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イギリスがEUから離脱した理由とは・・・

2016-06-26 06:18:19 | ニュース・時事問題
イギリスがEUから離脱した理由がいろいろと報道されていますが、そもそも、福祉の体制が違う国が一つになれるわけがありません。

イギリス国民が特に困っているのは、EUからの移民です。
EUは域内の国籍を持った人なら、どの加盟国に住んでも働いてもいいのです。

あるサイトhttps://wirelesswire.jp/2016/06/54327/では

なぜなら、EUにはルーマニアやブルガリアのような貧乏な国も加盟してしまったからです。ルーマニアやブルガリアの平均月収は4から6万円ぐらいです。田舎に行くと現金収入が殆ど無いに近いこともあります。

私のブルガリア人の知り合いは、実家は田舎で農家ですが、野菜や豚を飼育し、一族が食べる肉は、年に一回潰す一頭分の豚です。現金収入は月に5,000円ぐらいです。

ドイツやイギリスのようなお金持ちの国に行けば、5倍、10倍のお金を稼ぐことができます。イギリスは最低賃金で働いても月に25万円ぐらいは稼げます。ロンドンなどの大都市の路上で物乞いをやると、一日に10万円ぐらい稼げることもあります。

しかも、EUの人権規約や差別を禁止しています。EU国籍ならどの加盟国にも住めますその国の人と同じように、無料の病院や無料の学校を使う権利もあります。公営住宅に住んだり、生活保護や子ども手当をもらうことができます。銀行の口座も開けるし、当然会社で働くことも可能です。

例えば一ヶ月に三万円ぐらいの子ども手当をもらったら、自分の国では、それは店員の一ヶ月分の給料に当たることもあります。ルーマニアで浮浪児を探してきてイギリスに送り、子供手当を送金するというビジネスをやる人まで登場しました。

そういう状況なので、働く気がない人も、やる気のある人も、貧乏な人も、イギリスやドイツにどんどん移動してしまいました。

その結果何が起こったかというと、イギリスには一年に18万人もの人がEUから来るようになりました。来た人は働いたり住む目的で来るので、全員が国に帰るわけではありません。ルーマニアとブルガリアからは年に5万人ぐらいの人が来ます。



イギリスの深刻な状況が分かります。

人が増えすぎて、どんな状況になっているのか?


政府はこんなに人が来るとは予想してなかったので、病院や学校が対応しきれなくなりました。病院は国の税金で運営している所や、自治体の補助金も合わせてやっているところもありますが、国立で治療費が無料なので、予算が決まっています。治療すればするほど予算は減り、人が来れば来るほど苦しくなるという仕組みです。

人が急激に増えたので、家は足りなくなり、電車やバスは大混雑するようになりました。電車は元々古い線路を無理をして使っているので、人の急増に対応しきれなくなり、遅延や故障が当たり前です。電車賃は毎年値上がりしています。

家の値段が上がったので、ロンドンのような大都市では普通のサラリーマンが家を買えなくなってしまいました。新卒の人が1DK中古を買おうとすると、頭金を貯金するのに24年も働かなければなりません。移民が増えた病院や学校を嫌って、元々地元にいた人達は、田舎に引っ越して行きました。不動産の値段が上がってしまったのも理由です。


EU以外から来る人には、資格審査があります。永住権や配偶者ビザを取るには、知識の試験もあるのです。
しかし、EU内ではありません。

EUの法律は差別を禁止していますので、言葉がわからない人達には、お役所のお金で通訳を手配しなければなりません。こういう人は増えるのに、入ってくる税金はそれほど増えません。予算不足で病院や学校のレベルはどんどん低下していきました。

スコットランドのグラズゴーという町にあるAnnette Street Schoolは、生徒数222名の小学校ですが、スコットランド出身の生徒が一人もいません。222名の生徒のうち、181名がルーマニアもしくはスロバキア出身です。生徒は英語がわからず、先生は生徒の話す言葉がわからないので、授業が成り立ちません。しかし政府の教育予算不足のため、「英語」を教えるための教材すら手に入りません。教材入手はクラウドフンディングに頼っています。


もし、トルコがEUに加盟すると・・・。

トルコ内のシリア難民が大量にドイツやフランス、イギリスに流入します。
イギリスはそれも恐れたのです。

今日の日経の社説の一部です。

たしかにEUの官僚機構が肥大化しているのは問題だ。選挙で選ばれないEU官僚が政策立案を主導し、民意が反映されにくくなっている状況の克服も引き続き課題となる。
 http://www.nikkei.com/article/DGXKZO04080790W6A620C1PE8000/

次の記事を見てください。

EUのバカらしい法律
  https://wirelesswire.jp/2016/06/54327/より

EUは役所として肥大化してしまい、次第に、わけのわからない法律を作るようになりました。
そのような法律の少なからずに実現性がなく、各国の事情を反映していないので、ビジネスや法務にとって大きな足かせになっています。

例えばタンポンの消費税を決める法律、掃除機の吸引力がすごすぎてはいけない、ゴム手袋は洗剤を扱えなければならない、スーパーで売られるキュウリとバナナは曲がっていてはいけない、ミネラルウオーターのボトルには「脱水症状を防ぎます」と書いてはならない等です。

なぜこんなバカげた法律がたくさん作られるかというと、EU関係者には、様々な企業や政府内部の人が、ロビーストを使って圧力をかけているからです。ロビーストというのは、お客さんからお金をもらって、政治家やマスコミを使って、作られる法律をお客さんの有利にする弁護士や広告代理店やコンサルタントのことです。


EUの官僚機構が肥大化の意味が分かりますね。

EUの役人はこういうバカげたことを決めるのに多大な時間とお金を費やしています。でもEU関連機関の役人の給料は大変高く、待遇は国連よりも遥かに良いのです。そういうお給料を維持するために、意味不明な仕事を沢山作らないといけません。だから掃除機の吸引力はとても重要です。

EUは、ある意味理想主義に走りすぎたのかもしれません。

イギリスで話題になるのがEU人権規約という法律で、これは、EU域内で守られるべき人権を規定したものですが、その内容があまりにも理想的かつ大雑把なので、それを悪用して訴訟を起こす人がいるので、会社や役所は困り果てています。例えばパブで転んで怪我したのはEU人権規約違反だから5億円払え、とかそういう話です。 同上サイトより

やはり、島国イギリスは、EUにはなじめなかったのでしょう。


日本も同じです。

日本と中国、韓国、ASEAN諸国がEUと同じような組織、AUをつくると、カンボジアやミャンマー、ラオス、中国あたりから大量の移民が流れ込むでしょう。

しかも、ルールにより拒否できません。社会保障をし、家を確保し、義務教育を施さなければなりません。

そもそも難民の受け入れにも消極的な日本には無理な話です。

そう思うと、EU離脱の理由もわかりますね。


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