講義や授業に臨むことができた。講義の目標である「小学校社会科の授業づくりに必要な教師の視点と方法、さらに授業技術を学習指導要領の確認と学習指導案と資料の作成、模擬授業を通して実践的に学ぶ。そして、すぐに現場で活躍できる授業力を身につける。」「毎時間のICTを活用する授業を受ける経験をし、また模擬授業で実際に活用することにより、ICTの活用力を身につける。」の達成に近付けるような授業であったと思う。
社会科は「見えないものを見えるようにする」教科であると最初の授業で紹介があった。講義やミニ授業を通して様々な題材について学んだことにより、題材についての親近感を持ち、日々の生活の中でより興味を持つことができると感じた。ニュースで授業内に取り扱った単語が聞こえると「知っている」「聞いたことがある」と思い興味を持ち、更に知識を広げることができる。また、様々な考え方に触れることで自分とは異なる考えがあることに気付き、ものの見方や考え方が変化していった。こうした気付きや学びを子どもたちに受け取ってもらえるような授業を行えるように、自身の見識を広めていかなければならないと感じる。

 

①「個別最適な学び」と「協働的な学び」について
授業を通して、「令和の日本型学校教育」における学びのイメージを知ることができました。今までの主体的・対話的で深い学びに加えて、個に応じた指導である「個別最適な学び」と多様な他者と協働する「協働的な学び」を一体的に充実させることが重要になってくることが分かりました。「個別最適な学び」は、子どもが一人で学習を進められる力を付けるため、子どもが自分に合ったスピードで、自分のやりたい課題に応じて学習をしていくことだということを知り、「協働的な学び」は子どもたちがみんなで学習を進められる力をつけるため、クラスメイトや異学年の子と異なる考えを共有することだということを知りました。こと二つの学びをバランスよく組み合わせることが重要であることを学びました。これらの学びができるように教師は子ども一人一人の特性を理解する必要があると思うし、教材や授業の進め方など様々な工夫をしていく必要があると思いました。

②全員参加型授業について
全員が参加できる授業について、子どもたちが興味関心をもつことができる授業をつくることだけでなく、子どもたち全員が発表をすることができるようにしたり、全員が参加しているか確認したり、などの工夫をすることで全員参加型授業ができていくことが分かりました。例えば、全員が発表することに意識を向けることができるようにするため、あえて当ててほしくない人(分からない人)が挙手をするようにしたり、ハンドサインを作って全員が手を挙げられるようにしたりなどの工夫があることを知りました。誰が当たるか分からないという緊張感があることで、子どもたちも授業の内容に集中し、全員参加型授業になることが分かりました。

③ICT活用について
ICT活用について、最近では小学校でも一人一台のパソコンがあるなどICTが広く活用されていることが分かりました。また、アンケートをやることを通して自分自身がICTについてあまり詳しくないということが分かり、どんどん活用して詳しくなれるようにしていかないといけないなと気付かされました。授業を通して、実際に子どもたちはどのようにしてICTを使っているのかを学びました。例えば、板書を写真にとっておき、後から見返せれるようにしたり、資料をパソコンで見れるようにしたりなど多くの場面でICTを活用していることが分かりました。私もこの授業で知ることができたICTの活用の仕方を忘れずに、今の教員ぐらいICT活用に詳しくなれるようにしていきたいです。

④模擬授業について
自分達で模擬授業をつくることを通して、一つの授業を考えることの難しさに気付き、また仲間の模擬授業を受けることを通して、たくさんの工夫に気付くことができました。特に、今までの授業では黒板を使った授業が多かったけれど、今回はパワーポイントやzoomを使った授業が多く、新しく面白かったです。これからの学校教育ではICTを活用した授業が多くなってくると思うのでとても参考になりました。
仲間の授業を受けて、授業の中でたくさんの写真やグラフの資料を扱うことで、子どもたちが興味をもちやすく、分かりやすい授業になることが分かりました。また、授業の間にクイズを入れることで、授業の振り返りに役立ったり、子どもたちの意欲につながったりすることが分かりました。

<感想>
全15回の授業を通して、現代の子どもたちの学び方や教師の工夫、教材の使い方など多くの知識を得ることができたと思います。また、模擬授業を通して、授業づくりの難しさや工夫の仕方についても知ることができました。仲間の授業の振り返りについてコメントをしたり、全員でクイズをしたり、新鮮で楽しい授業をすることができて良かったです。また、授業の中でたくさんのツールを知ることができたので、今後もいろんな場面で活用できるように覚えておきたいと思いました。全15回の授業、ありがとうございました。


 

①児童の興味関心を引き付ける授業のコツについて
 本講義では、社会の指導法だけでなく、授業の根本的な行い方を学ぶことが出来たと実感しています。中でも、児童の興味関心を引き付ける授業のコツについて、衝撃を受けました。今まで、初等科目の講義をいくつか受けていましたが、教科ごとの学習指導要領に注目したり、教材研究を目的とした授業を行ったりしており、教科書をベースに考えることが多かった記憶があります。しかし、「見えるものから見えないものを見えるようにする」と講義で聞いた時、教科書の内容通りにやっても児童の学びには繋がりにくいと気付きました。
 講義での学びから、楽しく学ぶ工夫と、批判的な課題を提示することが児童の学びに対する興味関心を引き付けることが出来ると分かりました。例えば、都道府県の単元では、覚えるまでテストするのではなく、形や名前を用いたクイズを行い楽しく慣れ親しみながら覚えられるような工夫を施したり、クイズに対してグループで相談する場面では、手話やジェスチャー、筆談形式等、話し合いの仕方を制限することで、面白さが増したりしました。批判的な課題に関しては、「AはBなのになぜCなのか?」と子どもが「なぜ?」と思える仕掛けを含むことで自然と学びに向かう姿勢を作ることが出来ます。最終講義のように、題材を児童に選択してもらうことも効果的だと考えます。
 授業準備に時間が必要だと思いますが、児童の学びに繋がるような授業の工夫をしたいです。

