西 加奈子『さくら』(小学館)を読んだ。
昨日、帰宅中に鼻血(涙の代わりか・・・)を出しながら読んだ本。感想は本でもやっぱり幸せや悲しみは伝染するということ。著者が一生懸命幸せという形がなく掴み所のないものを「家族」をテーマに書いているのが伝わってきた。家族の温かさを感じたことがある人なら、幸せってなんだっけ、と忘れていた人もこれを読んで、自分が幼いころ味わった言葉にできない「ぽわっと」温かい陽のあたる様な感覚を思い出すことだろう。
印象に残った言葉
P.189
「嘘をつくときは、あんたらも、愛のある嘘をつきなさい。騙してやろうとかそんな嘘やなしに、自分も苦しい愛のある嘘をつきなさいね。」
愛のある嘘は自分も苦しい。