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昨日8月16日、藤沢市西俣野にある曹洞宗のお寺「花應院」を訪ねました。小田急線の六会から歩いて30分位なら1時間に1本のバスよりいいという事で歩きました。バスなら湘南台から西俣野まで15分位。バス停からお寺までは3分位です。
花應院では寺に伝わる絵図をもとに「小栗判官と照手姫」と「地獄変相十王図」の絵解きの法話が聞けました。この「地獄変相十王図」の絵解きで、「六趣」の世界でもがき苦しむ地獄絵の話がありましたので、「六趣輪廻」についての解説です。たまたま妙心寺の『花園』という冊子に柳幹康氏の「白隠の言葉を読む」というコラムに説明がありました。
ご存じの通り、「六趣」とは①地獄(極悪人が厳しい責苦を受ける世界)、②餓鬼(妬み深くケチな者が飢えと渇きに苦しむ世界)、③畜生(愚鈍な者が転生する禽獣や虫魚などの世界)、④修羅(闘争に満ちた鬼神の世界)、⑤人(わたしたち人間)、⑥天(楽に満ちた最上の世界)の6種です。ただ輪廻するのですから、最上の天の世界にいても「生天の福は天を仰いで箭を射るが如し、勢力尽きぬれば箭却って落つ」ということで、最上の天にいてもいづれは力尽きて地に落ちてしまいます。昔からこうした地獄の世界をみせながら、輪廻転生の必然と、現世の功徳、故人の供養の大切さを説明するわけです。
またかかる輪廻から解脱するために説かれたのが仏教で、実際にそれを聞き実践できるのは六趣のうち⑤人だけ。人のみが坐禅や読経・念仏・持戒など仏教の各種実践により、煩悩を除いて本体の仏心に回帰でき、それまで自身を苛んできた輪廻もすっかりなくなるのだと説いています。白隠禅師の言葉。
めでたや、貴(とうと)や、ありがたや。夢なりける嬉しさよ。生死(輪廻)の涅槃(悟り)も昨夜見た夢。
なかなか難しく、まだ凡人には理解不能の世界です。
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