②全員参加型授業について
 講義を受ける中で、教師は児童一人一人が授業に集中出来る環境作りをすることが必要であると考えました。例えば、意見を求める際には、全員が参加する意識をもてるように、ランダム機能を活用したり、頭に拳を置いて意見を全員が示したりするなど、児童一人一人が意見をもって参加できる工夫がみられました。また、教師対児童の会話にならないように、意見には「加えて何かありますか?」「反対の意見はありますか?」と周りの児童を巻き込む言葉掛けを知りました。たとえ一人の意見を聞く場面でも、全員と会話している意識をもつことが大切だと分かりました。
 また、授業の振り返りやzoomのチャット機能をあえて全員が見える形で取り入れることで、他の児童と共有し合えるだけでなく、書くことに困った児童や発言のきっかけを見つけることが難しい児童に対する援助に繋がると学びました。障害をもつ児童や、疑いのある児童が通常学級に何人もいるという現場で、教師が一人しかいないから援助出来ないと悩むのではなく、児童同士が助け合うことが出来る環境を作ることで十分な援助を行うことが出来ると考えました。
 そして、発言している児童よりも、その発言を聞いている児童に注目することで、どの程度の児童が参加出来ているか把握できると知り、視野を広くもって授業を行うことが大切だと考えました。

③ICTの活用方法について
 最初の講義から、現場では想像以上にICTの導入が進んでいると知り、自分のICT活用力の乏しさを反省しました。毎講義新たなICT機能を紹介され、とても便利で取り入れたいと思う反面、模擬授業で取り入れようとした時に、例えばパワーポイントの共有やリンクの作成等、使い慣れていないと扱いが難しいと感じる場面もありました。定期的に触って、使い方を学んでおきたいと思います。
来年度には小学校へ実習に行くので、教師がどのようにICTを利用しているのかを見て、私も積極的にICTを活用したいです。保育の現場でも記録や保護者への連絡ツールにICTを取り入れている園もあるので、保育場面での活用方法についても考えてみたいです。

④模擬授業について
初めてICTを活用した模擬授業を行って、充実した授業を行うことが出来ると分かったと共に、ICTを使うか、ワークシート等を使うか、判断に迷う点も沢山ありました。児童に何を学んで欲しいのか、どのようにICTを活用すれば効果的になるか、グループで話し合いながら進めたことで、最善を尽くすことが出来たと思います。
他のグループの模擬授業を受けて、どのグループも異なるアプローチの仕方をしていてとても勉強になりました。比較するわけではないですが、保育現場しか経験したことの無い私達幼児教育の模擬授業よりも、教育実習での経験がある理科選修の方の模擬授業の方が完成度を高く感じ、PadletやLINEのトーク画面を取り入れているグループもあって、私の中には無い発想に出会えて参考になりました。

感想
 15回を通して、社会科の内容だけでなく、授業の進め方や工夫の仕方を実践的に学ぶことが出来ました。特にICTについては、初めて知ることが沢山あり、このタイミングで知ることが出来てとても良かったと思います。初等科目の授業ではありましたが、言葉の掛け方やICTについて等、保育においても活用出来ると気付いたので、是非参考にしたいです。学んだことを現場で活かせるように、これから少しずつ自分の中に落とし込んでいきたいです。ありがとうございました。



①ICTについて
 ICTを利用した授業展開について、自分は小学校に実習に行っていないためあまり想像できていなかったけれど、土井先生の講義を受けて、また他班の模擬授業を受けて、様々な活用方法や、ICTを利用することによるメリットを学ぶことができた。
 ICTを導入することによるメリットとして、教員の負担軽減ということをとても感じた。自分が模擬授業を行う際、子どもに提示する資料やプリントの作成をする時間が、以前他教科で模擬授業を行ったときにかかった時間よりも短く済んだ。子どもに授業内で発言を促す方法は、教員に当てられた児童の学びしかわからない上に記憶しておかなければ残らないが、チャットを全員が使うことで全員分の学びを正確に知ることができ、プリントのポートフォリオよりも手軽に記録でも残すことができる。また、データでのやりとりならば可変性が高いため、子どもがオンラインで提出した課題にすぐコメントを返したり、子どもの反応に合わせて授業中に提示する資料を随時変更したりしやすい。このように、授業の様々な側面において、ICTを導入することで授業運営がしやすくなり、それに従い教員の負担も軽減することができると学んだ。
 また、ICTの導入はポートフォリオとして蓄積でき、学びをその都度振り返ることができるという点で子どもにもメリットがあることも学んだ。今回のこの最終レポートを書くにあたっても、今までの振り返りを見直すことで学びを思い出すことができた。
 文字を書く能力が落ちてしまうのではないか、ICTの活用能力が十分でない小学生の時に導入してはむしろ授業効率が落ちてしまうのではないかと感じていた。しかし、ICTの導入には様々なメリットがあることを学んだ。土井先生の模擬授業の中でもプリントを配って行う場面もあったように、何もかもICTにすればよいということではなく、ICTもアナログな方法も、それぞれのメリットを把握して、それを効果的に使用することこそが大切なのだと学んだ。

②全員参加型授業について
 15回の講義を通して、全員参加型の授業とはどのようなものか、理論や方法をお聞きし、また実感して、学ぶことができた。特に社会では、自分は今までずっと、教員の話をひたすらに聞き、板書を取る社会の授業ばかり受けてきていたため、クイズなどを通して子どもが参加しながら意欲的に学べるよう授業構成をされていたことが印象的で、このような作りの授業ならば楽しんで受けることができそうだと学んだ。
 教員の話を聞くだけの受動的な授業ではなく、子どもが考え発言する能動的な授業を作るべきである、ということは知っていたが、それを具体的に実現するための仕掛けを学んだ。ルーレットで指名することで誰が当たるかわからない緊張感から授業に一生懸命参加しようとする姿勢を作る、本時のねらいを「説明しよう」で終えることで絶対に授業の最後には自分の学びや考えをまとめて表現する機会をつくる、という、授業の細かい部分にまで配慮をして、子どもが主体的に取り組める仕掛けを作られていることを学んだ。特に、子どもにこぶしで自分の意見を知らせてもらう方法は、子どもにとっては意見を表明するハードルが低くなりやりやすい、教員にとっては全員の立場が分かり理解度を測りやすい、というメリットがあると自分が双方の立場に立って実践したことで実感した。
 これらの、主体的に授業に取り組むための仕掛けを振り返り、「罰則的な仕掛けにしない」ということが大切だと感じた。「罰則があるからまじめに取り組もう」「ああなりたくないから頑張らなくては」と思わせるような仕掛けがなく、子どもが疑問を抱かずに取り組むことができ自然と授業に参加できる仕掛けばかりだった。外発的動機付けの、しかもマイナスの動機づけでは、子どもの意欲は持続しないし、勉強へは渋々取り組むことになる。それを踏まえ、気づかぬうちに授業に参加している、巻き込まれている、という仕掛けばかり配置されているのだろうと考え、そのような仕掛けを用意する必要性を学んだ。
 また、全員参加型授業の意味合いとして、「さぼる人をなくす」だけでなく「分からない人を置いていかない」という側面もあると学んだ。わかる人が挙手して発言することのデメリットとしては、空気と化し参加しない人とともに、わからなくて参加できない人を見落としてしまうが、全員がこぶし等で立場を表明することでわからない子も参加できる。そして、わかっていないことが教員も周囲の子どももわかるため、そのまま放っておくことなく、その都度児童同士教え合ったり、教師が支援したりすることができるようになる。このようなメリットも生まれるため、全員参加型授業を意識することが、授業構成を考える上で必要だと学んだ。

③学び合いについて
 児童同士学び合うことができる授業づくりが大切だと私は考えてきたが、それには教師の働きかけやちょっとした工夫が必要なのだと学んだ。その中でも、チャットの利用による学び合いの可能性をとても感じた。
 チャットに自分の考えを打ち込んで送信するよう促すと、大勢の前で発言するよりもハードル低く、しかも全員の意見を交流させることができる。その中では、突拍子もない意見や、はっと気づかせる意見も出てくる。それらを他の児童が見ることで、新たな視点に気づき学びを深めたり、友達の意見について深く考えることをとおしてより自分の意見を強めたりすることができることが分かった。
 教科書を読めば学ぶことができる、知識をつけることができるようなことをただ教えているだけでは、授業の必要性を感じることができない。チャットだけでなく、互いの意見に気づき、交流させ合うことができるような仕掛けを用意することで、教科書よりも一歩踏み込んだ学びや理解をすることができるように促すことが、授業の役割だと学ぶことができた。

④教材研究について
 自分が模擬授業をやってみた際、活動を様々に盛り込みすぎて、時間が足りなくなってしまった。もっと時間に余裕があれば面白い授業になったと思うが、その面白さを子どもが感じることなく終わってしまうことは良くないと思うので、もっと教材研究に時間を費やすべきだったと感じた。子どもたちはどれくらいの学びのレベルで、この活動をするにはどれくらい時間がかかるのか、ICTのテキストなどの使い方はうまくいくか等、検討する箇所は多くあるため、一つ一つじっくり詰めて用意することが必要だったのだと反省した。
 講義後半の、学生による模擬授業を多く受けて、様々な発想に感動した。自分では寸劇を取り入れて授業を展開することは思いつかなかったし、模型を作成することで実感として理解できるようにしている工夫には感動した。このように、子どもたちにとって授業を魅力的にしたり、理解を促したりするための工夫は様々にあることを学び、レパートリーを増やすことができた。しかし、これらのレパートリーも、どのような取り入れ方をすると効果的なのか、しっかりと考えておく必要があると学んだ。例えば同じクイズを取り入れている模擬授業でも、ある班は1問終わるごとに振り返りをしているために新たな知識が定着しやすくなっているが、ある班は全問終わってから振り返りをするために集中力も切れ、一つずつの知識が定着しにくくなっていると感じた。授業にどのような活動を取り入れるか、ということも大切だが、その活動をどのように入れると効果的なのか、それにより子どもに何を感じ、学んで考えてほしいとねらいを持っているのか、ということを考える必要があると学んだ。この側面においても、教材研究の必要性をとても感じた。

感想
社会はずっと教員の話を聞いて暗記をするだけの教科、というイメージがつくほど、受動的な授業ばかり受けてきていたので、今回の講義を通して、主体的に学びに参加できる授業を社会でも作ることができるということがわかり、参加していて面白かった。もっと様々な工夫ができそうだと思ったので、授業で使えるツールなど探ってみたいと思った。

① 授業における学級づくりについて
講義を受けていく中で、さりげないところで学級づくり工夫について学ぶ場面が多くありました。特に印象に残っているのが、プリントを配布する時の工夫です。「どうぞ」「ありがとう」を言いながら渡すようにしましょう、というのは、自分が小学校の時にも実践していましたが、「渡すときは笑顔で」というのはありませんでした。笑顔で渡すことで、気持ちよくプリントを回すこともでき、さりげないコミュニケーションになるのだと分かりました。また、この時の子どもたちの様子を見て、そこから子ども同士の人間関係を知るきっかけにもなり、いじめの早期発見や不登校の防止にもつながるのだと学びました。他にも、授業における学級づくりの工夫として、手話限定、筆談限定での話し合い、おでこで意見を示した後の周りの子ども達との意見交流など、様々な場面で子どもたちの人間関係作りの手助けとなる工夫があり、それらが学級づくりにつながっているのだと感じました。これまで受けてきた講義では、分かりやすい授業の工夫やどういう方法で授業を展開していくと良いのかなどについて学んできましたが、授業が学級づくりにもつながること、そしてその工夫について学んだのは初めてでした。授業は、学級で一番長く時間を共にする時間であり、学級づくりの土台も授業内で作られるのだと考え、だからこそ学びだけでなく人間関係をも深めることのできる授業の工夫を大切にしていきたいと考えました。

