高井良ゼミナール

高井良ゼミナールのblogですー

毎週、定期的に更新していきますのでお楽しみに!

2024年高井良ゼミ 第9回

2024-06-07 16:41:01 | ゼミ日記

皆さん、こんにちは!

 

高井良ゼミのたかいらです。

早いもので、今年度のゼミも第9回目となりました。

今年はメンバーが少ないため、ブログの担当がぐるぐる廻ってきます。

今週から3巡目となりました。Starterは、お気に入りの本の紹介です。

私は、次の本を紹介しました。

 

 

さまざまな事情で失業や病気、離婚、家族との別離などを

経験している人たちを対象におこなったライフヒストリーの

研究で、読み応えがあります。

かつて高井良ゼミでは、三池炭鉱閉山直後の大牟田市にて、

ゼミ合宿を行ったことがありましたが、その時、私に、このような

視点があったら、ゼミ生たちともに貴重な社会調査ができたのでは

ないかと思わされるような一冊でした。

社会のなかで厳しい立場に置かれている人々に対して、自己責任と

いうことばで、社会の問題から切り離して語られることが多い時代に、

厳しい立場のなかでさまざまなかたちでよりよく生きようとしている

人々の声を聴き取った、この研究は、社会学的想像力と共感を育てる

ものであると思いました。

皆さんも、ぜひご一読ください。

さて、ゼミのメインテーマは、石塚さんの自分史の読み合わせです。

石塚さんは、高校時代に、コロナ禍の直撃を受けながら、思わぬことで

加入することになった運動部での仲間作りから始まって、クリエーター

としての才能に目覚め、仲間を巻き込んでの作品づくりや文化祭の企画の

立ち上げなどを通して、唯一無二の高校時代を送っています。

コロナ禍で行動が制限されて「かわいそう」という一言でくくられるような

ものとは違った、一人ひとりの高校時代、青春があの時代にも息づいていた

のだということを学ぶことができました。

ライフヒストリーは、小さな物語を通して、私たちの社会に対する想像力を

育てるものだと、改めて思うとともに、石塚さんの高校時代がとても素敵なもの

であり、これを実現したのは、石塚さんの「引き受ける」という構えにある

ということを思いました。

その後、岩木さん、小峰さんからも味わい深いコメントがあり、続いて、

広田照幸先生のテキストを輪読しながら、そこから一人ひとりの学び方について

語り合い、9回目のゼミは幕を閉じました。

木曜日は、天候に恵まれることが多く、6号館の玄関を出た時に、爽やかな風を

身体中に浴びる瞬間が、私のお気に入りになっています。

来週は、小峰さんのお気に入りの本の紹介です。どんな本が登場するのか、

楽しみにしています。

それでは、皆さんも、どうぞお身体に気をつけてお過ごしください!

以上、たかいらでした。

 


2024年高井良ゼミ 第5回

2024-05-11 14:57:57 | ゼミ日記

皆さん、こんにちは!

高井良ゼミの高井良です。

 

今年はゼミの受講生が少ないため、もうゼミ・ブログが二巡目となりました。

 

ゼミ生も大変ですが、無理のない範囲で、がんばっていきたいと思います。

 

さて、5/16(木)のゼミでは、新しいゼミ幹事が体調をくずしてお休みとなりました(TT)

 

寒暖の差が激しい時期なので、皆さんも体調管理にはくれぐれもお気をつけてください。

 

一週間の出来事では、お祭りの話が出まして、お祭りのお囃子(おはやし)のことなど、

 

知ることができました。皆さんの地元では、どんなお祭りが行われているのでしょうか。

 

私は、故郷の夏祭りのことを思い出しながら、ゼミ生が話してくれる楽しい話を聴いていました。

 

その後のStarter二巡目は、新聞記事の紹介です。学校で新聞を題材にした学びを行っている

 

子どもたちが、学力テストにおいても高いスコアを上げていたという「東京新聞」の記事を

 

紹介しました。社会に目を広げて、気になる記事にコメントをするとともに、仲間のコメントに

 

さらにコメントすることで、テストの記述問題で空欄のままとなることが大幅に減少したと

 

いいます。この記事を紹介したところ、高校時代に同様の学びを経験したゼミ生からは、

 

小学校からはじめることが大切という意見が出されました。ゼミ生の学校では高校3年から

 

