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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第8回)です。第7回までチャレンジいただいた方がいらっしゃるので、第8回を配信します。
●難易度は前回までと同程度か、ちょっと易しめかと思います。よろしくお願いいたします👍
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第8回>
<訂正>(六)の10.「笊籠」→「笊籬」、(八)の7.「長目」→「鳥目」 に訂正です。すみません。それから、(四)の問題の番号が「1.2.3.5.4.」となっていましたが、「1.2.3.4.5.」の誤りです。(ご指摘により、訂正させていただきました、有難うございました。) ー2015.8.24.22:29 訂正連絡ー
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.大事を措置するに足る
醋大が居る
2.
赳赳たる武夫は公侯の干城
3.之がために
誄讚を為り、其の懿徳を昭らかにす
4.
卅万の衆、蝟集す
5.
筲箍が弛緩する
6.密室に
篝灯して母をして知らしめず
7.戦陣にて
篩鑼を為す
8.吉報を
竚遅する
9.草廬のことを
篳竇ともいう
10.巧みに人を
簧惑する
11.王済は
剔嬲して休むを得ず
12.隣国を
遏糴で困窮させる
13.儀礼の際は、食後、
酌酳す
14.日月、
爽蹉す
15.
牙籤に書名を記す
16.
臑骨を折る
17.草木を
芟斫する
18.
鉗赭の罪人が居る
19.
雉犇して出ず
20.
莨尾艸は牛馬の食糧となる草である
21.錦の
繖をさしかける
22.
笵で土器をつくる
23.釣り
緡を購入する
24.軍が野営のため草原に
紮まる
25.
憖いて情けをかけたことが讐となった
26.
愃かな態度で人を許し受け入れる
27.盗言孔だ甘し、乱、是を以て
餤む
28.盗言
孔だ甘し、乱、是を以て餤む
29.あの
岐で別れる
30.
容だけのお礼をする
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.「亠(なべぶた)」は、漢字の冠の一つだが、
ケイサン冠ともいう。
2.
ワラヅトに入っている納豆は今時珍しい
3.上新粉は、上
シン粉とも書く
4.
フテイの輩が屯している
5.指輪を
ハめる
6.顔面にあるほおぼねのことを
ケンコツという
7.まことしやかな話を
コシラえる
8.だいぶ
モウロクしてきたようだ
9.
ミサゴが急降下して魚を捉える
10.神社で
オミクジを引く
11.人の波に
モまれて辟易する
12.
イグサは畳表に用いられる
13.勝ち戦の後、兵器を
ロカクした
14.死海は
カンスイ湖である
15.
カンスイして酔歩蹣跚する
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.
ソマ道をそろそろと辿る
2.
チドリ足でふらふら歩く
3.
カケスは樫の実を好んで食べる
4.蒔絵のある
ハンゾウを鑑賞する
5.白栲の
タスキを掛ける
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.箕でふるいわけるように、悪いところをほうりすてること。あおりすてること。
2.ねんごろで真心のこもっているさま。
3.アキレス腱のこと
4.かめの形にきざんだ、碑の台石
5.草木のない山。はげやま。
<語群>
(とくがく、しゃざん、こんせい、ひこつけん、はきゃく、しょうこつけん、しきゃく、きふ)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア( )春草
2.イ( )怒涛
3.ウ( )藍縷
4.エ( )貴発
5.オ( )鮒魚
6.カ曾母( )
7.キ毀誉( )
8.ク淡粧( )
9.ケ万物( )
10.コ異類( )
<語群>
(せんれん、むげ、ほうへん、こてつ、ちとう、のうまつ、いんぷ、ひつろ、とうちょ、きょうらん)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.危険や災難が差し迫っていることの喩え。
12.異質なものが何の障害もなく通じ合うこと
13.大変苦労してはたらくこと
14.誤った噂も多くの人が口にしているうちに信じるようになるという喩え。
15.若いころの夢のはかないこと。若い時の夢
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.斎庭 2.女貞 3.鼠麹草 4.海鼠腸 5.編木 6.石茸 7.紫参 8.提子 9.鷸子 10.笊籬
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 鐫黜 ― 2 鐫ける
イ.3 讙奮 ― 4 讙ぶ
ウ.5 跖(蹠)地 ― 6 跖(蹠)む
エ.7 跟随 ― 8 跟う
オ.9 踵武 ― 10 踵ぐ
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.隠遁 2.掣肘 3.練達 4.都雅 5.荒蕪
<類義語>
6.乾坤 7.鳥目 8.顚蹶 9.俗世間 10.善悪・良否
<語群>
(こうゆ、しゅくとく、しょうじょう、あとぶつ、ふかん、さち、えんぶ、ふえき、しゅつろ、ひぞく)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.
