私の街でも、新型コロナウィルスに感染した人が都会ほどではないが微増している。
ずーっと感染者数に変化が無く少し安心していたのを見越したようにポツリと一人増え、まるで「油断しちゃいけないよ」と警鐘を鳴らしているようだ。
最初は違和感を覚えていた黒い色のマスクもすっかり見慣れ、フアッションの一部にも思えてくる。
マスク美人に時々混じっているのが我々爺ちゃん族。
奥さんが入院しているか、それとも逃げられたか私のように荷物持ち兼アッシー君として強制連行されているかだろう。
レジ袋が有料になり、会計の前に袋を広げて用意する作業が増えた。
すぐ出せるようにチャージしてあるカードを胸ポケットに入れてソーシャルディスタンスの為に床に描かれている足型に載った。
私の前には爺ちゃんが一人。
「これならスムーズに会計ができそうだ」と思っていたのだが、前の爺ちゃんは現金払いの様子。
金額を告げられてから財布を広げた。
店員さんが目を逸らした一瞬、私は見た。
多分クセなのだろう。指先をペロリと舐めて財布から紙幣を出したのを。
ギョッ、オイオイ 舐めたよ このジジイ 指を舐めたよ
新型コロナウィルスで世界中が騒いでいる時に、指舐めたよ
ウワァ~~~~~キッタネェ~~~~。