小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

本の「使い方」

2020-11-30 19:39:39 | 読書

 

 

出口治明著

「本の『使い方』

一万冊を血肉にした方法

 

ライフネット生命創業者

APU(立命館アジア太平洋大学)学長です

 

第1章 本とは「何か」教養について考える

出口さんはこの章で、

 

「教養のある社会人になるには、何冊ぐらい本を読んだらいいですか?」

とよく聞かれるそうです。

ここで、ココ・シャネルの言葉を引用しています。

 

彼女は、功成り名を遂げて、ホテルリッツで暮らしている頃に、こんなことを言っています。

「私のように、年老いた、教育を受けていない、孤児院で育った無学な女でも、

まだ一日にひとつぐらい花の名前を新しく覚えることはできる」

ひとつ花の名前がわかれば、世界の謎がひとつ消えていきます。

すると、この世界が、その分だけ単純に、わかりやすくなっていく。

「だから、人生は素晴らしいし、生きることは楽しい」

と彼女は述べているのですが、ようするに、教養とは彼女のように

「ひとつでも多くのことを知りたい」

という精神のあり方のことではないか、と僕は考えています。

「ひとつで多くのこと知りたい」

という気持ちを持ち続けている限り、「何冊」と数えなくても、教養は積みあがっていきます。

 

この本は主に学生や若い人向けに書かれているのですが、

いくつになっても「知りたい」という気持ちを持ち続けたいと思います

 

第5章には

現代の本の選び方

について書かれています

 

出口さんの本を選ぶ時のマイルール

①興味のあるジャンルの本を選ぶ

②「目に飛び込んで来た本」を手に取る

③立ち読みをして、「最初の10ページ」で決める

④新聞3紙の「書評欄」を見て、ムラムラといた本を選ぶ

⑤基本的には「作者」は気にしない

⑥「SNS」を使って、人に聞く方法もある

⑦「ベストセラー本」は読まない

 

私は、この本を読んでみようかなと思ったら「読書メーター」で

あらすじ、ネタバレは外して

読後感がいいとか

読んでよかったとか

とても感動した

などという感想を書かれていたら、読みます

 

後味がよくなかったり、この後は、読者の想像におまかせします系は嫌ですね

 

さあ、どっさり図書館から借りてきました

読んだらそれで終わりだったら、すぐに内容も忘れてしまうので

できるだけブログに感想を残していこうと思います

コメント (2)
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女だてら

2020-11-26 22:23:29 | 読書

今夜も火星が月に寄り添うように赤くまたたいています

 

読書の秋を楽しんでいます

 

 

諸田玲子著

「女だてら」

 

読み始めたら止まりませんでした

まさに一気読み

読み飛ばしも無しでした

 

江戸時代

福岡黒田藩の支藩筑前秋月藩

後継ぎを巡るお家騒動が勃発

 

秋月藩の藩校教授だった儒学者原古処を父を持つ、原采蘋(さいひん)本名みち

彼女は父と兄に秋月藩の存亡をかけた密命を託されます

 

江戸に向かうのですが、女では何かと不都合なので

髪を切り、月代(さかやき)を剃り男になります

 

男前です

 

p37~1部抜粋

 

人生世にありて意にかなわずば

明朝髪を散じて扁舟をたのしまん

 

人生がおもうようにならないなら、明朝は髪を乱し身なりもかまわず、

なにものにも束縛されることなく、小舟に乗って放浪の旅をたのおしもう・・・

という意味だ。

李白の作である。

古処はー父はー李白をだれよりも崇拝していた。

・・・・

 

襲いかかる数々の荒波に扁舟はあわや沈みそうになり、

あるいはくるくる独楽のよう、いつ壊れて投げ出されるか。

それでもみちは、逃げるつもりはなかった。

「扁舟をたのしまん・・・・か。

たのしむ余裕がないときほど、たのしそうな顔をする。

すくんでいるときほど溌剌として見せる。

それがおれのやり方だ」

 

次々に試練がおそいかかるのですが

なんせ本人には自覚はないのですが「人たらし」です

助けたくなるんですね

 

道中はまさにサスペンスです

スリリングです

 

 

この女性実在の女性だったんです

諸田さんが彼女に息を吹き込みました

 

作者の諸田さんがこう言っています

 

男性はみちに恋して元気になって

 

女性読者も惚れます、彼に、いや彼女に!

諸田さんの作品も沢山読みましたが、「お鳥見女房」シリーズを除いて

一番面白かったですね

 

小藩の命運をかけた漢詩人原采蘋の活躍

おすすめです

 

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そして、バトンは渡された

2020-11-13 13:26:54 | 読書

 

 

瀬尾 まいこ著

「そして、バトンは渡された」

 

 

2019年の本屋大賞 大賞作品です

 

時代小説にどっぷりはまっている私なので

この本、最後まで読めるかなと思いました

 

しかし、途中からどんどん引き込まれ

一日で読み終えました

 

主人公の優子

 

物心ついた時に母親を事故でなくします

父親は優子が小学校に上がるときに再婚

再婚相手の名前は梨花さん

新しいお母さんともうまくやっていくのですが

父親が海外に転勤

 

優子は梨花と日本に残り二人で暮らし始めます

梨花は優子の実父と離婚

そして再婚

 

そして又離婚して

再婚

 

と、このように優子はバトンのように次々に新しい親にわたっていくのです

 

しかし、どの親も優子の親になることに一生懸命努力します

 

だから、ぐれもせずにいい子に成長していきます

 

最後のバトンは、最愛の男性に渡されます

結婚式のバージンロードはどの父親と歩くのか?

これは読んでのお楽しみ!

 

と、まあ、ざっくり言ってこんなお話です

 

こんな人たちばかりだったら、どんなにいいだろうと思うのですが

まさにメルヘンのようなお話です

 

コロナもまた広がり始め、不安な気持ちになる今日この頃

こんな時に読むには一番の本かもしれません

 

 

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