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なんとなく手に取ってみました。
帯とあとがきが、北上次郎だったので目に留まったのかも。
ストーリーは端折りますが、感想は
主人公に全然思い入れができなかったこと。
この雅雪という名の主人公の償いと魂の救済の物語に最後まで付き合ってみてヘトヘトになった。
一番辛くて可哀相なのは遼平というある事故で父と母を一度に亡くした少年だ。
主人公の頑なさに苛立ちと疲労感を憶えたが文章自体に力が宿っているいるのか途中挫折はなかった。
この読んでいて苛立たせることも作者の計算になっているなら大したもんだと思う。
だから登場人物の原田という整体師が主人公に投げかける厳しい言葉は充分共感できた。
「あんたは間違っているっ!」と。
「たらしの家系」なんてあるのだろうか?
いやあったとしても、どうしても突拍子もない気がしてしょうがなかった…
これは好みが分かれるな…