漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

27-① 向け  実践問題 ー文章題その5ー

2015年05月05日 | 文章題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
●27-①対策として、文章題の実践問題を作成してみました。10回程度連載する予定です。ご感想やご意見もぜひお寄せください。
●文章題の回答訓練にお役立てください・・・
 ・ポイント①文意・文脈や(注)から該当する漢字や熟語が思い浮かぶようにする。よく文章と(注)を読んでください。
 ・ポイント②80~90%程度は回答できるレベルだと思います。水準以下だった場合は、他分野の訓練もあわせ注力してください。
 ・ポイント③公開済みの「26-③対策」も依然として有効ですので、復習用にぜひご活用ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●鴎外歴史文学全集 第10巻&第11巻 「北条霞亭」(上・下)より。
●北条 霞亭(ほうじょう かてい):安永9年9月5日(1780年10月2日~文政6年8月17日)。江戸時代の漢学者。志摩的矢出身。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<文章題その5>
(その六十三)
「・・・歳寒堂遺稿に「筑紫貝序」があつて、末に「文化辛未(八年)初秋、嵐山樵 逸北条譲、書於任有亭楓窓」と署してある。霞亭のこれに序したのは二年前の七月で、任有亭にゐた時である。想ふに其後刊本が霞亭の手に到つたことであら う。瓦全は更に魯白のために詩を求めた。霞亭をして魯白のシチチツ七 秩を賀せしめむとしたのであらう。霞亭の作は遺稿に見えない。・・・」
(注)シチチツ=七十歳のこと。「チツ」は十年をいう語。

(その七十一)
「・・・五月に茶山は遂に江戸に赴くべき命を受けた。行状に「十一年甲戌五月又召赴東邸」と書してある。「梅天初めて は )れて石榴ざくろ紅なり。何ぞ限りあらん。離情 一酔の中(うち)。恨殺す。樽前の長命縷チョウメイル・くすだま) 。君輩を牽きて与に倶に東せあるを。」霞亭も亦此センエン餞 筵に列してゐたであらう。其送別の詩は歳寒堂遺稿に見えてゐる。・・・凹巷(オウコウ・人名)も亦二姪と共に来り見え、か ごを連ねて四日市 に至つた。・・・」

(その七十二)
「・・・わたくしは此に霞亭と山陽との離合を一顧したい。・・・既にして二人は神辺 に再会した。わたくしは此を以て甲戌(十一年)九月の事としたい。即(ち)山陽が父を広島に省した帰途、茶山の留守を尋ね、期せずして市河寛斎の長崎より還るに逢つた時である。霞亭の此会合を紀する詩は遺稿にある。「・・・東山邂逅眼曾青。再会寧期忽此迎。対酌論文永今夕。灯花一榻落還生。」(東山の邂逅かいこう 眼曾て青し、再会な んぞ期せん 忽ち此に迎ふ。対酌 文を論じて 今夕を永くし、灯花一榻いっとう 落ちて還た生ず)・・・
 これと相前後して江戸には亀田鵬斎と茶山との奇遇があつた。・・・そして二人は暗中の媒介者たる霞亭を憶はずにはゐられなかつた。茶山「・・・」。鵬斎「条正(霞亭)落魄して遥かに西に集まり、君(茶山)がブカ廡 下に在りて恩を荷なふこと厚し。元是れ酒伴 弟兄の如く、塤(ケン)を吹き 箎 を吹き和して相 な )る。一別十年、シンショウ参 商を隔て、知らず 豪爽猶ほ昔のごときや不(いな)や。老夫耄して疎懶を加ふ、因りて佳篇に仮りてケイキュウ瓊 玖に代ふ。」・・・

 *ブカ:やねの下。のき下。 *塤(ケン):土製の笛で「壎(ケン)・つちぶえ」のことと思われる。 *チ(竹製の笛。ちのふえ) *ケイキュウ:美しい宝石。転じて、よい贈り物。

<コメント>漢字で難しいのは「センエン」と「ケイキュウ」でしょうか。ケンチの「チ」は定番ですよね、ただ単に書けるどうかのレベルだけ。「チツ」の意味は覚えておきたいところ・・・。

👋👋👋 🐑 👋👋👋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熟語の読み・一字訓読 (その95)&(その96)