② ICT活用について
今までは、「ICT活用」と聞いてもあまりピンとこず、自分の中で苦手意識がありました。しかし、土井先生の授業を受けてみて、パワーポイントやカフートやZoomのチャット機能、グーグルフォーム、イメージマップ、その他さまざまなアプリ等、ICTは多種多様で、どれも目的に適した有効な活用方法があるのだということが分かりました。特に、カフートやクイズアプリなどは授業の導入や前回の授業の復習にとても有効的で、授業の始まりに子どもたちの興味や関心をぐっとひきつけることでその後の集中力につながるとともに、楽しい雰囲気で積極的な授業展開につなげることが出来るのではないかと考えました。実際、他の学生の方々の模擬授業を受けてみて、授業の最初にクイズやちょっとしたゲームがあったときには最初に「楽しい」「知りたい!」という感情が抱いた記憶があります。子どもたちの授業への姿勢を子どもたちの意欲に任せるのではなく、教師側の工夫によって積極性を高めることが出来るのだということを実感しました。また、パワーポイントについては、音や動きを付けるだけで注目を集めたり印象に残りやすくしたりすることが出来ることを知りました。授業準備の際にも、パワーポイントを用いた授業を実践してみて準備もしやすく、予め流れを作っておくことが出来るので授業する側としての安心感もありました。しかし、始めから流れがあるからこそ子どもたちの意見を受けて臨機応変な対応の難しさもあるため、頼りすぎないようにしなければならないとも感じました。
実際、学校体験活動で行かせていただいた小学校では、1年生の算数の授業が黒板をほとんど使わずパワーポイントを用いて進められていました。学校現場では私たちが知らないうちに様々なICT活用が行われていることが予想されるため、この講義を通して学んだICT活用をこれからの授業づくりに生かせるようにしていきたいと考えました。

③ 授業展開・内容の工夫について
土井先生の授業や他の学生の模擬授業を受けてみて、様々な授業展開、内容の取扱い方があることが分かりました。特に印象に残っているのが、劇を用いて税金についての関心を高めていた班の授業です。「税金」というと、少し難しかったり、遠い存在のように感じてしまうと思うのですが、劇を用いたことで税金への関心が生まれ、身近な存在であると実感することが出来るのではないかと感じました。他にも、古墳を扱う時に「王様にLINEで聞いてみた」という設定で、古墳についての詳しい内容を取り扱っている班もありました。このような授業を始めてみたので驚きましたが、とてもワクワクしながら授業を受けることが出来ました。授業では、子どもたちにとって初めて知るもの、初めて聞く言葉など新しいものと触れる機会が多くなります。だからこそ、楽しく、分かりやすくすることが重要であり、そのためには内容を取り扱う際に身近に感じられる工夫、日常と関連させる工夫が必要であると考えました。また、土井先生の授業では、始めに導入の部分でいくつかの疑問を投げかけ、それに関連した内容の出来事を紹介しながら、子どもたちの中で自然と疑問への答えが生まれてくるようにするというものがありました。子ども側として受けてみて、一つ一つの内容に対して関心をもつことが出来、常に「どうしてだろう?」と考えていたのでどの出来事も印象に残りました。授業の展開の仕方を工夫することによって、なうようについてどこまで思考を巡らすか、どのくらい印象に残るかが変わってくるのだということを実感し、授業展開の工夫の大切さがわかりました。

④ 全員参加型の授業について
学級で、寝たり他のことをしたりして授業に参加していない子がいると、その子はクラスにおいて疎外感を感じたり不登校につながってしまう可能性があるため、誰一人こぼさずに教育を行うために全員参加型の授業づくりが大切なのだと学びました。そしてそのために、全員起立したり、頭の前に握りこぶしで意見を提示したり、発言を挙手制ではなくランダムにしたりすることで、常に自分の意見を示す機会や可能性があるからこそ、よく考えて授業に参加することが出来るようになるのだと知りました。そして、よく考えることが深い学びへとつながるのだと考えました。また、Zoomのチャット機能や振り返りを全員共有のエクセルに記入することなど、全員に自分の意見を発表する場を与えることで、考えを自分なりに言葉にすることで理解を深めたり、書き始めるのが苦手な子にはどう書けば良いのか見本にしたりすることが出来るのだと考えました。一方で、これは子どもたち同士の人間関係が出来ていなければ難しいとも教えていただき、子どもの様子や状況から、適切な方法を選択するように注意する必要があると感じました。

感想
 全15回の授業を通して、授業づくりにおける教師の工夫、ICT活用など、社会科だけでなく他の教科でも参考にしたい内容を学ぶことが出来ました。また、授業における学級づくり、子どもたちの人間関係理解の方法についても学び、いじめや不登校の防止につながる工夫の大切さを知りました。今までの講義で学んだことの無いことに多く触れ、学ぶことが出来、毎回の授業がすごく楽しかったし、身についているという実感が持てたことが嬉しかったです。他の学生の方々の模擬授業からも多くの刺激を受けました。自分では思いつかないような授業の進め方の工夫がいくつもあり、同年代にもこんなすごいアイデアをもつ人がいるのだということに気付き、多くの学びを得ることが出来ました。ICT活用については、様々な方法を知ることが出来たので、自分の中に少しづつ落とし込み、自分の武器として授業づくりに効果的に用いることが出来るようにしていきたいです。