バブの災い
2.江河は
ロウシを満たす能わず
3.
ケイ、酸くして蚋聚まる
4.
アンに拠りて顧眄す
5.
キュウを負う
6.
トキにも非時にも外れる
7.
ケイヨウは少なきを以て貴となす
8.
ショウスウ以て之を貫く
9.能弁者は便佞
コウキュウのみ
10.悪言は口より出ださず、
コウゴは耳に留めず
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・書斎の襖をあけて見ると、ゆうべ泊つた八人の与党、・・・大井、安田等に取り巻かれて、平八郎は
(ア)茵の上に端坐してゐた。・・・身の丈五尺五六寸の、面長な、色の白い男で、四十五歳にしては老人らしい所が無い。濃い、細い眉は弔つてゐるが、張の強い、鋭い目は眉程には弔つてゐない。広い額に青筋がある。髷は短く詰めて結つてゐる。
(イ)月題は薄い。一度
(1)カッケツしたことがあつて、口の悪い男には青
(2)ビョウタンと云はれたと云ふが、現(げ)にもと頷かれる。・・・」
「・・・ 岡田は又「はあ」と云つて耳を
(ウ)欹てた。「君は中斎先生の弟子ではない。己は君に此場を立ち退いて貰ひたい。挙兵の時期が最も好い。若しどうすると問ふものがあつたら、お供をすると云ひ給へ。さう云つて置いて逃げるのだ。己はゆうべ寝られぬから墓誌銘を自撰した。それを今書いて君に遣る。それから京都東本願寺家の粟津陸奥之助と云ふものに、己の心血を
(エ)灑いだ詩文稿が借してある。君は京都へ往つてそれを受け取つて、彦根にゐる兄下総の邸へ往つて大林権之進と云ふものに逢つて、詩文稿に墓誌銘を添へてわたしてくれ給へ。」かう云ひながら宇津木はゆつくり起きて、机に
(オ)靠れたが、宿墨に筆を浸して、有り合せた美濃紙二枚に、一字の書損もなく
(3)フクコウの文章を書いた。書き畢つて一読して、「さあ、これだ」と云つて岡田にわたした。岡田は草稿を受け取りながら、「併し先生」と何やら言ひ出しさうにした。・・・」(鴎外・大塩平八郎)
(B)「・・・ 文一郎は寺で人と成つて、渋江家で抽斎の亡くなつた頃、本家の文内の許に引き取られた。そして成善が近習小姓を仰附けられる少し前に、二十歳で信順(のぶゆき)の中小姓になつたのである。文一郎は頗る
(4)シボウがあつて、心自らこれを
(カ)恃んでゐた。当時吉原の
(5)コウギの許に足繁く通つて、遂に夫婦の誓をした。或夜文一郎はふと醒めて、傍に臥してゐる女を見ると、一眼を大きくみひらいて眠つてゐる。常に美しいとばかり思つてゐた面貌の異様に変じたのに驚いて、肌に粟を生じたが、忽ち又
(6)エンムに脅されてゐるのではないかと疑つて、急に身を起した。女が醒めてどうしたのかと問うた。文一郎が答は未だ半ならざるに、女は
(7)マンケンに紅を潮して、偏盲のために義眼を装つてゐることを告げた。そして涙を流し つゝ、旧盟を破らずにゐてくれと頼んだ。文一郎は陽にこれを諾して帰つて、それ切(きり)此女と絶つたさうである。」(鴎外・渋江抽斎)
(注)コウギ:なれ親しんだ遊女
(C)「・・・渋江氏の勤王は其
(8)ゲンイを詳にしない。しかし抽斎の父允成に至つて、師柴野栗山に啓発せられたことは疑を容れない・・・
・・・ 抽斎の王室に於ける、常に
(9)コウコウの心を懐いてゐた。そして曾て一たびこれがために身命を危くしたことがある。保さんはこれを母五百に聞いたが、
(キ)憾むらくは其月日を詳にしない。しかし本所に於ての出来事で、多分安政三年の頃であつたらしいと云ふことである・・・
