職業盗聴屋ハリー・コールが仕事中に殺人をほのめかす会話を録音してしまいトラブルに巻き込まれ神経がおかしくなっていくスリラー。
いま新宿武蔵野館ではコッポラ特集をやっている。偶然見つけて即見た。
未見だった。
タイトルは知っていた。
当のコッポラが一番好きな作品と言ってたのも知っていたが。
70年代の古い感じ話が地味、主役がジーン・ハックマンとかで全然観る気がしなかったのが十代二十代の青さだ。
古い映画にハマっている今は是非見ようと思った。
これ傑作だった。
たぶんコッポラの作った中で一番好きかもしれない。
コッポラは本当に文学的センスが高いし、オリジナル脚本もイイ。
ビル・バトラーの神技キャメラワークも最高だ。
そして本筋の肝であるサウンドトラックと録音。ウオルター・マーチは天才だと思った。
ジーン・ハックマン神経質でどこか気弱なキャラもあってる。こんなキャラクターは今までの映画で見たことなかった。
ハリソン・フォード(悪役)の初々しいヤな奴で頑張っちゃう感じもイイ。
出番は少ないがロバート・デュバルも怪しさ怖さの雰囲気もこの映画のスリラー度を上げているんだよな。
とにかく夢中で観た。
この映画はストーリーや編集やショットなどいろいろと真似されているなと感じた。それくらいお手本の映画なのだと感心した。
シビル・ウォーに並んで今年ベスト映画の一つだ。うん。