①ICT機器や思考ツールの利用
 土井先生の講義内ではICT機器の利用方法や授業で応用できるサイトが多く紹介されていた。さらに、各班の模擬授業では、パワポ共有カフートやジャムボード、パドレットなどを活用した授業が展開されていた。そのため、全15回の講義の中で多くの便利なサイトを体験することができた。その中で、考えたのはこのようなインターネット上のサイトの利用は全員参加型授業には欠かせないということである。以下にICT機器の利用による利点を二点述べる。
 第一に、クラス全体での共有がスムーズであるということである。ICT機器を利用し、自身の考えを打ち込んだうえで「送信」すれば、瞬く間にクラス全体に考えを広げることができる。ICT機器の使用がなければ、挙手や考えを紙にまとめてクラスで共有という形となり、時間がかかってしまう。例えば、パワポ共有を用いれば、班ごとのまとめ作業ができる上に、他の班の作業も見ることができるため他の班のアイデアを自身の班に取り入れることもできる。さらに、教師としては進捗状況が把握しやすい。
 第二の利点としては、考えの視覚化が容易にできるという点である。講義内では思考ツールや心の数直線、テキストマイニングが紹介されていた。これらのツールは自身やクラスの考えを可視化することができる。例えば、心の数直線を利用すれば、言葉で表現するのが苦手な子どもでも授業に参加することができる。また、思考ツールを用いれば、考えを深めることもできる。
ICT機器の活用は、一度体験しなければ授業での実践はできない。また、まだまだ授業で活用可能なサイトや方法があると思われる。大学のうちからそのようなサイトや方法について発見し、授業での使い方について考えていこうと思う。

②全員参加型授業
 全員参加型授業を行うことによって、子どもたちの自己肯定感や自己有用感を高めることができる。
 全員参加型授業の手立てとしては、額に手を当てて指で番号を示す方法や、発言したい人は右手を、発言をしたくはないがわかっている人は左手を当てるというような方法がある。勉強が苦手な子どもたちは、そもそも授業に参加しにくいと思っていると思われる。そして、ますます劣等感を感じていく子どもたちもいると思われる。そこで、まず授業に参加するということが大切になる。授業に参加さえすれば、グループ活動などで活躍の機会が必ずある。そして、「できた、授業の役に立てた」などという気持ちができるだろう。この気持ちが、自己肯定感や自己有用感へとつながり、授業でも学校生活への意欲につながると考えられる。
 このような点から、全員参加型授業が大切であると考える。他にも、チャット機能やパワポ共有の機能、構造化された板書によって、全員参加型授業に近づくと思う。私が、教員となった際には、どの教科の授業でも全員参加型授業を目指したいと思う。

③模擬授業
 私たちの班は、模擬授業の一番手で準備の時間は多くは取れなかった。しかし、班の人たちと協力しながら、一つの授業として成立させられたとは思う。
授業資料を作成するにあたっては、工夫したスライドをつくることができたと考える。児童に考えさせたいところを隠したり、大王にインタビューという設定のスライドをつくったりした。これにより教師が教えるではなく、児童が学ぶという形の授業になっていたのではないかと思う。授業において、教師に教えられるではなく児童が学ぶという授業づくりが大切だと実感した。
模擬授業では、「古墳は何のために、どのようにしてつくられたのかを説明しよう」であった。このめあては授業内で、児童たちの疑問から立てためあてであり、児童の疑問を学習課題にすることができたという点でよかったと思う。しかし、「説明しよう」というめあてであったが、説明する時間を十分にとることはできていなかったと思う。例えば、隣の人やグループにめあてについて説明する時間を取ることで、めあてが達成されるような授業づくりが必要であったと反省している。
板書についてはイラストを黒板に提示することで、全員が一方向に視線を合わせることができるようにした。そして、板書する際には、イラストから線を引っ張って児童の意見を黒板に書いた。このとき、児童の意見によって板書する位置を変えることで抗増加した板書を目指した。決してきれいな板書にはならなかったが、授業を考える中で、構造化された板書の大切さに気付かされた。構造化された板書をすることで、一人一人の考えのつながりが視覚化され、様々な意見がまとまっていく様子がよくわかる。板書の練習をして、構造化された板書をこれからも目指していきたいと思う。

④先生の社会科の授業について
 社会の授業は教師から子どもたちへの知識の伝達という授業形式になりがちであると思っていた。しかし、先生の授業は、教えられたとは感じず、不思議と学んでいると感じる。それは、学びの手柄を子どもたち側に与えているからだと私は思う。資料を単に提示するのではなく、隠して提示することで子どもたちに気づきを与えることができる。このような資料の提示の仕方が子どもたちに学びの手柄を与える工夫なのだと思う。「隠す」という資料提示方法は非常に参考になった。

⑤感想
 約4か月間ありがとうございました。大学の授業内でここまでICT機器を使った授業はなかったので貴重な時間となりました。さらに、授業づくりで役立つツール等を紹介してくださり、私自身の授業づくりのアイデアも広がったと思います(特にパワポ共有は非常に便利だと思いました)。私は小学校の教員を目指しています。先生の授業で学んだことを少しでも生かして、「全員参加型授業」を目指していきます。

 

①全員参加の授業
子どもたちの興味や関心に訴えることで授業を作り上げることが必要である。これは、多くの場面で言われてきた。しかし、必ずしも全員参加ではなく、ある一定数の興味や関心を持つ生徒が意欲的に活動しているものであった。先生の授業は、授業を展開するときに、驚きや発見以外に、ユーモアや子供をいかに惹きつけるかを重視し、ある一定数ではなく全員が前のめりになるようなものであった。実際に先生ともお話をしたが、Kahootの参加率はとても大きなものがあると私も感じた。また、発表のやり方や自分の意見が言えるような工夫(立ってから座る、おでこに手を当てて発表など)が随所にみられ、授業の技術としてとても有効だと実感できた。

②ICTの活用
私は、ICTの活用に反対的であった。もちろんパワーポイントでの発表方法などは賛成だ。しかし、通常授業において、ICTを使ってノート作成や意見交換、振り返りなどは教師メリットが大きく、子どもメリットが少ないように感じていたからだ。確かに、子どもがICTに慣れる時間は必要であると思う。また、発表方法がパワーポイントに限定されているわけでもないため、新たな形式化を生み出す可能性があるからだ。だが、先生の授業を通して、ICTの活用がそれだけではないことを実感した。Zoomのチャット機能を使って、自分の意見を気兼ねなく発信するやり方や、パワーポイントを発表資料ではなく、グループ活動におけるアイディアノートとしての活用、エクセルによる振り返りシート、クイズを画用紙や紙芝居ではなくKahootを使って子ども同士で切磋琢磨しながら楽しく学ぶ方法など様々な方法が見られた。新しいICTの活用を見い出すのではなく、現在既に存在するアプリやソフトを使って、通常授業で使っていたノートやホワイトボードからタブレットに変更できる視点を見つけることができた。

