人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

熊野詣 PART6 --滝尻王子--

2024-05-25 17:26:18 | 日記

熊野古道の様子を展示した熊野古道館は田辺市中辺路町来栖川という場所にあり、熊野古道中辺路の滝尻王子に隣接して建てられています。中辺路ルートは田辺市から富田川沿いに遡上し、この滝尻王子から深い山道に入って行きますが、ここからが「御山」、熊野権現の聖域となります。古くは後鳥羽上皇、同道した藤原定家らもこの滝尻王子を通り、熊野本宮大社をめざしました。当時は田辺市の海岸近くにある出立王子を出立、滝尻王子で和歌会を催し、その後、山中、湯河宿、発心門王子に三泊してようやく熊野本宮大社に着いたようです。『熊野古道』(小山靖憲著)によれば、修験者でなく俗人による熊野参詣の初例は、延喜七年(907)の宇多法皇。当時藤原氏の台頭に苦慮した宇多法皇は、最初は吉野・高野山に出かけ、さらに仏道に励んだ末に熊野参詣となったと書いてありました。現在でも山中泊はしんどいのに、近代登山装備のなかった平安時代末期から鎌倉時代にかけての熊野詣はどうだったのでしょうか。その熊野詣に生涯で三十回近く出かけた後鳥羽上皇。熊野三社権現の御利益を信じたと思われますが、何を祈願したのか?筆者は滝尻王子のお社の前に立ち、いにしえの人々の心に思いを馳せました。

写真は滝尻王子にある瀧尻王子宮で熊野本宮社に行く登山道の入口はお社の脇にあります。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 熊野詣 PART5 --中辺路の... | トップ | 熊野詣 PART7 --三軒茶屋... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事