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ソチについて学ぼう!

2014-01-26 07:00:18 | 社会科こぼれ話
 2月7日に開幕するソチオリンピック。

 ところで、ソチってどこにあるの?
 私自身が疑問なので調べてみました。

 まず、ソチの位置から。Google マップから引用です。


 広いロシアの再南西部の辺境地域です。

 これを一目見れば、知識のある人は政治的に複雑な地域であることがわかります。

 ウィキペディアの地図を引用します。


 クラスノダル地方の最南端にソチがあります。

 そのすぐ南にはグルジア。臥牙丸や黒海の母国です。
 しかし、南オセチアの独立でもめています。

 アルメニアとアゼルバイジャンは、ナゴルノ・カラバフ自治州を巡り争いが続いています。
 バクー油田の利権が絡み、複雑化しています。

 そして6がチェチェン、1が北オセチアです。
 ここが最も重要なので詳しく見てみましょう。

 黒海北岸あたりは、現在のオセット人の祖先が住んでいました。
 モンゴル帝国の進出で、キリスト教徒であるオセット人は、カフカス周辺(黒海とカスピ海の間の地域)に追いやられます。
 そのカフカス周辺にもともと住んでいたのが、イスラム教徒であるチェチェン人だったのです。

 もう、なんとなく先が読めますね。
 初めは共存できていたのですが、トルコが南から進出してくると、もともと住んでいたチェチェン人は、新参者のオセット人を追い出しにかかります。

 そこで、オセット人はロシアに助けを求め、ロシア軍が駐留する事になったのです。

 南下政策を基本とするロシアは、クリミア戦争や露土戦争など戦争を繰り返し、ウクライナやカフカスにも進出します。
 そのロシアの進出に、強く抵抗したのがチェチェン人です。宗教上の対立もあるチェチェン人は、ロシアによって徹底的に弾圧されました。これに対して、チェチェンはテロで抵抗したのです。

 ソ連が崩壊し各民族が独立運動を起こしたときには、チェチェンはカフカス地区により独立を計りました。
しかし、チェチェン人支配による独立計画だったために、オセット人など他民族に拒否され、敵対関係になったのです。
 その結果孤立状態になり、ロシアだけでなく、周辺の他民族をもテロの対象としたのです。 

 その状況下で、ソチオリンピックが開かれるのです。
 無事開催されることを祈ります。



 今日紹介した「闇株新聞」には、もっと詳しくこのあたりの事情が書かれています。
 
 http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1000.html
 併せてご覧ください。

 ソチオリンピック2014 - JOC 
  日本オリンピック委員会の公式ホームページ
  http://www.joc.or.jp/games/olympic/sochi/

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