③課題設定
授業における発問は、子どもの一つの授業に対しての意欲や関心に直結するものがある。発問の仕方において、子どもたちが「何だろう?」や「なぜ?」と疑問や興味を持つようにするのと同時に、「なるほど」「それを今回は行うのか」と明確な目標を設定・提示することが大切になってくる。現在学習指導要領などでは、「主体的・対話的で深い学び」を重視している。そのため、「~を求めよう」や「~は何だろうか」等のように、本来目的である、求めた先にある課題や概念・理論などを考えることに対しての発問になっていないことがある。また、子どもたちに「話し合おう」などというと、安易に受け取るケースもあり、話し合えばよいなどと誤解が生まれることが分かった。発問において、内容だけではなく、問いかたまで意識をすることが重要だと学んだ。

④模擬授業を通して
模擬授業では、ほとんどの班がKahootを取り扱っていた。そのため、それだけKahootが、授業における子供への刺激や全員参加の意味を成しているのだと実感できた。また、班によってはICTの活用方法として、今まで資料や画用紙などで提示していたものをワードやパワーポイントのイラストで表現して、自作の作品や発表資料を手掛けていたので新たな活用方法を知る機会となった。ただ、子どもたちに後者で説明した内容を行う際には、必ず使用方法やルールといった、今回の授業における注意事項を述べ、しっかりと子どもたちに認識させる必要があると感じた。さらに、授業の進捗状況によって、他の班との違いがうまれてしまい、余分なことをしかねない。そのため、学級経営の段階である程度ICTの活用に慣れさせておくべきだと思った。

〈感想〉
全15回を通して、とても楽しい授業だった。また、授業の技術についてたくさんの方法を提示してもらい、これから行われる教育実習や現場で多用していきたいと思った。しかし、模擬授業で分かったが、ICTを使うと、どうしても教師側からの提示が増えてしまう。また、広告や資料を使った模擬授業があったが、どうしても数や物を制限している。そのため、教師は枠組みをすることは必要だが、内容やテーマの制限はせずに、子供からの考えを増やせるような工夫が必要だとわかった。
生徒に意見を出してもらうための方法として、机にただ座って挙手ではなく、zoomでコメントしたり立ってから自分の意見を考えてから座ったりするなどの工夫が見られた。子どもの思考を体を使って考えることを知ることができた。
実際に自分が授業をするときは、子どもの発見に気づくための工夫をより取り入れていきたいと思う


 

① ICTを活用した授業・学校生活に
全15回の授業を通して、ICT活用の幅の広さ・できることの多さに驚きました。私は今までICTを活用する方法として、授業内容の資料や児童生徒の回答を共有することや、ノートとして書き込みができることなどしか知らず、1人1台タブレット端末が導入されても本当に活用されているのかな?と思っていました。しかし、この初等社会科教育法Aの授業を受けて、こんなにもICTを活用する方法があり、ICTを活用することで、活動の幅が広がることを学ぶことができました。
Kahootなどのアプリ・サイトを用いて学習の理解を深めたり、ZOOM等のチャット機能を用いて書き込みをすることで自分の意見を表現できたり、共有のパワーポイントに書き込むことで、複数人で1つのものを簡単に作成できたり、これまで難しかったことも、ICTを活用することでこんなにも簡単に行えるのだなととても驚きました。さらに、出欠確認やスケジュール管理などの保護者とのやり取りにおいても、電話対応や紙媒体での共有をすることなく簡単に行うことができるのだということも学ぶことができました。
今、教師は質が高く膨大な量の仕事が求められていると思います。その中で1番大切なのは、子どもたちと向き合う時間だと思います。そこにできる限り多くの時間や気もちを注げるよう、ICTを上手く活用し工夫した時間を過ごしていきたいです。

② 児童生徒の興味・意欲・主体性を保ち続けるための工夫
私が教育実習で授業を行った際、1番難しいと感じたのは、児童に興味を抱かせ続けたまま学びを深めるということでした。堅すぎてしまうと児童は受け身になってしまい、楽しいことをやりすぎると学びにならず、そのバランスがとても難しいと感じました。また、私は自分が前に立っているときに周りが沈黙している時間が苦手で、ついつい場を盛り上げようとしてしまい、後から反省することも多くありました。
土井先生の授業では、楽しみながら学び続けることができ、これが理想とする授業だなと感じました。授業を受けているときは、楽しいことをしているから楽しいのではなく、学んでいることが楽しいと感じていました。そう感じることができたのは、授業の様々なところで細やかな工夫がされていたからであると学びました。1つの質問に全員が手をおでこに当てて回答する、今日の課題を全員が自分で考えチャットでつぶやく、めあての文末を「説明しよう。」にして知識をアウトプットする機会をつくる、あえて授業の中で間を作り、考える時間を持たせるなど、本当にたくさんの工夫がされていました。教育実習では授業を行うことで精一杯になってしまっていたけれど、もっと子どもたちの目線に立ち、様々な場面や気もちを想定して寄り添った工夫を取り入れた授業を行いたいです。

③ 教材研究
土井先生の授業を受けて、1番凄いと感じたのは提供して下さる情報量の多さです。毎回授業を受けると、この内容が先生の1番好きなところなのかな?というくらい知識量が多く、その内容を深くまで学べていると感じていました。そして、先生が心の底からこれはここが面白い!これのこんなところが好きなんだ!と思っているのが伝わることで、受け手側も嬉しくなってわくわくしながら授業を受けることができるのだと学びました。
これは、先生が入念な教材研究を行っていることで、授業内容だけでなくそれらに関連する内容も授業の中に取り入れることができ、学びの面白い部分に触れることができるからであると思います。教師側のもつ情報量が深く、多いことで、児童生徒の疑問に答えたり、興味をもった児童生徒にその先を提供したりすることもできると思いました。さらには、その教科の内容だけでなく、他教科・多方面にもつながっていく授業を作っていけると思います。
とても難しく大変なことではあると思いますが、私は様々な分野において深く広い知識を手に入れたいと思いました。そのためには、まず授業等で扱う内容を深く理解し、その後その内容の周りへと知識の範囲を広げていくことが必要なのではないかと思います。少しずつ自分の持つ知識を増やし、多方面につながっていく授業を作りたいです。

