人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

舞坂《魚あら》の活天丼

2020-12-18 21:46:35 | グルメ

東海道歩きの途中、浜松で一泊した時に食べたのが舞坂にある《魚あら》という店の活天丼でした。浜松と言えばまず鰻が頭に浮かびますが、鰻よりこの店の活天丼の方を薦められました。行き方はJR浜松駅から電車に乗り弁天島駅で下車。歩いて5分位の所にあります。既に陽が沈んでいましたので、周りの景色がよく分からず、舞坂漁港の近くだということと、ライトアップされた海に浮かぶ鳥居、夕暮れの空の三日月が印象的でした。

お店で食べたのはもちろん活天丼(2,000円)です。写真の通りエビが3本のほか、2種類の魚と野菜の天ぷらが盛り付けられた豪華な天丼です。他に海苔の酢のもの、みそ汁はアサリが具。海苔もアサリも地のものでしょうか、何を食べてもおいしくいただきました。たぶん普段は並ぶほど混むかと思われます。夜も早い時間にいって正解でした。繁盛店でしょうがお店の方の対応も漁心?(良心)的で親切。薦められた理由が分かりました。

東海道歩きの方は舞坂宿の本陣跡近くにありますので、私のようにわざわざ浜松から電車で行かなくても営業時間(月曜日休み;11:00~14:00&16:30~20:00)に間に合うように歩けば途中で食べられます。私がそれに気づいたのは翌日の15時過ぎ、ガイドブックを頼りに舞坂漁港まで行った時でした。昨晩見たような気がする魚あら駐車場の看板を見つけて・・・お恥ずかしい話でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東海道中膝車 --掛川から見付ーー

2020-12-18 16:19:18 | 旅行

今回は一泊二日の行程で掛川からの歩きです。自宅からだんだん遠くなりますとこの東海道五十三次歩きもいろいろ負担が大きくなります。再スタート地点まで行く時間とその日に歩ける距離、日没の時間、天気、交通費の計算では青春18きっぷ(12月10日~1月10日、12,050円、5回分)を使うか、大人の休日(200㎞以上は30%OFF)を使うかなど。それに今は新型コロナの感染状況やGO TOトラベル実施についての行政の判断まで加わります。ともかく今回は周りの方に迷惑をかけず許される範囲で催行することにしました。

掛川にはいつも利用しているJR東海道線の藤沢発6時56分に乗りましたが、途中の熱海駅、静岡駅での乗換えがスームズで10時過ぎに掛川駅(片道3,080円)に到着。さて今日は何処まで歩けるか?掛川から見付までの距離は19㎞。見付から浜松までは12.6㎞。途中街道から駅に一番近いのはJR磐田駅。体調と、陽が沈む時刻と、次の宿場までの距離と、途中でやめた時の交通手段を考えながら歩くわけですが、見付に着いたのが15時30分過ぎ。今日は浜松泊りなので明日は早くからスタートできると考え見付宿でおしまいにしました。このようにあれこれ考えるのが旅の楽しみでもあります。

今回紹介できるスポットがあまりなく、写真は袋井宿の「どまん中茶屋」に決めました。どまん中の意味は、袋井宿は東海道五十三次の27番目でまん中。距離も東海道はほぼ500㎞(七里の渡しは除く)で日本橋から袋井宿までは245㎞とほぼ半分。なかなかよく考えたものだと思った次第です。それと手元のガイドブック『ちゃんと歩ける東海道五十三次 東編』(山と渓谷社)も袋井で終わり。やっと一冊分歩いたと思うと感慨深いですね・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鎌倉を知る --八幡大菩薩についてーー

2020-12-14 08:51:16 | 日記

夢窓国師疎石が、足利尊氏の弟直義の問に答えた法話を記録した書物が『夢中問答』。手元にあるのは岩波文庫(佐藤泰舜校訂)ですが、全編九十三の問答が載せられています。最近これを読みはじめました。学生時代に古文をろくに勉強しなかった身では言葉の意味すら分からず、なかなか内容を理解できません。それでも関心のあるキーワードが出てくれば辞書を広げることになります。

その上巻七「神仏の加護」に八幡大菩薩について書かれた箇所がありました。八幡大菩薩は豊前国宇佐の宮の神を行教和尚が山城国男山に遷したとき、三衣のたもとに三尊の霊像が現じ、男山に奉納したこと。弘法大師との対面したときは僧形が現れ、その御影を大師が写し、八幡大菩薩もまた大師の御影を写し、それを神護寺に納めたあります。この話を少し補足しますと、行教は858年に藤原義房の外孫惟仁親王(のちの清和天皇)の即位祈祷のために宇佐八幡宮に派遣されます。その後祈祷の加護もあり清和天皇となり、860年に宇佐八幡宮から八幡大菩薩を勧請しました。菩薩とありますが、神は皆仏菩薩の垂迹という考え方に基づいています。

