今回の私の売り場のお隣さんは、同じく大分県の日田市にある「月隈木履」下駄屋さんだ。九州物産展では、よく一緒になる。今は兄弟でそれぞれに実演販売に出ているのだが、相模原は弟の「ヒロ君」が来ている。
ヒロ君の売り場は雑然としている。何処に何があるのやら?山積み去れた商品の中に、道具が埋もれていたり、お客様から預かった修理の下駄が何処に行ったのか?
訳のわからない状態になっている。
お客様が「○○無いの?」と聞かれると、山の様な下駄を掻き分け、掻き分け探し出す。まるでモグラが穴を掘っていくような感じである。
「もう少し売り場を綺麗に整頓したら?」と思うのだが、この不規則に混乱した雰囲気が、彼には居心地が良いのだろう。整理をしても1時間もするとメチャメチャになっている。
先月、新宿伊勢丹ではお兄ちゃんの「タカ君」が来ていたのだが、綺麗に整頓されていて面白みが無い!
「ヒロ君の様に、雑然としていないと売れませんよ!」と言ってあげた・・・・・・。
お客様とのやり取りも聞いていて面白い。
「月熊木履」でも、傷んだ下駄の鼻緒や裏地のゴムなどの付け替えの修理をしている。
10年ほど使い込んだお客様が修理の下駄を持ち込んできた。
修理が終わり取りに来た時のやり取りであるが、どうも左右の下駄の大きさが1センチほど違うようだ。そこでヒロ君が
「これは、違う下駄の片方ずつを持ってこられたのですか?」と聞くと、
「えっ!オタクで買ったのよ!一足しか無いわよ!」
「へ~~、そうですか?」
「あらっ、じゃあ、左右大きさの違う下駄を売ったの?」
「へ~、昔、お婆ちゃんがいい加減に売ったのかも知れませんねぇ~」
「あら~、私もそれに気がつかないんだから・・・・」
「へ~、すみません」
「まぁ、良いですわ。これまでず~と使ってきたんだから」
とお客様も明るいあっけらかんとした楽しい人だったので、やり取りを聞いていて、思わず噴出してしまった。
こんなやり取りが出来るのも「ヒロ君」の持った人柄だからであろう。
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