別れあるからこそ

手放してみて



大切さが分かる。




もう二度と会わないからこそ



許せる関係もある。




祝うも呪うも心しだい。



いやいや裏切るのはいつも心だ。




心ほど手にあまるものはない。



振り回されてきたのか


ただそう思っていただけなのか。



じっくり時間をかけて見つめ直すほどのことでもない。



被害者意識になりがちな心境が煩わしい。




もっと自分を適当に雑に扱いたい。



高だか死ぬまでの生きているだけのことと軽く扱いたい。



大事にし過ぎる意識が気持ち悪い。



自分が一番という渦巻きがうっとうしい。


そういう人と酒を共にすると悪酔いする。


そういうのが多い。



一番ラベルの大量生産国だ。



二番じゃだめですか。いいえ。ランク外でいいです。



準優勝じゃだめですか。いいえ。予選落ちでいいです。


友だち欲しいですか。まさか。まだ友達欲しがってるんですか。


仲間がいなけりゃ寂しい人生じゃないですか。人は独りでは生きていけないなんていう迷信まだ信じているんですか。

独りボッチって格好悪くて恥ずかしくないですか。サバイバルは一人ぼっちでやるもんです。


この世に生まれたからには死ぬまで独りでサバイバルなのが人間でしょ。


なんでも仲間で賑やかに楽しくなんて嘘くさく気味悪くうっとうしいでしょ。



良くても悪くても現状にしがみつくなんてやめてくれ。

摂生して生きないと決めたのだから

タバコやめたヘビースモーカーだった友がいる。


友は娘三人息子一人と可愛い妻の六人家族だ。


中古だが一軒家も購入した。


一番上の娘も無事嫁ぎ、息子も現役で大学生になった。



まだまだ下には双子の娘が控えている。



だからタバコをやめた、という訳ではない。

でもまだまだ大黒柱としての負荷がかかっている身の上。



タバコの節制もひとつの区切りだ。


年金だってあてにならない。


体が動けるうちに稼がなきゃならない。


十代から見ている友の頭はもう寂しい限りだ。


剥げていくスピードも子供の成長と競争するように増していく。



腹も出る。眼だって老眼スタートだ。



定期健診だってなにかと引っ掛かる。



それでも大好きなタバコやめてもうひと稼ぎしなきゃという背中は立派だと思う。



でもオレは違う生き方を選択するよ。



そんな立派な親父になるつもりもない。



立派な親父は親父がやってくれた。だからオレの役はそこじゃない。



一人でやっていく。一人で死んでいく。これを模索している。

その日がやって来るときあたふたせずたじろかず迎えたい。


普通の幸せから距離を取ってできるだけ背を向けて生きてみたい。