また男山に放生会という儀式があり、毎年8月1日から15日の間に行われます。それは各地から生魚を買い求め男山の下の小河に放します。それは善根の供養のため。最終日の15日には、山上から神輿を下山させ、供奉人は皆浄衣を着て白杖をつき、わらじを履いて葬送するというもの。これは「朝には紅顔ありて世路に誇れども、暮れには白骨となりて郊原に朽ちぬ」の理を示している。さらに大菩薩は正直の首に宿るという誓いがあると。正直の人とは、無常の理を知りて、名を求めず、利をむさぼらず、仁義の道を学びてものを志す理を曲げない人であると。放生会の儀式は衆生を誘引して、こうした正直の道に入らせるための方便であると・・・。

放生会の儀式一つとってもなんとも奥が深いですね。足利直義は鎌倉で後醍醐天皇の子護良親王を殺害し明治時代以降は逆賊のように紹介されています。とても夢窓疎石の教えを乞うた人物とは思えません。ギャップがあり過ぎです。本当の直義の姿は如何???

写真は鶴岡八幡宮の柳原神池です。今も放生会の儀式が受け継がれています。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鎌倉を知る --極楽寺坂の攻防 田鍋谷ーー

2020-12-12 16:27:37 | 日記

『太平記』には出てきませんが、『私本太平記(五)』(吉川英治歴史時代文庫67)の「稲村ケ崎」のところに七里ヶ浜の田鍋谷の地名が出てきます。極楽寺坂の敵を攻めあぐね、行合川の本陣にいる新田義貞に家来の三木俊連の案が献策されます。

「この附近の田鍋谷から北に入って、長谷山に出て、極楽寺の敵の背後へ突き出でまする」「いい考えだ。が、義貞もこの辺の姥ケ谷、田鍋谷などの八方に兵を入れて間道をさぐらせてみた。しかしいずれも兵馬の通れるような所ではないという」「いや田鍋谷なら越えて行けぬことはないと、三木俊連が申しおります。おゆるしとあれば、三木の一勢が」

行合川は江ノ電七里ガ浜駅の横を流れている川。田鍋谷という地名は七里ガ浜東の住宅のなか、七里ガ浜小学校の近くに「田鍋」という地名がみられますので、三木の一勢は、行合川沿いに北方にある尾根を目指し、現在の鎌倉山神社のあるところから尾根伝いに極楽寺を目指したものと思われます。今でも山道があり、住民にとっては極楽寺に抜けるいい散歩コースになっています。

さて写真は鎌倉山から七里ガ浜東の住宅地に抜ける一方通行路で写したものです。ススキと夕焼けの寒々しい景色が気に入り写しました。この写真の右の尾根筋と住宅地がぶつかるあたりに行合川が流れ、川の上流に田鍋谷があります。洲崎の戦いで赤橋守時を破った新田軍は、右の腰越方面から海岸伝いに七里ヶ浜に入り、行合川に陣をはったと思われます。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鎌倉を知る --稲村ケ崎 陣鐘山の紅葉ーー

2020-12-12 15:07:25 | 日記

新田義貞の鎌倉攻めのとき、極楽寺坂の攻防で新田義貞軍は陣鐘を鳴らしたと言われる陣鐘山が稲村ケ崎にあります。諸説ありますが、その陣鐘山の石碑があるのが江ノ電極楽寺駅の前にある住宅地の中。もう一つが今回紹介する江ノ電稲村ケ崎駅の前、北東の方向にあるこんもりした山です。個人的にはこの稲村ケ崎駅前の山が陣鐘山かと思っています。『太平記』では、極楽寺坂手前の様子を次のように書いています。

極楽寺へ向かはれつる大館次郎宗氏討たれ、兵、片瀬、腰越まで引き退くと聞えければ、新田義貞、二万余騎を率して、二十一日の夜半ばかり、片瀬、腰越を打ち廻って、極楽寺坂へ打ちのぞみ給ふ。明け行く月に、平家の陣を見給へば、北は切通しにて、山高く路険しきに、城戸を結び、垣楯を掻き、数万騎の兵、陣を並べて並み居たり。

たぶん鎌倉幕府軍の陣は極楽寺川の対岸極楽寺側にあり、堅固な守りで固められていたと思います。そうすると石碑のある場所は敵陣の真っただ中となります。やはり実際の陣鐘山は、江ノ電稲村ケ崎駅の前の山が正しいのでしょう。今でもこの山は鎌倉山からは尾根続きで山道を歩いてこれますし、一本は日蓮の袈裟掛けの松のところ、もう一本は月影ケ谷の住宅地のところに下りてこれます。

写真は陣鐘山の尾根筋から月影ケ谷を経て極楽寺に行く途中で写したものです。イチョウとモミジの競演はイチョウの散る時期が早く、なかなか見ることはできませんが、思わずシャッターをきりました。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする