エッセイには、動作音が静かになって接近に気付けない自転車、よくわからないスマホ、犬や子供の立てる騒音に苛立つ人たち、いたずら電話など、多彩な事象に憤り、嘆く著者の姿が描かれている。基調をなすのは、「いちいちうるせえ」の精神だ。〈イチャモンつけ〉には定評のある著者も呆れる、些末なことを気にする人の多さ。この言葉は、多くの人が言葉にできなかった心情を言い当てたのだろう。インターネットで共感の輪が広がり、さらに読者層が広がったという。
九十歳何がめでたい-佐藤愛子を読了した。
最近本は買わない、図書館で借りてすますと決心していたのだが、図書館では人気で読めるのは1年後くらいになりそうだったし、たまに買ってもいいかなおと思って思い切って購入して読んだ。本を買ったのは数年ぶりかな。
全部で4時間弱で読んじゃったかな。字が大きいのでヴォリュームは少ない。
内容は以下のアマゾン書評にあるように面白くて一気に読んでしまう感じ。私の年代が常日頃感じている今の世の中の「常識」とされている「変」にメスを入れていいるところが痛快。この本が60万部以上売れているというのなら、この世の中、「モラルがある」「マナーがいい」「そんなこと常識じゃない」ということに対してなにか変じゃないと思っている人が結構いるんだなということなのかな?そう思うとほっとする。私だけじゃないんだ。でも、そんなにいるんなら、どっかで方向転換しなくちゃいけないんじゃないのかな?
5つ星のうち 5.0毒づいてニヤリ。意地悪ばあさん発見!
投稿者 ce matin 投稿日 2017/3/7
形式: 単行本
『徹子の部屋』を見て、本を購入。50万部を突破したと番組で黒柳徹子さんが言ってましたが、新聞の広告を見たら60万部を突破とあったのでこれはスゴイと手に取りました。読み始めてみるとこれはまさに現代の意地悪ばあさん(笑)。家にやってきた「金をくれ」という青年に、半ば無理矢理スイカを食わせるシーンなど、思わず吹き出しました。ゲーム機バキバキ事件に「いちいちうるせえ」、でも子供がうるさいという声には「うるさい方がいい」。もやはどっちがうるさいんだか分からない佐藤愛子さんの迫力がたまりませんでした。67歳の母にも勧めてみると痛快だと大ハマり。友人たちみんなで笑いながら回し読みをしていました。確かに、こんなばあさん、他にはいない!圧巻です。
下にあるように、この世の中、昔なら悩みにならないことを真剣に悩み、怒り、過剰に喜び、SNSが炎上するという変な世の中。
話題のエッセイ『九十歳。何がめでたい』がとにかく面白いんです - ブックオフオンラインコラム
なんといっても、本書の最大の魅力は、佐藤さんの毒舌ぶり!
例えば、橋下徹前大阪市長と羽鳥慎一アナウンサーがタッグを組んだテレビ番組のコーナー「日本の未来を真剣に考えるトーク」についても、愛子節が冴え渡ります!
佐藤愛子著『九十歳。何がめでたい』 歌丸、吉右衛門の感想│NEWSポストセブン
例えば、元大阪府知事が出演する“日本の未来を真剣に考えるトーク番組”で「バスタオルを毎日洗濯する必要があるかないか」を討論していることに対しては〈町内会の寄り合いの茶飲み話じゃないんだよ!〉とバッサリ。
東海道新幹線の「のぞみ」の時速が15キロアップし、東京新大阪間が3分短くなったことについては、〈何がめでたい。何でそう急ぐ〉〈「もっと便利に」「もっと快適に」もっともっとと欲望は膨張していく〉と釘を刺す。
最近、町が静かになり、犬が吠えることすら騒音として許さなくなった社会にも噛みつく。〈町の音はいろいろ入り混ってる方がいい。うるさいくらいの方がいい。それは我々の生活に活気がある証據(しょうこ)だからだ。それに文句をいう人が増えてきているというのは、この国が衰弱に向う前兆のような気がする〉
佐藤愛子さんのエッセイはだいぶ前に「娘と私の時間」をよんでゲラゲラと笑った事を思い出して最初だけ読んでみたが、その頃と全く同じ読んだ印象だ。読んでいてリズムを感じる小気味よさがいい。また、読み返そうかな。
娘と私の時間 (集英社文庫 31-G) | 佐藤 愛子 |本 | 通販 | Amazon
5つ星のうち 5.0若い頃を思い出します!
投稿者 美波 投稿日 2013/7/11
形式: 文庫 Amazonで購入
佐藤愛子さんの、「娘と私の時間」も「娘と私の部屋」も持ってて、若い頃によく読んでましたが、数十年経つうちに手元を離れ…。
今回お安く綺麗な「娘と私の時間」を入手できて大満足です。昔読んだときには娘の響子さんぐらいのティーンエイジャーだった私も今では当時の愛子さんくらいの中年おばさんになりましたが、これを読み返すと面白くって気持ちが若返る気分です。
佐藤愛子さんは真面目で面白くってすぐ熱くなるお母さんで、対照的にクールな響子さんの2人の日常は読んでいて楽しいです。
これ面白すぎて、電車の中で笑っちゃったこともあるほどです。落ち込んだときに読んだら元気が出そうな名著ですね!