今日から東京国立博物館で特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」が始まります。それに先立ち同博物館がCTスキャナーを使用して国の重要文化財に指定されている「明恵上人坐像」の内部を調べたところ、胸から腹にかけての部分に巻物が「かすがい」で留められている様子が確認されたとのことです(今朝のNHKニュース)。明恵上人については、今年の2月頃に①明恵上人、島殿への便り、②明恵上人と承久の乱、③安達景盛と明恵上人というブログを書いていますので、一層親しみを感じます。
東博で鳥獣戯画展が行われることは知っていましたが、ずいぶん前に京都国立博物館で同展が行われた時に行って大変な混雑でひどい目に遭った記憶がありますので、行くのを躊躇っていたところでした。まさかこの鳥獣戯画展で「明恵上人坐像」が展示されるとは意外でした。高山寺つながりであることは間違いないのですが、鳥獣戯画と明恵上人との関係は?なのです。こうなると行かざる得なくなりますが、このコロナ禍で行っていいのか迷いもあります。それより入場券が手に入るかどうかもわかりません。会期は5月30日まで予約制。ともかくチャレンジだけでもしてみることにしました。
なお残念ですが、この巻物に何が書いてあるかは調べることはできないようです。鎌倉時代の仏像なら後鳥羽上皇、北条泰時、安達景盛、覚山尼に近い人が写経を胎内に納めた仏像を高山寺に奉納したかもしれません。私が生きている間は謎のままでしょうが、なんとも興味をそそられるニュースでした。