硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

歌を忘れたカナリア。

2013-10-21 08:38:46 | 日記
小さい時から歌を歌う事が好きで、よく不意に歌を口ずさんでしまう。だから、カラオケが世に出てきて、当時の職場の友人とカラオケに行って歌を歌った時は心の底から嬉しかったことを今でも覚えている。
しかし、あれから幾年月・・・。結婚し、生活環境の変化を受け入れようとしているうちに、あまり歌を歌わなくなっていた。

つい先日、朝から雨が降っていて気分もすぐれなかったから、妻に「カラオケに行って来る。」と申告し、一人カラオケに行った。妻とは趣味や嗜好がほとんど会わないので、こういう場合は一人行動。

一人カラオケは3回目であるが、なかなか面白い。その理由の一つは、歌えなければ途中で切ってもいいという事。そして、どんなジャンルでも構わないという楽しさがある。いってみれば、遠慮せず歌えるのが良いのである。

受付の際だけは少し恥ずかしさを感じるので、はきはきと応対しフリードリンクを持って、そそくさと指定された部屋に行く。
後は思いついた曲を選曲して予約してゆくが、最新のヒット曲からは縁遠くなっているので、3年ほど前の曲辺りから歌い始めた。

しかし、マイクを持っていざ声を出そうとすると、声が出ない!!
出ていたはずの音域が全く出ない!!
しかも、音程を保つ事が出来ない!!

最初の内は、喉がなれるまではしかたがないかと思ってはいたけれど、6曲目あたり、更に声が出なくなり、頭痛まで起こってきた。

何とか苦戦しながらも、一時間という枠を歌いきったけれど、カラオケの終わった後の爽快感や充実感というものは感じられず、脱力感と喪失感でいっぱいになった。

歌も歌っていなければ、歌えなくなるもんだなと自分に言い聞かせつつも、どこか残念な気がしてならなかった。でも、その事によって「カラオケ」が好きではないという人の気持ちがよく理解できたのです。