中学1年生の時、新宿プラザで観て以来。(今はもう閉館した)
wowowでじっくり観た。
すごく良かったなと思うところと、あれ?っと疑問に残ったところとあり。
良かったところはとにかく、デビッド・リンチ作品で一番ストーリーが分かりやすかった。
そして映像の美しさというか力強さ。
舞台出身俳優・女優の演技力。
産業革命と超格差社会と公害問題の縮図。
主人公エレファント・マンことジョン・メリックの切なさと理不尽な人生に号泣。
上流階級と下層階級の描き方。
王室と医学界のなんともしれない怪しい関係。
それが全てモノクロ映画の象徴となっている監督の技量。
こんなに完成度が高かったんだ、と今さらながら感動。
しかし…
この映画のことをずっと考えていてふと疑問。
なぜ、下層階級の人間たちを悪者として描き上流階級の人たちを慈悲深い愛に満ちた形で描いたのだろうか?
だから、ジョン・メリックの主治医が決定的なことを妻に告白するのだ。
「私も、見世物小屋の卑しい興行師と同じことをしてるんじゃないのか?」と。
これはあえて監督がそういう構図にしたのだろうか。
なぜ、だろう。