④ 模擬授業
模擬授業を作る中で、私には素敵なアイデアがひらめかないのだなと痛感しました。工夫を凝らした授業を行いたいと思っていても、ありきたりな内容しか思いつかず、とても情けなく、悔しいと感じました。本当に仲間のおかげで模擬授業が完成し、やり終えることができたと思います。
また、授業を行った際にも、もっと児童生徒に寄り添った言葉選びや振る舞い方ができたらよかったなと感じる場面が多く、改善したいと思いました。さらに、今回は複数人の教師で大学生を相手にした授業であったため、何とか出来た部分もありましたが、児童生徒を相手に自分1人で授業を行うことを想定すると、難しい点も多く、改善点が多くあるなと感じました。
他の班の授業では、導入の仕方や教材の見せ方、展開におけるメインの取り組みなど、自分にはない視点がたくさん見られ、新しい活用法や工夫を学ぶことができました。また、同じアプリを使っていても、それぞれ全く違う使い方をしていて、受け手の捉え方も異なるので、なるほどと思うことがたくさんありました。加えて、他の班の模擬授業を受ける中で、自分だったらここをこうしたいなと思う場面がいくつかあり、自分がどうしたいか、どうしたいと思っているかに向き合うことができました。
そして、模擬授業を作る・受けることを通して自分が1番大切だと思ったのは、授業の着地点・目指したい児童の姿を明確にし、それを念頭に置きながら筋の通った授業を作ることです。授業内の取り組みばかりに考えを巡らせることなく、この授業を通してどのようなことを学んでほしいのか、そのために必要なことは何かという視点を大切にして授業を作っていきたいです。


* 感想
全15回の授業を通して、具体的な授業の方法をたくさん学ぶことができ、とても参考になりました。先生の授業や考え方の凄さに圧倒されすぎてしまい、自信が少しなくなった部分もありましたが、先生のように楽しく主体的に学ぶことができる授業を行える教師になれるように頑張りたいと思いました。
そして、先生の講義を受けてきた中で最も見習いたいと思ったのは、児童生徒に対してとても深い愛を持っていらっしゃるところです。児童生徒1人1人が自分らしい考えを持ち、自分の思いを表現できるようになってほしいという思いをもって、それらを引き出してあげるような授業の工夫がなされているのが本当に素晴らしいと感じました。児童生徒の意見を否定することなく、子どもたち1人1人の存在を心の底から認め、全力で愛し抜く先生になりたいです。
後期の間、ありがとうございました。



 
ICT
この社会科の授業において、ICTの活用は、授業においても重要な内容であったと感じる。コロナの影響により、この数年で教育現場でもICT機器が急速に広がった。ただ、現状として、ICT機器を活用した授業といっても、ロイロノートの活用や調べ学習が中心で、それ以上の活用がされているとか、自分がそれ以上の使用ができるかと言われたらそこまでは活用できていないと感じていた。しかし、この授業でアプリを活用したりZOOMを活用したりと、ICTの活用について学習したことで、ICT活用に関する実践力を身に付けられたように感じる。また、これまでICTの活用はどちらかというと、学びを深めるため、発表が苦手な児童も授業に参加できるようにするためというような、子どもたちのため、という印象であったが、実際には教員の負担の軽減や、効率を上げるツールでもあるということを知ることができ、自分も積極的に活用していきたいと思うようになった。

全員参加型授業
全員参加型授業に関しても、この授業で重要な内容であったと感じる。社会科というと私の中では、調べ学習というイメージで、教育実習で見たクラスの授業でも社会の授業では調べ学習を行っていて、全体授業というより、個が中心のような感じがしていた。しかし、この授業を受けたことでその考えは変わった。子どもたち全員を授業に参加させるために例えば、わからない児童にも手を挙げさせたり、気づいたことをただ発表させるだけでなく、起立して、言い終わったら座らせたり、というような形をとることでうまく子どもたちを授業に取り込むことができると感じた。また、そうした取り組みは子どもたちだけでなく、教員がどの子が終わっていてどの子がまだ終わっていないか、内容を理解できているかなどを測ることができるため、自分も取り入れたいと思う技術であった。その他にも全員参加のための技術をたくさん教えていただき、どれも実践できるようになるために今後の実習や授業の際に意識していきたい。

模擬授業
自分たちの班では、調べ学習を中心とした授業を行ったが、調べて、全体共有するという平凡な授業になってしまった。また、うまく全員参加型の授業にすることができなかった。調べる活動の中で、例えば調べ終わったら座るや手を挙げるような少しの工夫を加えるだけでも児童たちを授業に通りこむことができると思われるので、そうした工夫をしながら授業を展開していきたいと感じた。他の班の模擬授業に関しては、アプリをうまく活用していたり、実物や劇を子どもたちに見せることで、子どもたちの興味を引き付けたりしながら、理解してもらいたい内容を伝えていたので、どれも参考になった。

授業展開について
社会科の授業においては、子どもたちに疑問を持たせ、その疑問を順番に紐解きながら理解させることが大切だと感じた。学習課題も、教員の中でこんな学習課題にしようと決めていても、それを最初に提示するのではなく、うまく子どもたちの中からその疑問を引き出して学習課題にするということ技術が必要なのだと学んだ。また、学習課題は、「~について考えよう」ではなく、「~について説明できるようになろう」という語尾に変えることで、ただ、考えるだけでなく、それを子どもたちの理解につなげるような工夫も必要だと感じた。

