翻訳者の散歩道

  ☆ 法律翻訳者の思考のあれこれ ☆
(「翻訳者になりたい人のためのブログ」を統合し「第ⅡBlog〇〇編」と表記)

業務上過失致死

2006年03月30日 | 法律

● 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者→5年以下の懲役 OR (1)禁固 OR(2) 50万円以下の罰金。(刑§211)

OR(1)・・・若しくは

OR(2)・・・又は

です。「若しくは」と「又は」の使い方大丈夫ですか?

懲役と禁固で1つのグループ(身体の拘束)、さらに罰金(お金)とあわせて刑罰という広いグループができています。

訳し分けに悩む人には、分かりやすい例だと思います。

● 医師の過失行為と患者の死亡との間に因果関係が認められない=過失行為がなくても死んでいた(から無罪)、という論法は、法律論ではなく感情論、特に家族の立場に立つと到底納得できないものでしょう。

たとえ「○月○日○時、死亡」という結果が変わらなくても、

手を尽くしてその結果になるのと、

途中に過失行為が介在するのとでは、

その事実を受け入れなければならない家族にとっては大きく違います。
(注:この場合、「行為」には、すべきことをしない場合(=不作為)も含みます)

この他、法律上、業務の意味、なぜ普通の過失より重く罰せられるのか等、論点はあるのですが、今回は省略です(^_^) 

 

 

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Comment (1)
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