高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

六つ目の篭 3

2013年03月25日 06時26分38秒 | 竹細工作業工程

縁の仕上げに入って来ました。
今回は「巻き縁仕上げ」と指定がありましたので・・・・

Cimg3699 昔、先輩の職人さんから
「巻き縁が出来たら一人前」と言われました。
確かに、巻き縁を綺麗に仕上げるには、竹細工の基礎技術の全てが要求されるのです。

今回のヒゴは、長さが4メートル、巾6ミリ、厚さを0.4ミリにしました。
長い竹を均一に割り、剥ぎ、包丁でこさいで、(こさぐと云うのは、竹細工独特の表現かもしれません、包丁で切るのではなく、包丁の刃の側面で削る?という感覚です。)
厚さを揃えていくのですが、剥ぎ方が悪いと、途中で切れてしまったり、不均一な厚さに仕上がると、巻いた時に美しく仕上がりません。

本当に、割り剥ぎの基礎技術の精度が判るのです。

Cimg3716 巻き縁が仕上がりました。螺旋状に綺麗に巻かれた縁は美しく強固です。
これならば何十年使って、飴色になった時も、美しいままだと思います。

底辺の編み目みは、籐で編み目を補強する足を取り付けました。

Cimg3722 これで完成です。

お客様もきっと気に入ってくださることと思います。

Dsc_0004

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