鶴岡八幡宮の宝物殿と鎌倉国宝館の実朝展で書き写した歌を二つ紹介します。何れも鶴岡八幡宮への崇敬や民を思う気持ちをあらわしたもかと思います。はじめは宝物殿の展示物「実朝公詠草」とありました。詠草とは、和歌の書式の一つで、添削を乞うときの形式だそうです。(折り詠草)
世の中は押して放ちの相違なく 思ふ矢筋よ神もたがふな 鶴が岡の神の教へし鎧こそ 家の弓矢のまもりなりけり 東路の関守る神の手向けとて 杉に矢たつる 足柄の山
もう一つは、鎌倉国宝館の展示物「鎌倉勝概図」(寛政10年)に掲載されていた和歌。金槐和歌集にあり、続古今集に入った和歌で「慶賀の歌」のようです。
宮柱ふとしきたてて万代に今もさかえむ鎌倉の里
和歌世界は詳しくないので、込められた思いを詳しく伝えることはできませんが、なんとなく実朝の人柄が感じられる歌です。写真は源頼朝と実朝を祀った白幡神社。その境内に菅礼之助(俳号:裸馬)の俳句があります。
歌あはれ その人あはれ 実朝忌
菅礼之助は明治から昭和に生きた実業家で俳人でもあり実朝研究家であった人物です。足元にもおよびませんが、こういう人に憧れます。少しでも近づけたらいいのですが・・・。
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