後悔はしたくないが、
突破できるくらいの、勇気も持ち合わせていない。
ならば、どうする?
十三歳の初恋の擦れていった、傷だらけの思い出と身を投げて。
怒りはない、悔しさもない、後には苦笑いと気を紛らわすような仕事。
恥ずかしくて、身をよじるような高校の思い出。ロクなものじゃない。
クラスの誰とも、仲良くなんかなりたくない。
青春なんか、嘘っぱちだった。
騙された。裏切られた。
こんなんじゃなかった。
高校中退で良かった。そうしたかった。
高卒なんていらないし。
このうちからも出ていきたかった。
お笑いだった。自分を笑いすぎて気を失った。
金も必要だ。女も欲しい。中型バイクも。とにかくこの世界から逃げたかった。
四十年前の、オレよ。なんでそんなに自分の不甲斐なさを棚に置いて生きてきた。
間違いも正しさもない。
でも、人を恨むな。責任を押し付けるな。
それをしたら、自分のものである自分の人生を、他人に引き渡してしまうのとまるで同じだから。
自分のものを他人に委ねるな。
愚かでもない。馬鹿でもない。
ただ、自分で自分の大切なものを叩き売るなよ。
