小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

テミスの像

2021-11-29 19:52:24 | 読書

 

 

藤岡陽子著

「テミスの休息」

 

読書ブログでこの本を勧めていました

藤岡陽子さんは初めての作家さん

 

最初、「テニスの休息」

と、思い

テニスの練習をたまには休んで・・・

みたいな話と思い、読み始めました

 

本当に知らないって怖いですね~

 

読み進むうちに、

え、法律事務所?

弁護士?

 

何か変

 

 

表紙を見返すと

「テミスの休息」

テニスじゃな~い

 

じゃあ、テミスって何???

 

文中より

 

涼子は、芳川のデスクの上に置いてあるテミス像に目を向けた。

この事務所を立ち上げた時に北門が贈ってくれたものだが、

テミスとは、もともとギリシャ神話に出てくる正義の女神のことらしい。

片手に天秤、もう一方の手に剣を持ち、法律が公正で厳格なものであることを

示している。

偏見を持たずに裁く、という意味で目隠しされた像もあるようだが、

「何も見えないんじゃあ、退屈だろう」

という理由で、北門は両目を見開いたものを選んできた。

テミスは今日も、ニコリともせず背筋を伸ばしてこちらを見ている。

 

 

27ページ目でやっとテミスのことがわかりました

 

この事務所の芳川弁護士とそこで働くシングルマザー涼子

ここへ色んなもめ事がまいこみます

 

そのなかで

「もう一度、パスを」

は物凄く泣けました

 

この芳川弁護士が

秋の小春日和を背中に感じさせてくれるような人柄

そこがこの本の面白さです

 

最後にここで働く涼子が

 

芳川法律事務所は、依頼人にとって休息の場なのかもしれません。

どんなに強い人でも、闘い続けることはできませんから。

うちのテミス像も時々は、剣や天秤を先生に預けてほっこりしてるんですよ

 

何とも読後感のいい本でした

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皇帝ダリア

2021-11-20 20:06:33 | 小さな気付き

 

 

我が家の庭の

皇帝ダリア

 

ご近所の人が

「咲きましたね~」

と、声をかけてくれます

 

何メートルあるかしら?

 

青空に映えます

 

 

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蝶のゆくへ

2021-11-05 19:44:17 | 読書

 

 

葉室麟著

「蝶のゆくへ」

 

葉室さんは2017年12月に亡くなりました

この本は翌年の2018年8月に出ています

 

私が今まで読んだ葉室さんの本とは雰囲気が違っていました

 

中島みゆきの「糸」っていう歌があります

 

♪縦の糸はあなた

横の糸は私

 

 

 

この本は縦の糸が主人公星りょう

後の相場黒光

新宿中村屋の創業者

 

ここまで書くと、商売の話しかと言うとそうではない

 

アンビシャスガールと言われるほどに

大志を持ち、何者にも何物にも惑うことなく真っ直ぐに人生を歩もうとするりょう

 

そして横の糸は

そのりょうが出会う文人達です

 

りょうは最初はフェリス和英女学校に入学するも

明治女学校こそ自分が学ぶところと学校を移ります

 

そこで最初に遭遇するのが斎藤冬子と北村透谷の恋仲

冬子の療養中透谷は自殺します

その透谷の残した詩に

「蝶のゆくへ」というのがありこれが表題に

 

舞ふてゆくへを問うたもふ、

心のほどぞうれしけれ、

秋の野面をそこはかと、

尋ねて迷ふ蝶が身を。

 

透谷の次に出会うのが島崎藤村

りょうの学校の英語の教師

藤村は教え子輔子に恋をします

 

まだあげ初めし前髪の・・・

ですよ

 

そして次は国木田独歩、有島武郎

 

勝海舟の三男梅太郎の嫁クララ

 

樋口一葉

 

と、まあ出てくる出てくる

そしてどの話も興味深く読ませてくれます

 

明治という時代

 

恋愛に身を焦がす文人たち

凄いエネルギーです

このエネルギーがあるがゆえに名作品が生まれたんでしょうね

 

女性たちの自己主張もどんどんと勢いづいてきたこの時代

 

先日読んだ「白光」にも似た力を感じました

 

 

純文学がお好きな方、一読あれ

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アンと愛情

2021-11-03 12:31:33 | 読書

 

 

和菓子のアンシリーズ第3作

坂木司著

「アンと愛情」

 

朝ドラ「カムカムエヴリバディ」もあんこが出てきましたね~

主人公は安子(やすこ)だけど同級生の男の子に「あんこ」と呼ばれたりしています

 

柴田よしき著「お勝手のあん」も主人公はお安(おやす)だけど

知り合いのお嬢さんから「あんちゃん」と・・・。

 

 

和菓子のアンの主人公は杏子(きょうこ)

シリーズ1では、高校卒業して目的も将来の夢もないので

取り合えず、デパ地下の和菓子店にバイトとして入りました

 

その杏子も第3シリーズでは、成人式を迎えました

少しずつ職場にも慣れ、和菓子に魅力を感じていきます

 

この本、和菓子の知識をとても上手に教えてくれます

ストーリー的には

お客さんが来て、質問を投げられるわけですね

そこで調べたり店長や同僚に教えてもらったりします

それをお客さんにわかりやすく説明するので

読者もへ~そうなんだ~

と勉強になります

 

今日の朝ドラの最初にわらび餅が画面に出ていました

このわらび餅についても詳しく出てきます

 

とにかく、美味しそうな和菓子の話しが沢山でてきます

和菓子に熱い緑茶が似合う季節になりました

 

私は、どちらかというと

干物に熱燗かな・・・

 

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