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10月10日は新聞休刊日

2023-10-10 05:30:05 | 社説を読む
今日は新聞休刊日なので、昨日のコラムを紹介します。
 
 「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家、水木しげるさん(故人)が描いた妖怪に「いそがし」がある。「(これに)取りつかれると、じっとしていると何か悪いことをしている気分になる。逆にあくせくしていると、安心感に包まれる」と水木さんの著書「日本妖怪大全」にある
 
▲「いそがし」社会に一石を投じるだろうか。駅などでエスカレーターを使う際、歩かず立ち止まるよう義務づける条例が名古屋市で施行された。同市ではエスカレーターで歩く人用に、右側を空けることが慣例化している。違反に罰則はないが、乗った際には右側、左側に関係なく使い、立ち止まるよう市は呼びかけている
 
▲事情に詳しい斗鬼(とき)正一・江戸川大学名誉教授によると、エスカレーターでの歩行は高度成長期、関西の大手私鉄が「急ぐ人用に左側を空けて」と呼びかけたことから始まった。バブル経済期の東京で逆に右側を空けるようになり、浸透したという
 
▲エスカレーターでの歩行は人と接触する危険に加え、親子づれや障害のある人などが使いにくくなる問題がかねて指摘されている。条例の効果は未知数だが、関心を高める意味はあろう
 
▲エスカレーターで歩き急ぐ人や片側が空いた光景に「いそがし」のカゲを感じ取ったのも斗鬼さんである。「もはや前世紀の遺物。法律で強制せず、自然に改めていくことが社会を変えるはずです」と語る
 
▲駅やデパートできょうも動くエスカレーター。社会の価値観という、足元を見つめ直す時かもしれない。
 
 
北海道の方がしばしば使う方言の「なまら」。「このジャガイモ、なまらおいしい」。「とても」や「大層」という意味なのだが、この「なまら」の語源がよく分からぬ
 
▼「生半可(なまはんか)」「半(なか)ら半尺」が語源という説があるそうだが、いずれの意味も中途半端やいいかげんであり、現在使われる「とても」とはあべこべである。どこで意味が変わったか。なまら不思議である
 
▼この言葉のイメージが大きく変わった理由はよく知っている。「五輪」。かつての華やかな世紀の祭典の印象は薄れ、怪しい金の飛び交う、うさんくさい舞台裏を想像してしまう。無論、汚職・談合事件にまみれた、先の東京大会のせいである。札幌市が2030年の冬季五輪・パラリンピックの招致を断念するが、これも失墜した五輪イメージの影響に他ならぬ
 
▼1972年以来、2度目の五輪開催は経済効果や地域振興をにらむ札幌市の大願だったが、住民の理解は広がらなかった。東京大会の不始末を見せつけられては、住民が身構えるのも当然である
 
▼昨年3月の意向調査では賛成は52%。住民の理解と協力が必要な五輪で、この程度の支持では断念もやむを得まい
 
▼34年大会の招致をなお目指す方向と聞く。時間をかけて市民の理解を求める構えだが、同じ北海道弁なら、一度付いた、五輪の「はんかくさい(ばかげた)」印象を消し去るのは骨だろう。
 
※ 毎日がエレベーターを取りあげました。
  名古屋では歩かない人が増えたように思います。
  東京では、当たり前のように歩いて行きます。
  名古屋で慣れると、違和感を感じます。
 
  中日の冬季五輪。
  温暖化により、冬季五輪を開催できる力のある都市は限られてきました。
  むしろ、IOCが頭を下げて、会場を貸してくださいとなると思います。
 
参 考

北京冬季五輪が開幕 → 冬の五輪は日本でしか開催できなくなる?

https://www.asahi.com/edua/article/14537345

冬季五輪にも温暖化問題、札幌のみ今世紀末に再開催可能=研究

https://jp.reuters.com/article/olympics-winter-climate-idJPKBN2JT0F7

  ウォータールー大学のダニエル・スコット教授(地理学・環境管理)はロイターに「いまの温度上昇傾向が続けば、今世紀末に環境的に再開催可能な都市は札幌のみとなる」と述べた。かつて再開催可能な都市は少なくとも21都市あったが、今世紀半ば時点で、それより少なくなる見通しという。
 

気候変動が冬季オリンピックに与える影響|開催地は札幌だけに?

https://mygreengrowers.com/blog/olympics/

このように、人工雪での冬季オリンピックの開催は不可能ではありません。しかし、環境に負荷を掛けず、選手が安心、安全に競技を行うためには、やはり天然雪での開催が望ましいといえるのではないでしょうか。


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