人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

鎌倉を知る ーー 報国寺 坐禅会 その2 ーー

2017-07-06 13:04:53 | 日記

人間が仏になるための修行として白隠禅師は『坐禅和讃』で「夫れ摩訶衍の禅定は、称嘆するに余りあり。 布施や持戒の諸波羅蜜、念仏懺悔修行等、その品多き諸善行、皆なこの中に帰するなり。」と、修行の根本は坐禅であると言っています。

もともと坐禅はインド発祥で、紀元前2800年から1800年あたりまで栄えたインダス文明の遺跡で、坐禅をしている男の像が発見されています。どうもそれはヨガをしているシバ神らしい。ということは、4000年以上も前からヨガ、その発展形の座禅が修行として実践されていたことになります。報国寺の座禅の指導者の方は、長い歴史が坐禅の良さを証明しているのだとおしゃっていました。たぶん間違いないでしょう。

さてその坐禅ですが、「調身(身体を調える)」「調息(呼吸を調える)」「調心(心を調える)」の三つから成り立っています。まず調身は坐り方ですね。基本は結跏趺坐。もっとも体が安定する坐り方です。次の調息は呼吸法。臍の下あたりの「気海丹田」と呼ばれる肚の底から、息を吐き出し、鼻から自然に息を吸い込む。これをゆっくり、ゆったり行うのですが、素人には意外と難しい。最後は調心ですが、この心の定義が分かったようで分かりません。禅語にも「心不可得(心は身体のどこを探しても、ありはしない)」という言葉がありますが、ありもしないものを調えるのは無理な話で、この調心がもっとも難しいと思いました。

この三つが調えれば禅定するわけです。なお坐り続けていると、自分の体が崩れているのではないかと気になり、意識してもとに戻そうとします。すると「動くな!」と一喝されました。「動く」ということは、脳から末端神経に電気信号による指令が出されることですから、それは良くないということのようです。報国寺では自ら警策を求めるのも良しとしないようです。

どうも正しく坐禅するということは、脳から発せられる電気信号をOFFにして、その状態を継続すること。たとえばコップのなかの濁り水も時間が経てば泥が沈殿して澄んでくると同じで、心身の安定した状態を長く保つことのようです。む、む、無・・・ですか?

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鎌倉を知る ーー 報国寺 坐禅会 ーー

2017-07-05 21:05:05 | 日記

鎌倉の浄明寺に報国寺があります。竹の寺で有名でミシュランの星を獲得し、外国人にも人気のお寺です。本日、たまたまこのお寺で坐禅をする機会に恵まれました。純粋禅の世界を経験できよい坐禅ができました。

さて禅宗を伝えたのは、達磨さんの名で親しまれている達磨大師ですが、その達磨は禅の眼目として、挙げているのが不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏の四つです。その意味は「禅宗には、依るべき文字や経典はない。ただ自分というものをはっきり自覚して、仏になるだけだ」ということです。この仏になることが難しいのですが・・・。お釈迦様が入滅するときに説かれたお経は一切衆生悉有仏性というもの。これは「すべて生きとし生けるものは、例外なく仏性を持っている」とのことです。

臨済禅を日本に伝えたのは栄西で、その後、蘭渓道隆、無学祖元、大休正念、夢窓国師ら中国からの渡来僧が臨済禅を確立しました。その禅は宮廷や武士などの支配階級のもので、庶民には馴染みのない宗派でした。それを大衆にも分かりやすく『坐禅和讃』により説いたのが江戸時代に生きた白隠禅師です。『坐禅和讃』は「衆生本来仏なり」からはじまり、最後に「此の身即ち仏なり」で終る和讃ですが、京都の妙心寺では、坐禅に入る前にお釈迦様には般若心経、白隠禅師には坐禅和讃を唱えます。

この「衆生本来仏なり」の意味を考えるのですが、この仏の意味が分かりません。では人間は何か?人間の身体は地・水・火・風の四大要素の仮和合でしかないと説かれています。そして病気のことを「四大不調」、死ぬことを「四大分離」と言います。これはよくよく考えれば、人間の身体は量子の結合体で、個々の量子は電気信号によって結合しており、心肺停止や脳死はこの電気信号が停止すること。腐敗とは量子がバラバラになり、もとの地球の世界に戻ること言っているのではないかと思います。お釈迦様は「仏」=「量子(微塵)」と考え、今生きている人間は大宇宙のなかでは仮の存在でしかないと考えたのではないでしょうか?そう考えれば、長生きしたいとか、お金を儲けたいとかの欲などはとるに足りないものと思えてきます。

 

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鎌倉を知る ーー 修学旅行で人気の場所はどこ? ーー

2017-07-02 05:35:29 | 日記

いよいよ7月。京都では祇園祭がはじまりますが、本格的な夏の到来ですね。鎌倉案内も5月・6月の修学旅行、あじさい観光シーズンが終わり、一息つきました。まあ忙しかったです。

ところで修学旅行の子供たちに人気の観光場所はどこだと思いますか?先日、新潟の小学校の校長先生に伺ったのですが、鎌倉大仏スタートで長谷寺、銭洗弁財天、化粧坂を巡るのが一番人気とのこと。それに鎌倉での滞在時間を考慮してオプションを付けるようです。先日は2時間コースで、駆け足でしたが人気スポットを全て案内でき喜ばれました。

定番のなかでも銭洗弁財天は必ず行きます。鎌倉にどっぷり浸かっていると分からないのですが、何故か銭洗弁財天は人気があります。行けば嬉々としてお金を洗い、おみくじを求めたりしています。名前の響きが好いのか、信心深いのか、お金を洗う行いが面白いのか、その理由は分かりませんが・・・。

そして化粧坂。中世の鎌倉では化粧坂に町があり、佐助が谷から源氏山を通り化粧坂を下る人、山ノ内に抜ける人々の往来でかなりの賑わいがあったと言われています。今の源氏山に行けば分かりますが、こんな場所に町があったとは信じられません。ただ化粧坂を喜んで駆け下りる子供たちの姿をみますと、中世の子供の遊ぶ姿とダブり、道として成り立っていたかもしれないと思うから不思議なものです。

 

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