2015年05月05日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ

●熟語の読み・一字訓読(その95)です。
<恫:トウ、ドウ、いた(む)、おど(す)、おど(かす)>*「ドウ」は慣用音。
・いた(む):恫怨=いたみうらむ、恫悔=いたみくいる、恫矜(ドウカン・ドウキョウ)=いたみやむ・いたみうれえる(大)、うれえる(字)
・おど(す)・おど(かす):恫嚇(ドウカク)=恫喝(ドウカツ) 
・その他:恫疑(虚喝)=懐疑しおそれる(おそれる意)、恫擾(ドウジョウ)=動き乱れる(うごく意)、呻恫(シンドウ)=呻吟(うめく意)
<恙:ヨウ、うれ(い)、つつが> *「つつが」は虫の名。
・うれ(い):無恙(ムヨウ)=うれいなし=恙(つつが)ない
・つつが:無恙、恙虫(つつがむし)
・その他(「やまい(病)」の意):恙病=病気・不例。微恙、無恙、疲恙、疹恙、小恙、疾恙・・・
<悁:エン、ケン、いか(る)、あせ(る)>
・いか(る):悁悁(エンエン)=①うれえかなしむ、②いかる。 悁恚(エンイ)、悁恨(エンコン)=いかりうらむ、悁憂=悁悒=いかりうれえる、悁忿(エンフン)=いかる・立腹する=忿悁 (*字通では「ケンフン」)
・あせ(る):悁急(エンキュウ・ケンキュウ)=騒いで落ち着かないこと・怒りやすく短気なこと(大漢和)、躁急なこと(字通)=あせる・いらだつ。 (*「「躁急」のときは「悁」は「ケン(キュウ)」と読む(字通)」とありますが、大漢和では「エンキュウ」でした。)
<悚:ショウ、おそ(れる)>
・おそ(れる):悚慄=おそれふるえる、悚悸=おそれおののく、悚懼=おそれぞっとする・おそれおののく、悚然=悚悚
<悃:コン、まこと、まごころ>
・まこと、まごころ:悃誠、悃悃=ねんごろで誠実なさま・志が純一なさま、悃愚=誠実一方・馬鹿正直、悃款=誠実で飾りがないさま、悃願=懇願

日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ

●熟語の読み・一字訓読(その96)です。
<悄:ショウ、うれ(える)、きび(しい)>
・うれ(える):悄焉、悄愴、悄悄、悄然、悄沈=銷沈=うれいにしずむさま(元気のなくなること)・・・
・きび(しい):悄乎(ショウコ)=態度のきびしいさま・親しまないさま
・その他(しずか・さびしい等の意あり):悄慧(ショウケイ)=しずかでさとい、悄寂(ショウセキ)=心さびしい・物さびしい、悄語=ささやく・小声で語る
<悛:シュン、あらた(める)、つつし(む)>
・あらた(める):改悛・悛改、悔悛・悛悔、悛革、悛志、悛心、悛容=かたちをあらためる・・・
・つつし(む) :悛悛=慎み深いさま・謹厚のさま・まことがありあまって言葉の少ないさま=恂恂
<悖:ハイ、ボツ、もと(る)、みだ(れる)、さか(ん)>
・もと(る) :(四字熟語「悖入悖出」「悖出悖入」)、悖逆、悖行、悖心、悖言、悖背、悖徳、
・みだ(れる):悖乱(=もとりみだれる)=勃乱・謀叛をおこす・正道をみだす  *「もとる」意もあり。
・さか(ん) :悖焉(ボツエン)=盛んに興る=勃焉
(参考)「悖繆(ハイビュウ)」「悖謬(ハイビュウ)」=もとりあやまる(大漢和)・みだれあやまる(字通)・・・「もとる」?「みだれる」?どっちなんでしょうかね(^^;)2大漢和辞典で、こう解釈が異なるのは困りものですねえ・・・ド素人からしたら混乱するばかり。
<悒:ユウ、うれ(える)>
・うれ(える):悒悒、悒怏、悒鬱=憂鬱、悒如、悒戚・・・
<悋:リン、やぶさ(か)、おし(む)、ねた(む)>
・やぶさ(か):悋想=やぶさかな思い
・おし(む) :悋嗇、悋惜(リンセキ)=吝惜=物おしみ
・ねた(む) :悋気=嫉妬・やきもち

👋👋👋 🐑 👋👋👋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする