鶴岡八幡宮の若宮の横に柳原神池という池があります。6月上旬には蛍放生祭が行われる場所です。源頼朝の時代から放生会というのは、捕獲した魚や鳥獣を野や池に放し、殺生を戒めるという宗教的儀式で、『吾妻鏡』にも頻繁に放生会のことがでてきます。いつ頃からかといえば、『吾妻鏡』をみると文治三年(1187年)6月の六条若宮の放生会、同年8月の放生会施行の事という記事がありますので、そのころからではないかと推測されます。平家が滅亡し、世の中が少し落ち着きを取り戻し始めたころでしょうか。
その柳原神池の石段にいるカワセミが分りますでしょうか?あまりにも小さくてゴミにしか見えませんが、池の小魚を狙っているカワセミの姿です。放生会が行われる神聖な場所の小魚を捕獲するとは不届きなことですが、これも食物連鎖。輪廻転生の世界です。それよりも鎌倉の中心である鶴岡八幡宮の境内でカワセミを見つけ、写真を撮ったこと自体驚きです。もっといいカメラを持っていればと悔やまれました。カワセミは笛田の夫婦池や円覚寺の白鷺池でも見たことがあります。鎌倉にもまだ自然が残っているのですね。
(追記)スマホなら写真を拡大できますので是非見てください。確かにカワセミでした。