突然はじまったため、生徒たちの抵抗もあったとのことでした。どんなに効果的なことであっても、

 

タイミングが大切なのだと気づかされました。

 

来週以降、ゼミ生からは、どのような新聞記事の紹介があるのか、楽しみにしているところです。

 

ゼミのメインテーマは、本年度の個人研究計画の発表です。2名の新規生がインタビューを予定している

 

先生たちがとても魅力的で、間違いなく、読み応えのあるライフヒストリーの作品が生み出されるであろうと

 

確信しました。作品完成までは長い道のりですが、まさに聴く価値十分のインタビュイが存在するということで、

 

新規生の2人には、迷いなく、自分の問いをぶつけていってほしいと思っています。

 

先週末には、5年ぶりに私の入職と同じ年に入学したゼミ卒業生5名と再会し、楽しい時間を過ごすことができました。

 

今月中に、そのうちの1名が代表して、20数年ぶりに高井良ゼミを再訪するということでしたので、これもまた楽しみにしています。

 

いろんな世代、立場の学び手がいることで、学びは活性化します。

 

このゼミの場が、関わってきたすべての人たちにとっての、貴重な学びの場になるように、

 

努めていきたいと思っています。

 

それでは、皆さんもよい五月をお過ごしください!

 


2024年度 第13回ゼミ日記

2024-04-12 13:18:28 | ゼミ日記

皆さん、こんにちは!

 

大学は新年度となり、今年も新しいゼミ生を迎えて、ゼミの旅が出航しました。

昨年度のゼミは、3人の4年生を中心に、重厚な布陣でしたが、4年生が全員無事に

卒業し、4月から、それぞれの場所で、社会人として、がんばっています。

そして、今年度、高井良ゼミでは、新しい2人の2年生を迎えることができ、

昨年度から継続の小峰さんをゼミ幹事として、少人数ですが、濃い議論が期待できる

素晴らしいメンバーで、ゼミをスタートすることができました。

 

第一回目のゼミでは、高井良が、高井良ゼミ27年間の歩みを語り、2003年、

2004年、2005年生まれの3名のゼミ生を前に、時代の流れをひしと感じる

時間となりました。1997年度の戦争体験者の聞き取りの話と、1998年の

九州合宿の話が中心となりましたが、まさしく学生たちとともに学び、学生たちに

育てられた時間でした。

 

あの頃のゼミ生は、もう立派な壮年となり、大学時代の良さをそのままに、さらに

立派になっています。ゴールデンウイークに、久々に彼・彼女らと会うことになって

いて、再会をとても楽しみにしているところです。

 

第一回目のゼミでは、ゼミのヴィジョンや年間スケジュールを伝えたあと、

ゼミ生に私の「わからない」ことを教えてもらいました。この「わからない」の

テーマは、「なぜ今の日本の大学生は従順になってしまったのか」というものでした。

 

「そこそこ楽しいし、議会で寝ているおじさんなんて、自分の生活に関係ないと

思っているから。」「食べるものもないような、例えばアフリカの国や地域と

比べたら、そんなに悪くないし。」「意見のぶつかり合いを避けているのだと

思う。」「SNSがあるので、その場はやりすごして、陰で不満を出している。」

「いろいろとニュースで報道されていることが自分事として感じられていないから。」

 

というような回答を頂戴し、私自身、第一回目から大変勉強になりました。

「わからない」ことは、当事者に訊け、ということで、これからもゼミ生たちに

彼・彼女から見える世界について、たくさん教えていただきたいという気持ちに

なりました。

 

今回のテーマの鍵は、「関係ない」から「関係ある」に変わることにあると

学びましたので、政治の問題、社会の問題、経済の問題、教育の問題などなどが、

私たちの生活に、深く関係があるということに気づけるような、学び、授業を

準備していきたいと思わされました。

 

来週は、新年度恒例のカンファレンスを行います。

ゼミ生の経験とヴィジョンを聞けるのが、今から楽しみです。

 

それでは本日はこの辺で!

卒業生のみんなが元気にがんばっていることを祈っています!

 

2024/04/12

高井良健一

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2023年 後期第8回ゼミ

2023-11-14 23:11:35 | ゼミ日記

皆さん、こんにちは! 高井良ゼミのたかいらです。

急に寒くなりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか?

