12月28日(金)。広島平和記念資料館を訪ねました。数年前にはアメリカのオバマ前大統領が訪問し、最近ではローマ教皇が核兵器の廃絶を訴えた場所です。館内での見学者は圧倒的に外国人観光客の方が多く、日本人の姿はまばら。ローマ教皇の影響力の大きさを改めて感じました。
この資料館は2017年に東館が、2019年4月に本館が相次いでリニューアルオープンしたばかり。以前に見学した時とは違い、何かスマートに展示しているなという印象でした。原爆の悲惨さが伝わってこないのです。一瞬にして十数万人の命や家族の生活が奪われ、その後何年経っても原爆症に苦しんだ人々がいること、被爆した人々の被害者であるのにその体験を語ろうとしない姿など・・・。フランシスコ教皇がこだわった1枚の写真があります。少年が死んだ赤子をおんぶして直立している写真です。お金をかけた素晴らしい施設や展示物も大切ですが、この1枚の写真のほうが心に訴えかけるものがあると感じたのは私だけではないと思います。
しかしなが原爆ドームやこの広島平和記念資料館などがある広島平和記念公園は、間違いなく「平和を願う聖地」です。足を踏み入れれば自然に涙が出てきます。もっと広島も長崎も日本も唯一の被爆国であること、その悲惨さを知っている被害者であることを世界に訴えてもいいのではないでしょうか?