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告白

2010-07-04 20:33:22 | 映画短評
今日は、遅ればせながら中島哲也監督「告白」を見てきました。

原作は、昨年度の本屋大賞を受賞した湊かなえの小説「告白」。
教え子に娘を殺害された教師の復讐劇という衝撃的な作品です。



映倫からR15指定を受けてしまいましたが、監督自身は「最近の日本映画は、毒があってバッドエンディングな映画が少ない。この映画は刺激は強いが、見た人がどう思ってくれるのか。怖いけど、楽しみ」と答えています。

さすがに中島監督、映像作品として丁寧に作っています。
また、見終えた後も、「あれは、こうだったのかな…」などと、考える余地をいろいろと残しています。詳しくは言えませんが・・・

今の情報化時代、映画はネット上にすぐにレビューが出ます。
この映画ほど、総合得点が高い割に評価が分かれる映画は珍しいと言えます。
なかには「こんな映画公開すべきではない!! 」という意見もありました。
まさに、監督の思うつぼ。これで、映画としての作りは良いが、内容に賛否ありということがわかります。

私は、実は残虐性はあまり感じず、ストーリー映画として十分楽しめました。
出演者への感情移入をさせない松たか子の演技、それに対して木村佳乃のよくある保護者の姿、これもありそうな熱血教師の岡田将生。
自分が教育関係者だからかもしれませんが、NHK「中学生日記」みたいに、「ありそうであり得ない」と思ってからは、フィクションの世界として見てしまったからだと思います。

ただ、身近にないだけで、誇張した暗闇を描く事で、今の社会をえぐりだしている事も確かです。実は、明日起こっても不思議ではないと思うと複雑です。


ともかく、よくできた原作と脚本、映画の作りを堪能しました。

しかし、映画館を出たときの観客のため息・・・
どう評価すればよいのでしょうか・・・

写真は公式サイトからの引用です。→ http://kokuhaku-shimasu.jp/index.html

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