或日手島良助と云ふものが抽斎に一の秘事を語つた。それは江戸にある某貴人の窮迫の事であつた。貴人は八百両の金が無いために、将に苦境に陥らんとしてをられる。手島はこれを調達せむと欲して奔走してゐるが、これを獲る道が無いと云ふのであつた。抽斎はこれを聞いて慨然として献金を思ひ立つた。抽斎は自家の窮乏を口実として、八百両を先取することの出来る無尽講を催した。そして親戚故旧を会して金を醵出せしめた。無尽講の夜、客が已に散じた後、五百は沐浴してゐた。明朝金を貴人の許に
(ク)齎さむがためである。此金を
(ケ)上る日は予め手島をして貴人に稟さしめて置いたのである。
抽斎は忽ち
(10)ハクタクの声を聞いた。仲間が
(コ)誰何すると、某貴人の使だと云つた。抽斎は引見した。来たのは三人の侍である。内密に旨を伝へ たいから、人払をして貰ひたいと云ふ。抽斎は三人を奥の四畳半に延いた。三人の言ふ所によれば、貴人は明朝を待たずして金を獲ようとして、此使を発したと云ふことである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ゲンイ:本末・もととすえ(広辞苑所載) コウコウ:心安んぜぬさま・うれえるさま(広辞苑所載) ハクタク:(大辞林)来訪の者が門戸をたたく音。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第8回 標準解答>
(一)
1.そだい 2.きゅうきゅう 3.るいさん 4.そうまん 5.そうこ・しょうこ 6.こうとう 7.しら 8.ちょち 9.ひつとう 10.こうわく 11.てきじょう 12.あつてき 13.しゃくいん 14.そうさ 15.げせん(がせん) 16.どうこつ 17.さんしゃく 18.けんしゃ 19.ちほん 20.ろうびそう
21.きぬがさ 22.いがた 23.いと 24.とど 25.し 26.ゆた 27.すす 28.はなは 29.ちまた 30.かたち
(二)
1.卦算 2.藁苞・藁苴 3.糝 4.不逞 5.嵌・填 6.顴骨 7.拵 8.耄碌 9.鶚・雎 10.御神籤・御御鬮 11.揉 12.藺草・藺 13.鹵獲 14.鹹水 15.酣酔
(三)
1.杣 2.鵆 3.鵥 4.楾 5.襷
(四)
1.簸却 2.懇誠・悃誠 3.踵骨腱 4.亀趺 5.赭山
(五)
問1
1.ア池塘 2.イ狂瀾 3.ウ篳路 4.エ賤斂 5.オ涸轍 6.カ投杼 7.キ褒貶 8.ク濃沫(濃抹)9.ケ殷富 10.コ無礙(無碍)
問2
11.オ 12.コ 13.ウ 14.カ 15.ア
(六)
1.ゆにわ 2.ねずみもち 3.ははこぐさ 4.このわた 5.びんざさら 6.いわたけ 7.はるとらのお 8.ひさげ 9.つぶり 10.いかき
(七)
1.せんちゅつ 2.しりぞ 3.かんぷん 4.よろこ 5.せきち 6.ふ 7.こんずい 8.したが 9.しょうぶ 10.つ
(八)
1.出廬 2.扶掖 3.不堪 4.鄙俗 5.膏腴 6.霄壤 7.阿堵物 8.蹉躓 9.閻浮 10.淑慝
(九)
1.馬舞 2.漏卮 3.醯 4.鞍 5.笈 6.斎 7.瓊瑶 8.誦数 9.口給 10.苟語
(十)
(1)喀血 (2)瓢箪 (3)腹藁(腹稿) (4)姿貌 (5)狎妓 (6)魘夢 (7)満臉 (8)源委(原委) (9)耿々 (10)剥啄
(ア)しとね (イ)さかやき (ウ)そばだ (エ)そそ (オ)もた (カ)たの (キ)うら (ク)もたら (ケ)たてまつ (コ)すいか
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