小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

絆創膏

2021-05-08 22:04:23 | 小さな気付き

「あら~、足どうしたの?」

「あらあら、ころんじゃったのかな?」

と矢継ぎ早の質問。

 

卓球の練習を終えて、公民館を出ると、

出合い頭に小学校低学年だろうと思われる女の子に出会いました。

スカートから伸び出た膝小僧に大きなリバテープがべったりと貼られていました。

 

みんなの目がそこに集中して、先の質問が彼女を襲ったのでした。

彼女にすれば襲われた気持ちだったことでしょう。

うつむいて、何も言わずに通り過ぎて行きました。

 

みんな自分の孫のように心配して声掛けしたんですけどね・・・。

通り過ぎた女の子を見ながら

「何年生だろうね?」

「2年生くらいかな?」

とか、まだまだジジババ目線の会話は続きました。

 

私たちが幼かったころには、

近所のおじちゃんやおばちゃんが

我が子と同じように

心配してくれたり、喜んでくれたりしてくれたものでした。

だから、聞かれなくても

「今日はこんなことがあったのよ、あんなことがあったのよ」

とぺらぺらとしゃべったものでした。

後で親から、

「もう、いらないことまでしゃべって・・・」

と良く叱られたものでした。

 

行き過ぎて行く大きなランドセルの後ろ姿を見ながら、そんなことを思い出しました。

 

 

ところで、大分ではリバテープっていうのですが、

地域によっては、バンドエイド、カットバン、サビオと呼び方が違うようです。

秘密のケンミンショーのマスターの耳がピクピクと動き出しそうです。

 

大分では今日の感染者数は93人。

大変なことになっています。

昨年の今頃、しっかり引きこもっていた日々を思い出します。

あれくらいしないとおさまらないだろうな~。

怖い怖い。

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「大奥づとめ」 ドロドロじゃない!

2021-05-05 15:10:04 | 読書

永井 紗耶子著

「大奥づとめ」

 

 

私が大奥へ上がりましたのは、16歳の時でございます。

家斉公の御世、文政10年。

このとき大奥には、上様の御側室の数が20人とも40人とも言われ、

御子の数も50人にのぼるとか・・・・

それは華やかなものでございました。

 

で始まるこのお話

 

この上様のお手付きになるためのドロドロ話かと思えば

さにあらず

大奥に入って、与えられた仕事に邁進する女性たちのお仕事小説です

 

目次

ひのえうまの女

いろなぐさの女

くれなゐの女

つはものの女

ちょぼくれの女

ねこめでる女

 

みんなそれぞれの事情があって大奥で働くことになった

その事情を一人称で語るように書かれていて、とても感情移入しやすい

 

入った時にはみなそれぞれ自己肯定感が低いのですが

生き生きと働く先輩たちの助言があったりその姿を見て成長していきます

 

顔は今一なのにお手付きを狙って奮闘する先輩

美人過ぎて悩む先輩

 

主人公も先輩もキャラがとっても面白い

 

特に好きだったのはくれなゐの女

 

庄屋の娘お登勢

何不自由なく育ち、本来なら縁談も降るようにくるはずだが

いかんせん、体が大きい

縁談話のない彼女に

「この娘は大奥に向いてる」

と言われ、トントン拍子に話が進みます

 

大奥には男性が上様以外はいない

でも力仕事は山ほどある

というわけで、彼女の体格が望まれたわけなんですね

何と籠かきまでやらされます

 

何ごとにもめげない夕顔という先輩の生き方を見ていくうちに

丸めていた背が真っ直ぐに伸びていくさまが読んでいて気持ちがいい

これからも頑張って~とエールを送りたくなります

 

 元気をもらえる明るい小説です

お勧めです

近頃文庫本でも出ました

 

永井紗耶子さん、初読みの作家さんでした

他の本も読んでみたいと思いました

 

 

 

 

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