青森市で迎えた朝。結局、脚を絡めることもなく平穏無事に最終日となった。
出港30分前にフェリーの受付を済ませておかなければならないので、寄り道をしている余裕はないのだが、少しだけ迂回して青森ベイブリッジを渡った。
出港待ちしながら港の風景を撮り、ついに乗船。これで本州とはお別れだ。
昔は4時間だった津軽海峡の船旅も今は20分短縮されている。
港を出たと思ったら、青森の街がどんどん小さくなった。
二人でブリッジへ出て車で走り回った下北半島と津軽半島を交互に「見つめた。」
「鯛島が見えた」と知って早速カメラを構える二人。そう、あの鯛島を下北半島の道路上から間近で写したのだ。
苦しい思いをして崖を上がった仏ケ浦は何処だろう。二人の意見が分かれて結局スマホを出して確認したのだが・・・・・それでも判らなかった。
改めて船上で真横から眺めた下北半島の長さに驚いた。こんなに長い距離を、それも直線では無いカーブの多い山道を走ったのだ。
そう云えばT代さんは「お願いだから あと10キロスピードを落として」って何回も叫んでいたっけ。
あれに「ウッフン❤」が入っていれば少しはアクセルを緩めたのに(笑)
今日、T代さんは独りで函館に泊り、私は釧路まで戻る。
フェリーが函館に着き、ホテルへ送って「じゃぁね」では味気ないし彼女のチエックインには時間があるので、行ったことが無いと云うトラピスト修道院へ向かった。
函館湾を周って対岸に函館山の見える道を走り、国道から右折すると修道院へ続く一直線の並木道が現われた。
中へ入れないのが不満そうだが、ここは男子修道院。「ウッフン❤」は禁止だ。
開通したばかりの高速道路を使って戻りホテルの前で彼女だけの荷物を下ろす。
それを渡して車のトランクを閉めた時、二人の間に広がっていた暗い空が・・・・・消えた。