感想
この講義の中で、特にICTの活用、全体参加型授業という部分が印象的でした。ICT活用に関して、私の中では例えばロイロノートや、タブレットのカメラ機能などの限られた範囲内での知識しかなかったのだが、この授業を通して新しいアプリの活用や、これまで知っていたICT活用方法の新たな使い方を知ることができました。全体参加型授業に関しても、新たな取り組みや活動を取り入れるのではなく、ちょっとした声掛けや工夫で児童を取り込むことができるとわかり、今後の実践で活用させていただきたいと思いました。
たくさんの学びを得ることができ、楽しみながら授業に臨めました。半年間、講義ありがとうございました。

・全員参加型について

この授業を受けて、「全員が参加する」という意味を改めて理解し直しました。どんなクラスにも、積極的に挙手する生徒と、一回も挙手をしない生徒とがいると思いますが、土井先生の授業方法はどのような子でも参加することができるため、とても効果的なスキルを学ぶことができました。具体的には「おでこにグー」を使って「手を上げなければ意見を言わなくても良い」という考えを取っ払う、私にとっては画期的なスキルでした。

・ICT教育について

黒板での授業の利点は数多くありますが、そうするとどうしても教師主体の授業になりかねないと思います。各授業においてパワーポイントや関連する動画、kahootなどのクイズサイトなどの活用は、児童生徒が主体的に授業に取り組む手助けとなると思います。児童生徒主体の活動があるからこそ、子どもは「楽しい!」と感じることができ、学びに向かう力がさらに育成されると思います。

・教師の発言について

私が印象的な教師の発言は、「当てられたら困る人?」です。普通教師は、「発表してくれる人?」という投げかけが多いと思われます。発表してくれる児童生徒は教師からすると助かるので、つい、そのような児童生徒に目が行きがちですが、発表しない児童生徒の授業参加度を高めるために、当てられたら困るかどうかを尋ねることで、上記のように全員参加型授業を意識することができるのだと思います。私はバイトで一クラス20~30人に授業をすることがありますが、この授業を受けて以降、発表してくれる生徒ではなく、発表できない生徒に目を向けるようになりました。以前より発表できない生徒の授業参加度は私が見ても増したように感じられました。

・仲間の模擬授業について

授業の導入で、「kahoot」を使用しているグループがあり、感銘を受けました。社会科の授業でクイズを行うことは私たちのグループでも考えることはできていましたが、スコアによる競争性やアニメーションチックであるため、児童生徒の関心が向きやすい、という点で、普通のクイズよりも優れたクイズであると感じました。そのクイズの内容から本時の内容に結びつけるのがとてもうまく、自然であったので、自分も真似したいと思いました。

・自分の感想

この講義を受けて、私の教師としてのスキルが磨かれたと確信しています。全員参加型授業を目標とした話し方、発問、展開の仕方を学び、自分が塾のバイトで真似できるものが多くあったので、教師になってからも自分の授業に取り入れていきたいと思いました。また、ICTを活用することの重要性も改めて学びました。毎回の授業のパワーポイントを保存し、自分が将来社会を教える際には最大限に活用していきたいと思います。社会科としてだけではなく、教師として大事なことを学べた15回であったと思います。ありがとうございました。


1 全員参加型の授業
 この講義を通し、全員参加という授業形態の大切さについてよく考えることができた。いつの時代においても、子どもが全員で授業を作りあげていくという内容は必須であると感じ、そのためにはどのような支援が必要であるかということについてもとても考えるようになった。結果として、面接練習や他の講義での指導案作りに活かすことができ、自分の指導案の完成度がより高いものとなるよう努力していきたいと思った。

2 ICT 活用
 ICT については、私自身、否定的な意見が多いと感じていた。その理由としては、高校の時、先生がパワーポイントのみで授業を行っていた時、教師は作成したスライドを流していくだけで、私達生徒はひたすらノートに書き写していく、といった作業的な授業になってしまっていたためである。しかし、この講義でのパワーポイントの使い方について考えてみると、より生徒を楽しませるためや、具体的な例を簡単に提示できるなど、ICT 活用の理想的な使用方法であり、被授業者の学びがより深まるものとなっていた。こういった経験を活かし、私が教師となった後にも、生徒のために必要な ICT を効果的に活用していきたいと思った。

3 模擬授業
 他の講義でも、模擬授業の演習を行う機会があったが、この社会科での模擬授業の質はとても高度なものであったと感じた。正直なところ、専門科目ではない内容を自分達で1から考え、指導するということにとても不安だった。実際、忘れてしまっている部分や内容の難易度をどのように設定していくかという部分に多くの時間を費やしてしまった。しかし、大まかなイメージさえ決まってしまえば、後は生徒の意見を聞きながら、一緒に学んでいく形にするための手立ては既にあるので、後はどのような流れにするかということにのみ集中することができた。他の班のやり方を参考にしながら、自分達の班のオリジナル性を求めることができ、模擬授業本番はとても楽しく感じた。他の班も楽しく授業をしている様子を伺うことができたので、とても充実した時間であったと感じた。

4 教師による声掛けの方法について
 授業者である以上、全員に発言してもらいたいという欲はだれにでもあると思う。しかし、実際、手を挙げてくれる生徒が少なかったり、特定の生徒は手を挙げている姿を見たことがなかったりと、私の中でも問題の一つとなっていた。しかし、この講義では、挙手のたもの声掛けの発想を逆転させるなどして、いかに手を挙げさせるかという取り組みにとても力を入れていたことが分かった。結果として、それを上手く活用できた感覚はないが、少しでも多くの生徒の手が挙がるよう考える時間が増えた。この経験を活かしこれからも教師の声の掛け方について考えていきたいと思った。

〇 自分の感想
 率直に、この講義を受けることができ、本当に良かったと感じている。この講義を受ける前と後では、教師としての力量が大きく向上したように感じる。指導案の書き方や授業者として本来あるべき姿、どんな子どもも学習に遅れを取らせないようにする工夫など、自分一人では到底思いつかないようなことを教師となる前に知ることができ、本当に良かったと思う。また、教師となった後にも役立つ資料やワークシートを共有することができ、それらをまた自分の中に吸収し、私なりの授業を作り出していきたいと思う。

 

 


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