さて、先週の水曜日、ゼミ説明会がありまして、高井良ゼミでは、ゼミ幹事の河村さんが

すばらしいプレゼンテーションをしてくれました。参加した1年生の感想が楽しみですが、

私も高井良ゼミに入りたいと思わされた内容だったので、来年は希望者が増えるかも、です!

ゼミ説明会では、東京経済大学には、魅力的な総合教育ゼミナールが多数存在することを

改めて知ることができて、貴重な機会となりました。学生によるプレゼンテーションというのは、

周りに大きなエネルギーを与えてくれるものですね。

さて、今日のゼミナールは、最近、恒例となっています金子奨先生による模擬授業でした。

テーマは「関東大震災」です。日本史の教科書の丸読みから始まり、資料集、当時の写真、新聞などを

丁寧に読み解きながら、「なぜ流言蜚語が生まれたのか?」、そして「なぜ当時の民衆は流言蜚語に

惑わされたのか?」をグループで探究していきました。

100年前の出来事から学びながら、出来事と出来事の間の空白を、科学的な知識(この場合は、

台風が日本海を通過していた)ではなく、思い込み、偏見で埋めることの恐ろしさを、改めて

突きつけられる、深い授業でした。これは決して遠い昔のことではなく、今にも通ずることです。

中高時代は決して歴史が好きではなかったというゼミ生が、まさに歴史を深く探究し、その後、

的確な学びの振り返りをしている姿が印象的でした。

教師の教養、研究、準備、授業のデザインが、子どもたちの学びの深さをかなりの程度規定している

ことを目の当たりにすることで、教師の学びの大切さを改めて教えられました。

金子奨先生、どうもありがとうございました!

来週も、素敵なゲストをお迎えしての授業となります。

皆さんもお身体を大切にお過ごしください!

See you next week!


後期第06回ゼミ

2023-10-31 14:02:37 | ゼミ日記

皆さん、こんにちは!

 

高井良ゼミの高井良です。

 

朝晩が寒く感じる季節になりました。学生の体調不良での授業欠席連絡も増えてきました。

季節の変わり目、皆さまはどのようにお過ごしでしょうか?

 

さて、先週の高井良ゼミでは、卒業生の二人がゲストとして、参加してくれました。

1998年入学の小町さんと昨年度卒業された尾口さんです。現在、お二人は、偶然が重なって、

同じ都立高校において、働いているとのことで、この日は、有給を取得して、母校の東京経済大学を

訪ねてくれました。

 

ゼミ生は、教育実習のため欠席1名、体調不良のため欠席1名だったので、合計人数はいつもと同じ、

私をふくめて、6名でした。それぞれがこの一週間の出来事を語り合ったあと、STARTERは高井良で、

内容は4巡目に入りました。「心に残っている音楽」です。私が紹介したのは、村下孝蔵の「初恋」で

1983年にリリースされた作品です。まさに「胸を離れない」ようなメロディーが印象的なこの曲、

昭和チックだけど、詩も曲もストレートで、記憶に残ると、ゼミ生たちに印象を語ってもらいました。

この日のために、ギターの弾き語りを練習しておりましたが、村下孝蔵の素敵な歌声を聴いてもらいたいと

思い、原曲を流しました。ギターの弾き語りはまたいずれ、どこかでできたらと思います。

 

皆さんの「心に残っている音楽」はどのようなものでしょうか? ぜひとも聴かせてください。

 

さて、メインディッシュは、小峰さんによる高校時代の恩師・柳澤先生のインタビューです。

このインタビューがなかなかの傑作で、素材も素晴らしい上に、小峰さんの引き出し方も秀逸で、

インタビューだけでぐいぐいと引き込まれます。国立大学の医学部に内定していた柳澤先生が、

紆余曲折を経て、文学研究を志し、文学博士となるとともに、国語教師になるプロセスは、

人生のダイナミズムと、生きる意味は何かを、考えさせるものでした。

 

小峰さんによるライフヒストリーの作品が完成するのが今から楽しみです。

 

ゼミ終了後、卒業生二人とキャンパス内にある新次郎池を散策しました。夜の新次郎池は、

ライトアップされていて、とても雰囲気がありました。二人とも、ゼミ生のことをほめて

くれて、私も嬉しかったです。

 

今週のゼミは、河村さんのゼミ紹介のプレゼンテーションと矢口さんの教育実習報告です。

ブログもどうぞお楽しみに!

 

またお会いする日を楽しみにしています!

 

高井良健一